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●2022年5月の日記 【下旬】

5月21日(土)

子どもと買いものに行くことになった。わたしがむかし使っていたネコチャン型の小銭入れをあげた。子どもが親戚からもらったお年玉をいくらか入れて。子どもが自分の財布を所持しているところを見るのは不思議な気がした。
玩具コーナーでの買いものをサポートした。子どもが指し示す品物の金額と、彼の財布のなかみとを照らし合わせて、足りるか足りないかをお知らせするだけ。「だめ」と言ったり「今日はやめとこう」とごまかす必要がないのがよかった。
子どもはレジにならび、順番がくるとレジ係の女性に教えてもらいながら千円札を1まい出して代金を払った。いよいよ頼もしい。財布のなかみを使いきらずに半分以上温存したのも思慮深くてすてきだ。4さいのわたしならそうはできなかったと思う。

5月22日(日)

かなしい夢から目を覚まし、アラームを止めた。今朝は早起き、5時30分。歯をみがく。どんなかなしい夢だったのかはたちまち忘れた。かなしい雰囲気だけが残ってわたしの心を平坦にのばした。ずっと表面が尖ったり波打ったりしていたわたしの感情はそれで不思議と落ち着いてしまったのだった。しずかなかなしさはわたしを冷静にしてくれる作用を持つようだ。

やがて子どもが起きてきた。塩バターパンに昨日作った豆腐ハンバーグをはさんでハンバーガーにしてあげた。
仕事に行くとき玄関まで見送りに来てくれた子どもが抱きついて「会えなくてさみしい」と欧米ライクなあいさつをするので面食らった。自然体でそれ出てくることあるんだ? 夕方なるべく早く帰るよと言って家を出た。子どもの感情表現にクラクラした。

仕事の合間の昼ごはんには牛丼屋で「ごはんの代わりに豆腐を使用」とかいう、オメー牛丼屋に何しに来たんだ? 的ヘルシーメニューを注文。当たり前に足りんけど午後の仕事中に眠くならずにすんだので勝利。

5月23日(月)

子どもを園に送って、図書館に寄ったあと、子どもと借り出していた本の重みを手放してすっかり軽い自転車で、快晴の街を走った。川沿いの道でブレーキをかけた。日のひかりが川面にうつり、その川面のひかりが更に、川沿いにぞろぞろ植えられた桜のたくさんの葉の裏にうつってゆらゆら流れているのを見た。この川沿いをわたしは今まで何度通ってきただろう? 木の葉に川が流れるところなどはじめて見た。目に入れていなかった。
川に沿って植樹されたソメイヨシノは数年前、何本か病気になるとか老いて弱くなるとかして倒木の危険があるとのことで、切り倒された。そうして歯抜けになった場所には代わりに違う種のサクラが植えられて、ソメイヨシノ軍団とは微妙にずれた時期に絶妙に色の異なるサクラを咲かせるようになった。
ソメイヨシノは皆、同一の遺伝子をもつクローンであるという。だからソメイヨシノ同士では花粉のやりとりがあっても実をつけないとか。それが、この桜並木ではソメイヨシノ軍団の間にところどころ別種の桜がきたものだから、この時期にはサクランボを以前より多く見かけるようになった。木にもよるが、熟すとけっこうおいしい。黒くなったら子どもに取ってやれるように目ぼしい実の位置をおぼえておく。が、きっと鳥のほうが早い。

5月24日(火)

幼稚園の教室に入りたくないという子どもと建物と建物のすき間の日陰にしゃがみこんだ、朝の登園時。「おかあさんとずっとここにいる」と言うのだった。教室のすぐわきなんだけど教諭らの目につきにくく、涼しくて、不思議に静かで、いい場所だねとわたしもいっしょになって屈んでいた。ずっとはむりだけど。子どもは猫のようにいい場所を知っている。やがて担任が迎えにきた。猫のように脇を持たれて、子どもは教室に連れていかれた。

5月25日(水)

仕事で訪ねた街のオオゼキで買い物。家の近所のスーパーでは買えない三島の「菜めし」だけでなく、「ひろし」「かつお」「梅入りゆかり」まで入手できてうれしかった。わが家のおにぎりに欠かせない三島食品のふりかけシリーズである。買わなかったが「うめこ」「あかり」もちゃんと陳列棚にいた。三島をここまで取り揃えているなんてさすがはオオゼキだ。

ちなみにわたしイチオシの三島おにぎりは「菜めし」×ちりめんじゃこ×ごま油の混ぜごはんおにぎり。白いりごまを混ぜてもいける。

5月26日(木)〜5月28日(土)

特急あずさに乗って松本へ、2泊3日で行ってきた。子どもと。別で旅日記を書く。

松本のネコチャン

5月29日(日)

ここ最近、人と近藤麻理恵(こんまり)の話をする機会が多かった。そのうえ、いつも聴いているラジオ番組にもこんまりが出演したりしていて、にわかにこんまりづいている。

わたしがKONMARIを観るとき。それはスケールのデカい散らかりかたをしたアメリカの邸宅を見て元気になりたいときだ。天井まで積み上がる衣類や、物置と化してしまったガレージの様子には、本当に勇気づけられる。大丈夫! あなたもわたしも大丈夫。そんな気持ちになる。

とはいえ番組を視聴するとこんまりの片付けメソッドのことも耳に入ってくる。どうしても、片付けなくちゃ! というモードにもなってしまう。

今日は、こんまりに駆り立てられるままひたすらに部屋を片付けた。家具の配置を見直し、移動して、カーテンを夏用に替えた。ずっとありあわせの布で間に合わせていた東向きの出窓の日除け用に、遮光カーテンをオーダーした。めちゃくちゃすっきりした。久しぶりに自らの有用感を信じられる一日だった。

5月30日(月)

人生でいちばん足が太いなーと気づいた日。
足が太いのもそれなりにセクシーかもしらんが足のずぶといわたしって自己イメージに合わんのでやっぱしアウト。自己イメージとの乖離つらい。
急に体操はじめる。YouTube見ながらやるやつ。久しぶりだから負荷を感じる。

小学生のころたくさん食べてもガリガリだったのなつかしい、わたしの自己イメージはそのときの姿をちょっと引きずってる。きっともう一生ガリガリになることはないんだなあって思うと不思議。

5月31日(火)

友だちと飲酒。ドイツビールの飲める店と昼からやってる大衆酒場をはしご。

友だちってクマチャンのことみたいだけど、チガウヨ

楽しく酔って帰る途中にフラフラと古着屋に寄ったようだ。いつの間にかTシャツを2まい購入していた。酔いが抜けたあと着てみたらなかなかよいTシャツだったから酔っぱらいのわたしも捨てたもんじゃない。

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