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「完璧な成果を出さなければならない」といった完璧主義思考。
完璧主義思考は強い向上心の表われです。
でもときに、その強い向上心が自分を苦しめてしまうこともあるかもしれません。
完璧を求める強い向上心を持っていながらも、結果的に自分のポテンシャルをちゃんと発揮できなかったなんてこともあると思います。

もしそんなことが頻繁にあるようでしたら、その完璧主義思考を柔軟化するとよいかもしれません。
なぜなら、完璧な成果を出したいと強く望んでいるのに良い結果が得られないのは、完璧主義思考が原因である可能性があるからです。
完璧にやろうとするから手が止まってしまったり、完璧にやれないと悟った瞬間にやる価値を見出せなくなってしまったりなんて感じで。

完璧主義思考の柔軟化への抵抗

完璧主義思考を柔軟化するのが得策だと思えたとしても、完璧主義思考を柔軟化することに抵抗を感じたりしませんか?
完璧主義思考の柔軟化が「妥協」のように思えたりしませんか?
そんなときは完璧主義思考がもたらす成果に目を向けてみるとよいです。

もしあなたの求めているものが「強い向上心を持つこと」であるならば完璧主義思考を修正する必要はないのですが、「完璧な成果を出すこと」を求めているのであれば完璧な成果を出しやすい思考を持つのが得策ですよね。

完璧主義思考を柔軟化することが妥協なのではなく、完璧な成果を出すために完璧主義思考を柔軟化することに手を打たないことが妥協だと思えるかどうかがポイントになると思います。

そもそも「完璧」って何?

そもそも「完璧」がどんなものかを抽象的に捉えてしまっていることもあると思います。
そのような方は、「完璧」という言葉の内訳を具体的にアウトプットできるようになるとよいです。
そうすることで、自分の求めているものが現実的なものなのか、非現実的なものなのかを客観的に評価することができるようになります。

当然、それが非現実的なものであれば、自分の求めるものを現実的なレベルまで引き下げる必要があります。
ちなみにそれは妥協ではありませんよ。
非現実的なものを一生懸命求めても手にすることはできないのですから。
それは妥協ではなく、現実を受け入れるという「受容」です。

毎回ホームランを打つということは現実的か

これまでの人生でベストと感じられた成果を毎回手にしようとして、それが叶わずに苦しんでしまうことがあるかもしれません。

例えば過去100回のチャレンジで自分の納得のいく成果を一度出せたことがあったとして、それと同等の成果を毎回手にしなければならないと考えるのは無理があると思います。
でも、自分の納得のいく成果をいつも手にしようとするけどなかなか上手くいかないという経験の中で学習と練習を続け、いずれ自分の納得のいく成果が「高確率で」手にできるようになるということは現実的にあり得る話だと思います。

「残念ながら自分が納得できる成果を出せないこともある」という可能性を除外する考えは非現実的です。
現実的に考えたら、毎回ホームランを打つことはできないのです。
永遠に勝ち続けることもできないのです。
でも、「毎回ホームランを打つ」に近づこうと努めることはできます。
「永遠に勝ち続ける」に近づこうと努めることもできます。
それは現実的にできることです。

完璧主義思考の柔軟化には現実を受け入れる力を身につけることがポイントになると思います。

「ベストを尽くすのみ」

「完璧な成果を出さなければならない」ではなく、「ベストを尽くすのみ」という態度が持てれば完璧主義思考は柔軟化されるはずです。
でも「ベストを尽くすのみ」という態度を持てればいいと言われても、どうしていいのかわからないと思うので少し説明させてくださいね。

まず「ベスト」って何なのか?「完璧」と何が違うのか?ということですね。
「ベスト」と「完璧」を識別するために、「ベスト」というものを「今自分が手にしている能力の中で、今の自分のコンディションで発揮することが可能な能力を出し切ること」と捉えてみてはいかがでしょう。
そうするために、まずは今自分が手にしている能力を知ることが必要ですね。
それができたら、現実として今自分が手にしている能力をそのまま受け入れるのです。
そうすると、「今の自分のコンディションで自分にできる最大限」が現実的に見えてくると思います。
それがその状況における「ベスト」です。

コンディションが良い時なら大抵一等賞が獲れる人でも、コンディションが悪いときには三等賞が精一杯なのかもしれません。
そんなときは、そのコンディションでのベストが三等賞と捉えるのです。
そのコンディションでの一等賞が三等賞といった具合に。

自分の手にしている能力の中で、そのとき自分が発揮することが可能な能力を出し切ろうと努めること。
それが「ベストを尽くす」ということだと捉えてみてはいかがでしょう。

完璧主義思考を柔軟化した時に言えるようになる言葉

「完璧な成果を出さなければならない」といった完璧主義思考が柔軟化されたときに、どんな言葉が言えるようになるのでしょう。
「完璧な成果を出せたらいいなぁ」なんて言葉でも悪くはないのですが、ちょっとぬるい感じがしますよね。
「自分の手にしている能力を全て出し切ることに努めて、あとはどうなるか様子を見てみよう」なんて言葉はどうでしょう?

非現実的なことをやろうとすると人はもれなく苦しみます。
現実的な目標を持つことで完璧主義思考は自然に柔軟化されますよ。

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