書籍印刷 -備忘録-
長らく書いていた小説で、いつからだったか「せっかくだから一般で売られている文庫本のような形で印刷したい」と思っていまして。最後まで書き終えることができた今年、ようやく形にすることができました。
自分用に備忘録として書いておこうと思います。もし、見てくれた方にとって参考になる部分があれば幸いです。
印刷は本体はちょ古っ都製本工房様、カバーはプリンパ様を利用させていただきました。セットで注文できる場所もあるのですが、極小部数印刷+経費を抑える…というところから選びました。他にもっといい組み合わせはあるかもしれない。
◆版組み
普段はWordの縦組みで書いているのですが、せっかく使えるのなら使ってみようと言うことで今回版組みはinDesignを使用。作るなら一般書籍に近づけたかったんですよね。
しかし、このテンプレが決まるまでが大変でした…。
〔本文〕
游明朝体:ミディアム
タイトル文字サイズ:12Q
本文文字サイズ:11.5 Q
目次文字サイズ:10Q
18行×41字
行間 7.5 H
〔その他〕
柱・ノンブル:9 Q
〔マージン〕
※天・小口で指定、地とノドはなりゆき
天:16 mm 小口:9 mm
かなり詰め込んだ組み方なのですが、文字数が多いのでページを少し抑えたいという目論見です…笑。一般書籍だと行数は17行とかが多かったような気がします。
ちょ古っ都製本工房さんのアップローダー入稿はPDFのみなので、PDF形式で保存。アップローダー使うとちょっと割り引いてもらえます。
本体表紙はこんな感じです。
トンボなくてもちょ古っ都製本工房さんは印刷できるので、なしでも大丈夫だったのですが。管理的にカバーと合わせてつけてみました。
カバーはこちら。
表紙とカバーは各巻、背表紙の厚さが違ったので揃えるのにだいぶ苦労しました…_(:3 」∠)_
ちなみに背表紙の厚さについては、ちょ古っ都製本工房さんの発注画面で計算してくれるのでとても助かりました。紙によってだいぶ変わりますもんね。
◆印刷
●文庫本
ちょ古っ都製本工房さんでの指定はこんな感じでした。
ページ数があるので書籍用紙57kg(淡クリームキンマリ)一択でした。表紙用紙もいろいろ選べたのですが冒険できない人なのでコート紙180kgに。あと、本体の厚みがあっても耐えられる表紙がいいなということで。
そして、実際の仕上がりはこんな感じです。
中はこんな感じ。
うーん詰まってる、笑。と言うのが初見の感想でした。やっぱりノドの方がきついかもしれません。見慣れてしまうと大丈夫なんですけど。これを考えるとやっぱり行数は17行が上限かもしれません。
表紙は結構しっかりめでツヤッとしているので、他の紙がいい方は見本用紙を請求するといいかなと思います。
でもかなり一般書籍に近い形で印刷ができたのはよかったです。
●カバー
プリンパさんでの指定はこんな感じです。
一度、コート 110kg(PP貼り加工なし)で印刷したら予想していたより質感がマットで、紙も薄めだったので最終的にこのようになりました。でも今度はPP貼り加工したら、思った以上にカバーが丈夫になってしまい。笑。
コート 110kg+PP貼り加工でもよかったのかなーと思いました。ただ、厚みがある分高級感があるかなと思っています。
こんな仕上がりで送られてきました。極小部数なので全部手折りで巻きました、笑。大量印刷する場合は折り加工オプションあるのでご安心ください。
ちょ古っ都製本工房さんもプリンパさんも予備分を+αで同梱してくれました。
全て揃うとこんな感じです。
表紙の色であーこの色じゃなかった…なんて思ったところもありましたが、こうやって揃うとやっぱり感慨深いですね。
文章を書くって本業には全く関わらない部分だったので、悶々と悩むことも多々あったのですが。一つのシリーズとしてコンセプトを決めて展開してまとめるという点においては、デザインの勉強になったのでやってよかったかなと思います。
(教訓:絵を印刷媒体で描く時はちゃんと仕上がりの色を考えましょう)
ここまで読んでくださった方、いらっしゃいましたらありがとうございます。何かしら参考になったら幸いです。
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