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小説

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自作小説です。 不定期更新。
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#小説

モカと彼女 第二話 モカと家出少女②

「死にたかった?」
ココアの言葉を繰り返す。
モカの言葉にココアが頷く。
「はい。何もかも上手くいかなくて、だから、この《《お店の先にある》》崖から飛び降りようと思っていました。だけど、その崖の途中にこのお店の明かりが見えてしまって、何故だか立ち寄ってしまいました」
ココアの言葉は淡々としており、それが主観の含まない、ただ事実を述べているだけなのだと分かった。
「なるほど。で、マメ先のつまらない過

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モカと彼女 第1話 モカと家出少女①

俺の名前は淹立モカ。
突然だが俺には夢がある。
それは、とびきり可愛い彼女とイチャイチャしながら今生を終えることだ。
富、権力、名声?それが何だっていうんだ。ありったけの夢より、可愛い彼女一択だ。
俺の命は、いつだってイチャイチャと共にある!!
そう思っていた。

ー彼女と出会うまでは.....

「ねー、モカくん。付き合ってよ?」
「嫌です」
ここは片田舎にある喫茶店。今は店員であるモカと、その

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空想のカルディア②

なんというクソ脚本なのか。
変な着ぐるみの中身が美少女なんてのは、正直驚きはないし、自分ならそんな筋書きは書かない。
灯と想の間には頭をもがれ美少女が顔を出した、着ぐるみのウサギがベンチに座っていた。しかし、美少女はウサギの手で顔を覆って、シクシクと泣いていた。
いや、マジでどういう状況だよ。
着ぐるみのウサギの中身は、肩にかかるくらいの鮮やかな黒髪と潤んだ瞳がよく似合う美少女だった。恐らく大学生

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空想のカルディア①

心とはどこにあるのだろうか?
子供の頃からよく考える。
科学が発達した現在、それを胸の内に秘めていると考える人がどれだけいるだろう?
かといって、この空っぽの脳みそに心があるとは到底思えないのだけど。

一体どこにあるのだろうか?
26歳になった今も、その答えは分からなかった。

季節は夏。
まだ梅雨も明けていないのに蒸し蒸しと暑い日が続く。雪野想(ユキノソウ)は、空を見上げ、ギラギラと白く燃える

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和合の雨 後編

青年の言葉に、サヤカは一瞬言葉が出なかった。
「.....な、何、言って」
辛うじて出た言葉はどうも歯切れの悪いものになる。
「いや、なんかそんな気がしたから。水色のブラ付けてるし」
ブラの色関係ないだろ!というツッコミが咄嗟に出ないほど、わたしは動揺していた。
「てか、フツーに考えて、死にたいとか別に思う訳.....」
「あ、そう。なら良いけど」
先程までのうっとうしいほどの追求とは裏腹に、あっ

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和合の雨 前編

『世界は灰色に澱んでいる』

いつからだったか、私はそう思うようになっていた。

「もうっ!最っ悪!!」
降り注ぐ雨の中を夏目サヤカは駆け抜けていた。アスファルトにはところどころ水溜りが出来ており、通るたびにピチャピチャッと水が跳ねる。着ているリクルートスーツはすでにシャツまでぐっしょりと濡れていた。
予報は晴れだった筈なのに。ありえない。
文句をどれだけ言おうと雨が止むわけではない。
サヤカは高

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