【図解】GAFAM最新決算をざっくりとみてみよう②_2021年3月期 ※2024年11月03日追記
今回も前回に引き続き2021年3月時点でのGAFAMの決算概要を見ていきたいと思います。今回は収益性と効率性をみてみます。
念のためにですが
最新はコチラ(2024年11月03日追記)
↓前回はこちら
※今回で終了となるので今回のスライド
収益性
収益性としては営業利益をメインにみていきたいと思います。
Appleの利益の急増具合がすさまじく、約900億ドル≒10兆円もの利益を年間で獲得してます。Microsoftも毎期最高値を更新する成長具合で、その勢いは止まりませんね。
利益率でみてもGAFAMは、このコロナ禍であっても利益率が増加する強さ。Microsoftはわずかこの3年で利益率を9%も増加させています。
利益を分解してみていきます。営業利益の源泉となる粗利を見てみます。
粗利でみると、FBとGoogleが年々低下しているように見えますね。逆にMicrosoftは年々上昇させています(Azure効果)。GAFAMでは粗利は40%以上となってます。
次に、費用として今回は競争優位性の源泉ともなる研究開発費(R&D費)を見てみます。
GAFAMは年々R&D費を増加させ、日本で一番R&D比を投じるトヨタの2倍以上にもなってます。R&D費を増加できないトヨタとは真逆でGAFAMは多額のR&D費を投じていくことで更なる競争優位性を築いているともいえますね。しかし、この中でも突出しているのがAmazonです。世界で一番R&D費を投じる会社といわれています。(やや古いですが下記の記事を参照)
つぎに、企業価値の源泉となるキャッシュを創出する力である営業CFをみてみます。
Appleはついに1,000億ドル≒11兆円に迫ります。どの企業もCFを増やしていますが、特にAmazonはこのコロナで急速に拡大させてますね(EC好調より)。この結果、GAFAMは企業価値≒株価を向上させれているといえます。
効率性
効率性としてはROICをみていきます。ROICは簡単に言うと調達した資金をどれだけ効率的に運用できてますか?を表しています。企業を投資会社とすると、預かった資金の1年間の利回り(運用成績)=ROICです。本質的にROEよりも、その企業がお金を効率的に使えているかを表します。
Appleの最近のROICの向上っぷりは凄まじいですね。約50%に届く勢いです。Microsoftもこの3年で+20%も向上させるすごさです。
本質的には利益よりもキャッシュのが相応しいともいえるので、営業CFベースのROICをみてみましょう。Appleはなんと50%を超える圧倒的な効率です。つまりはAppleに100万円渡せばわずか1年で150万円にしてくれる事と同等です。Microsoftも効率性の改善が進み、ついにGAFAM内で2位に躍り出ました。Microsoftも絶好調といえますね。
市場からの評価
最後に市場からの評価(株価推移)を確認しておきましょう。
GAFAMはすべて順調に評価されており、わずか3年で株価は約2倍以上に。Appleは3倍にもなる評価のされ方です。ここまで見てきた中で最も優秀な成績だったことからもこの結果は当然といえます。
FBだけは市場(Nasdaq)をやや下回りますね。営業CFの増加が他よりも低かったためかもしれませんね。
このシリーズは大変ざっくりとした内容でしたが以上となります。
ありがとうございました!引き続きよろしくお願いいたします!
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