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和解スタイル豆まき

今年も節分の季節がやってきた。
3歳になる娘(まる)の成長度合いが分かる1日でもあるので、毎年楽しみにしている。
まだよちよちと歩きはじめた1歳の頃は、玄関からぬっと入ってきた鬼(という名の夫)を見て座り込んで大泣きだった。
2歳になる昨年はうっすら父の存在に気づき「おまめ、なげないっ。」と感動の結末となったっけ。

2月2日、園でひと足先に行われた節分イベントでは、園庭に結構ガチめの赤鬼と青鬼が来たらしい。
先生いわくなまはげ感があったとかで、それは相当怖かっただろう。
事前に豆を投げる練習(なんてかわいい練習なんだろう)をしていたがその甲斐もなく、まるのクラスはほとんどみんな大泣きで、先生の背中にすっぽりと避難したそうな。
17:00に迎えに行くと、まるは手作りの鬼のツノを自慢げにかぶって見せてくれた。
アルミホイルでできたツノに、白いおはながみで、わしゃわしゃの髪もついている。

小鬼と手を繋いで暮れゆく夕陽の中を歩く。
「今日は怖いのに頑張ったんだねぇ。鬼、なんか言ってた?ガォーとか。」
と、私が尋ねたところ、
「オ・ト・モ・ダ・チ…ってゆってた。」
「えっ!みんなとお友達になりたかったのかなぁ。」
なんだか千と千尋の神隠しの『カオナシ』みたいだ。切なさが込み上げる。
予想以上に怖がってしまった子供たちのために、外注の鬼さんたちは苦肉の策で、
「ほんとは、ほんとは、怖がらせるつもりはないんですー!ほんとです!お友達になりたいんです!」
と、焦ってアピールしてくれたに違いない。
その心配り、あっぱれである。

「まるも鬼だから、お友達になれるんじゃない?
お豆投げるんじゃなくてさ。」
と、言ったら、
「そうだね!まる、おまめいっしょにたべる。」
「その作戦で行こう!」
今年は鬼と和解できるかな?

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