感じるべきは楽しいかどうかだ。勝敗の螺旋を降りる

僕たちは何のために生きているのだろう。
人のことは、分かろうとしてもすべて分かるわけではないので、僕自身が考えていることを書く。

何のために生きているのだろう。
最近、1週間に1度は考えている。

これはなかなか難しいお題で、考えているうちに
「どのように生きるべきか」という考えがクリアになってきた。
別に正しい答えがあるわけではないけれども、僕の答えはこうだ。

「正しいかどうかなどどうだっていい。感じるべきは楽しいかどうかだ」

これは漫画「バガボンド」で伊藤一刀斎が宮本武蔵に言い放った言葉である。
僕はこの言葉が自分の人生を豊かにしてくれると思っている。
また、最近考えているコミュニティのあり方についても参考になる考えだと思っている。

上記のように思う理由を下記2つの視点で述べたい。
① 人生の勝ち負けとは?
② 正しいとは?楽しいとは?

① 人生の勝ち負けとは?
よく人生のあらゆる場面で、「勝ち」にこだわることがある。
スポーツをしていれば、「相手に勝つため」とか
仕事であれば、「同期で一番になる」とか
経営者であれば、「市場でシェアを獲得する」とか。

これらはいわば、勝つことに生きがいを感じている瞬間だと思う。
勝つことが最優先にあり、勝つためにみんな頑張り、勝てなかったら悔しがり、勝ったら喜びの繰り返し。
僕はよく考える。勝つことにこだわり、勝った先になにがあるのか?
スポーツに例えてみる。
サッカーの日本代表は、W杯で優勝することを目指している。
この「W杯で優勝する」とは何なのか?優勝したら何があるのか?
もちろん、優勝することは、世界で一番の証であり、世界で一番になった喜びの瞬間を同じチームメイトで味わえるということはあるだろう。
でもその喜びは一瞬であり、その先には何があるのだろうか?
また、優勝できなかったチーム(負けたチーム)には何があるのか?

よく「結果がすべて」という話がある。
勝てばよい。負けたら何も残らない。
本当にそうか?
僕は結果がすべてだとは思わない。結果に至るまでのプロセスをどう感じて過ごすかが重要だと思う。

もっと言うと、勝敗の螺旋から降りた瞬間に人生をもっと豊かに生きるヒントがあると思っている。そのヒントが「感じるべきは楽しいかどうか」だと思っている。

② 正しいとは?楽しいとは?

世の中、何が正しくて何が正しいのかなんて誰もわからない。
正しいとされているルールや法律でさえ、反対意見が必ずあり、その反対意見が正しくないかというとそうでもない。一つの物事対して、必ず複数の見方や考えがあり、そのどれも正しいかどうかなんて、分からない。
これは生き方にも通ずるところがあり、自分が信じて正しいと思って取り組んできたことが、突然否定されることもある。正しい(正しくあろうとする)生き方には、必ず邪魔する考えがあり、それが人の悩みや不満、争いや議論をもたらしていると思う。
あなたが思う「正しい」はたいてい「正しくない」というのが常だ。

では視点を変え、正しくあろうとする生き方を改め、楽しくあろうとする生き方に変えたらどうだ。

自分が楽しいと感じながら物事に取り組み、仮にそれを他人に否定されたら、あなたはどう思うだろう。
「あなたがそういうのであれば、僕が感じている楽しいは、楽しくないのかもしれない」とは普通、思わないはずだ。
楽しいからやっているというのは、自分の感情に紐づいているので、それを否定されても、
「いや、でも現に僕の気持ちが楽しいと感じているのだから否定できないよね」
となる。

つまり、「正しいかどうか」は自分の思考に紐づいていることであり、
「楽しいかどうか」は自分の感情に紐づいている。

自分の考えを否定されることはあっても感情を否定されることってないですよね?
あなたの考えは間違っている。
あなたの考えは理解できない。
あなたの考えはつまらない。
と言われることはあっても

あなたは、楽しくない。
あなたは、悲しくない。
あなたは、悔しくない。
なんて人に言われること、ないですよね。

自分の人生をどう生きるかと考えたときに、感情に気付き、感じ、いかに感じるポイントを増やすかを意識した方が人に振り回されず、自分の人生を生きられるはず。だから、どう生きるかを考えたときに、
「感じるべきは楽しいかどうか」だし、僕が楽しいと感じられることを一つでも増やすことを心がけようと思っている。それが、自分の人生を豊かにする秘訣だと思う。

さらに昔から大事にしているスティーブジョブズの名言を一つ。
「もしも今日が人生最後の日だとしたら、今日やろうとしていることをやりたいと思うだろうか?NOと答える日が何日も続くようであれば、何かを変えなければいけないということだ。」
この名言を大事にし、僕が日頃心がけていることは、
「今日、死んでも悔いはないか?」ということ。

今、考えているコミュニティも参加者が
「楽しいからやっている」と感じているかどうか?
「今日、最後の日だとしてやりたいことはできているか?」

という考えを大事にしていける場所にしていきたい。

#コミュニティを考える
#生き方

#スティーブジョブズ
#バガボンド
#井上雄彦
#佐渡島庸平
#cakesコンテスト