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斎藤 亜衣
2020年11月19日 20:53
0時を少し過ぎたところで、枕もとの携帯の振動で目を覚ました。表示された名前を見てすぐに起き上がってしまったのは以前の癖かと、瞬間、軽く目を閉じた。いつもこうして、彼女からの突然の呼び出しにこたえてきたのを思い出す。隣で一緒に起き上がろうとした妻に、仕事の呼び出しだと声をかけ、側にあったジャケットをつかんで家を出た。通りまで出て運よくタクシーをひろうと、公園へ向かった。 一つ二つさか
2020年11月18日 18:55
「 ママ、お元気ですか。そちらはどんな様子ですか。……私がいなくても、少しは愉しく暮らせていますか? 」 また、朝がやってきた。明るい朝がやってくることを期待など していやしないのに。いっそのことずっと眠りの中にいられたら。きっと、わたしも…… ああ、ほら。ひこうき雲みっけ。 かみさま、わたし空に帰りたい、なんて 思うことがあるの。学校でとなりの席