【山形】宿坊に泊まって羽黒山と月山に登る旅 2日目
山形・鶴岡旅行2日目。
1日目は下記。
宿坊での一夜が明けた。
6時半からの護摩祈祷に参加するので、早めに起きる。障子窓越しに日光が入ってきているので室内は既に明るかった。
階下へ向かうと、他の宿泊者が祝詞の一部が書かれた紙を取って椅子に座っていたのでそれに倣った。
しばらくするとご主人が来て、祈祷が始まる。
祝詞が紙に書かれている箇所に入った瞬間、プロの宿泊者とみられる男性がご主人に合わせて唱え始めたので、全員がボソボソとそれに倣った。不協和音という辞書の項目にこの場の音声を添付したいと思った。
プロの男性以外は、やってないと思われたくないが、変な感じの声を聞かれても困るという音量を保っており、小学校の時の歌の時間を思い出した。
終わると、その足で隣の食堂で移動して朝食。
なぜか写真が残っていないが、通常の朝食がパン一枚の身からすると膨大な品数だった。
ここでもみんな食べるのが早く、私はまた出遅れた。昨日の件があるので気持ち急いでいたのにこの体たらくなので、少し落ち込んだ。
7:30ごろ、宿坊の目の前のバス停から月山八合目行きのバスに乗車。5分くらい遅れての到着だった。本数が限られているため人はそれなりに乗っていたが、座席は埋まっていなかった。
(八号目まで行く路線は、開山期の土日祝のみ運行されている)
ややリッチな老人が泊まる休暇村などを経由しながら山道を登っていき、羽黒山山頂で10分ほど停車。月山まではあと1時間ほど乗車するのでトイレに行くなら今と言われたが尿意は無かった。
再びバス出発。羽黒山を降りてから再び山道に入り、月山三号目、四号目のバス停を通過していく。
五号目あたりで小停止し、「ここから更に急な道になりカーブが続きます。運転が荒くなると思うので先に謝っておきます」と運転手に宣言される。団体の乗ったバスなら確実に一笑い起きていたが、シャイな個人客ばかりだったので、多分みんなマスクの内側で静かにニッコリしていたと思う。また、エンジンに負担がかかるためエアコンを切ることも通達され、換気も兼ねてみんなで窓を開けた。
順調に高度が上昇していく。庄内平野が見えてきたあたりで窓の外に釘付けになった。
ついに月山八号目に到着。バスを降りると視界いっぱいに平野が広がっていた。
正直この駐車場だけで満足感があったが、更なる高みを目指すためにここに来ている。長居せずに平野へ背を向けた。
ここで善意の100円募金システムで成り立つトイレを利用したが、宿坊とほぼ変わらないレベルの清潔感で驚いた。
月山八号目には弥陀ヶ原という湿原が広がっており、ここから登山を始める場合、湿原を1/3周くらいして登山口へ入る。
天候が悪かったらこの湿原だけ一周しようかとも考えていたが、面白いくらい晴れているので登るしかない。
駐車場から10分強で、分岐点に到着。
ここからは山道らしくなってくる。
とにかくお腹が空いていたので、月山頂上小屋で食事にありついた。
鍋の残りをかき出す形でラスト一皿のカレーライスをよそってもらい、たいへん美味しく食べた。
後から来た人が「売り切れです〜」と言われて残念そうにしている声を聞くのもたいへん良いBGMだった。心底性格が悪いなと思う。
カレーを食べ終えたら、少し周囲の様子を見つつ念のため早めに下山することにする。
15:40発の下りバスを逃すと、大枚叩いてタクシーを呼ぶしかなくなるからだ。
登りではかなりこまめに立ち止まって写真を撮りまくっていたが、下りではあまり写真を撮らずに慎重、かつ気持ち急ぎめに降りた。
無事に15:00頃に駐車場まで戻ってきて、レストハウスで飲み物を飲んでバスまでの時間を潰した。
バスは定刻通りに発車した。乗っている人はだいたい疲労でガン寝していた。私もウトウトしたが、しっかり宿坊前のバス停で降りて、帰るなり速攻で風呂に入った。
18時になったので夕食。
日曜なので、昨日は他にもたくさんいた宿泊者は私と一組の夫婦だけになっていた。
また、私は急ぎめに食べたにもかかわらず、昨夜同様この夫婦にも遅れを取ってしまった。
ここには飯を食うのが速い人間しか来ないのか。
文中、不自然に横長の画角の写真が現れていることにお気付きだろうか。
全てフィルムカメラで撮った写真なのだが、この画角はわざとではない。
CANON EOS KISSに付属しているゴミ機能「パノラマ撮影モード」が知らず知らずにオンになっていたからだ。これがオンになっていたせいで、上下が無惨に削り取られて死んだ写真が数多あるので私はこのモードを本当に恨んでいる。
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