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なぜ、フランスでの生活を選ぶのか。

こんにちは🌞

フランスは日が長くなり、21時頃まで明るい季節になりました。最近はずっと晴れが続いており、でも気温はそこまで高くないため涼しく、テラスでアペロをしたりご飯を食べたり語らったりするのがとっても気持ちよいのです。

「En avril, ne te découvre pas d’un fil, en mai fais ce qu’il te plaît」
という言い習わしがあるそうで、直訳すると「4月は己を見失わないようにして、5月になったら好きなようにしよう」となり、内容の解釈をすると「4月は好天に誘われて開放的になりがちだけど、気温は低く肌寒さはあるので気をつけよう、5月になったら好きなようにしよう」という意味のようです。まさにこの時期にぴったりな言葉。。

天気予報を見ると、来週から最高気温が25℃超えの日もあるようなので、これから本格的な暖かさがやってきそうです。


さて、今回は自分の中の整理のために書いてみます。
こちらで生活していると、日本とフランスでの生活の違いや、どちらが暮らしやすいか、それはなぜか、というような話がよくでます。今まで、自分の意見や思いをうまく説明できて相手にちゃんと伝わった!と納得できたことがなかったので、文章に起こしてみようと思いました。

現在、わたしがフランスで生活しているのは、自分の意志から決めたことです。外的要因からではなく、今の自分にはフランスでの生活のほうが魅力があること、幸福度が高いと思うこと、生きやすいと思うことから選択しています。
それはなぜか。
下記、大きく3つの理由があります。

①フランスでの生活が、価値観や考え方、視点の違いに気づかせてくれるきっかけを与えてくれ、広い視野でものごとを見たり考えたりする意識を育み、この意識は自分の人生にポジティブな影響を与えてくれると思っているから。

人種、宗教、習慣、言語、境遇のまったく違う人々が多く暮らすフランスという国で、日本ではできなかった発見や気づきや体験がたくさんありました。それはいいものばかりではないけれど、それがきっかけで問題意識を持ったり、社会問題や社会への関わり方について考えたりする機会を多く生み出します。日本での生活は平和で便利でしたが、多様な価値観の受容と社会に対しての興味や問題意識を持つことの観点から言うと、フランスでの生活のほうが自分は成長できたなぁと思います。今後もうしばらくはこの環境に身をおいて、広い視野と考える力を養いたいと思っているのと、可能であれば自分の子供にも同じ力や意識が備わるといいなと思っているので、子育てもフランスでしたいと思っているのが現状です。

②フランスが創り上げてきた生活文化や人生観が好きだから。

一般的に、フランスでは、自分が価値があると思うものを長く大切にしている人が多いと思います。これは、パリやフランスの地方都市の景観が昔から守られてきたことや、少し前に流行った本の「フランス人は10着しか服を持たない」 からも読み取れることです。また、実際にフランス人と関わったり、フランスの家庭にお邪魔して、生活を共有したりしたときに肌で感じられたことでもあります。モノはむやみに消費せず、自分が本当に価値があると思ったものを手に入れて経年を楽しむ。時間もむやみに消費せず、家族や友人との食事や会話を楽しんだり本を読んだり公園でピクニックをしたりくつろいだり。必ずしもたくさんのお金をかけなくても、実現できる豊かなモノの消費の仕方、豊かな時間の過ごし方があるということに気付かされました。 「Art de vivre」という言葉があり、直訳すると「生活/暮らしの芸術」という意味で、フランス人の生き方を表現する言葉です。内容の解釈はいろいろあるのですが、こちらのサイトでの記載が自分にもしっくりきました。

③人間と環境の安全に配慮した食にアクセスしやすいから。

ヨーロッパは食品添加物や遺伝子組換え食品への規制が特に厳しいので、ラベルへの表示義務も厳格です。そのため、消費者がラベル表示を見ることで安全なものを選択しやすい状況と言えます。また、オーガニック(フランスではビオ=BIOと呼ばれます)の波が来ていて、野菜や果物や食品はもちろん、コスメや生活用品についてもオーガニック製品を好む消費者が増え、オーガニック専門スーパーも街中にたくさん存在し、通常のスーパーでもオーガニック商品コーナーが設置されているところがほとんどです。自分や家族の健康のため、という理由ももちろんありますが、農薬による土壌汚染や生態系へ与える影響という観点で選んでいる人も多く、個人の力が集まって変化を起こせる、という信念が根付いている印象があります。(市民革命を起こしたフランスらしい。!)
生きていくうえで欠かせない、また自分が好きな分野である「食」について、健康面と環境面の安全性が保証されているものにアクセスしやすい、ということは自分にとっての魅力のひとつです。


日本とフランス、もちろんそれぞれの良さがありますが、自分目線での魅力の大きさや幸福度に軸をおき、実現可能性を考えたうえでフランス生活を選んでいます。

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