仮面浪人を振り返る

お久しぶりです、就活やら院進やらで最近わちゃわちゃしているlittle winです。さて、今回は私の個人的な経験を記事にしようと思います。
そう、それは、、、

仮面浪人？の経験です‼︎

皆さんも、もしかしたら、この「仮面浪人」というワードを聞いたことがあるかも知れません。この記事では、仮面浪人について知っている人・知らない人、さらには仮面浪人を考えている方に向けた内容となっています。

仮面浪人って何？

仮面浪人とは「大学に在籍しながら他大学の受験に向けて勉強をしている状態」を言います。ただ、このような状態にも様々な種類があって、「休学して受験勉強する人」や「必修科目だけ履修して受験勉強する人」、「一般の学生と同じように講義に出ながら受験勉強をする人」などが挙げられます。

仮面浪人のメリットてあるの？

個人的には「ゼロ」だと思います。

仮面浪人を考えているそこの君！マジでオススメしないぞ！

よく考えたら明白なことです。大学の勉強をしながら大学受験の勉強をすることは想像を絶するほどハードですし、大学はサークルや友人、学園祭や飲み会など、楽しいことがいっぱいあります。きちんとした理由がなく仮面浪人をするなら、絶対に今の大学で勉強も遊びも目一杯楽しんだほうがいいです。
　ただ、メリットがあるとしたら、「志望校に落ちたとしても、すでに在籍している大学に戻れるという点」です。しかし、大学1年生を大学受験に全振りしていた場合、2年生に進級したとしても、友達がいなかったり、コンプレックスでメンタル的に不健康になってしまう可能性がありますし、私の知人もこのような状態になってしまいました。

お前は一体、なんで仮面浪人したん？

いろいろと書いてきましたが、そもそも自分の経験を書いていませんでしたね。私が仮面浪人をした経緯についてお話します。

私は2018年、東京の私立大学K大学の法学部に進学しました。残念ながら第一志望校ではありませんでしたが、世間的には悪くない大学です。アクセスもかなり良いですし、大学もとてもきれいでした。

大学に入学してからはサークルに入ったり、アルバイトをしたり、友達の家でオールしたり、旅行行ったりと一般的な大学生と同じように大学生活を満喫していました。ただ、通っている大学に1つだけ、不満がありました。それは、、

一部の学生の講義を受ける態度がひどかったこと

です。「そんなん気にしなくていいじゃーん」という意見は正しいと思います。実際、大学は学生の自由が尊重される空間なので、講義を受けようが受けまいが、学生の自由です。しかし、私は講義を受けることが好きなタイプの変わった人間だったんで、そのような空間に少し嫌気がさしていました。ただ、面白いことに、人間とは半年間も同じ空間にいると慣れてくるもので、1年生の秋学期には講義中の喧騒を気にしなくなっていきました。

え、結局、理由は何なの、、、？

実は、仮面浪人を決意したのは秋学期に受講していた、ある講義がきっかけでした。その講義では「人権」をテーマにしていたのですが、10月のある講義で「障がい者の人権」について、2016年に発生した「相模原やまゆり園事件」をとおして学ぶ回がありました。その時、私は初めて、講義が終わった後にその講義の講師の方のオフィスアワー(先生の研究室で質問や相談ができる時間)に赴き、この事件のことや犯人が考えていたこと、そして私が考えたことを話しまくりました。今思うと、人生で初めて「もっと知りたい」と思った経験かもしれません。その後、本や論文、ニュース記事などでこの問題や「人権」、「社会問題」、「幸福」などについて学ぶようになりました。そして、11月に自分が関心を持っている分野、つまり、「福祉」・「社会学」を学べる大学を受験しようと決意しました。これが、私が仮面浪人を決めた理由です。

べらべらと自分のことを話しましたが、正直に話すと、コンプレックスがあったことは否定が出来ません。ただ、仮面浪人の決定的な動機は上記で示したものであることは事実です。

仮面浪人期のスケジュール

私は仮面浪人の決意をしたのが11月とあまりに遅すぎたので、ここから地獄のような日々を過ごすことになります。まず、普通の平日のスケジュールです。

6:00起床→勉強→7：00家を出る→8：00大学到着→勉強→9:00～17：00講義→17:00～21:00まで図書館で勉強＋大学の勉強→22:00帰宅→23:00～2:00まで勉強、そして就寝

いやー、我ながら、ちょっとキモイですね（笑）これは比較的に忙しい日のスケジュールですが、毎日が大体こんな感じでした。ただ、当時は特にしんどさも感じずに勉強できていました。

しかし、1月から2月にかけて最大の試練が訪れます。そう、、、

大学の期末テストです！

私は法学部に在籍していたので、期末試験は筆記試験しかありませんし、暗記する量も文系ではとびぬけて多いです。さらに大学の入学試験は2月の前半なので、この時期は本当に生きた心地がありませんでした。はじめて過労で失神したのもこの時期です

仮面浪人中の勉強はどうやったん？

ほとんど一般の受験生と変わらないと思います。塾には通わずに、参考書を買って、勉強するの繰り返しです。

ただ、一般の浪人生にはないアドバンテージが私にはありました。それは大学の講義レベルの知識があることです。大学での勉強は受験では全く役に立たないと思っていましたが、「現代文のテーマが「日本政治史」でやったところだ！」とか「この日本史の難問、「考古学概論」でやったぞ！」、「この英単語、TOEICで見たわ！」的なことがよく起こりました(笑)　加えて、大学で「勉強＝たのしいこと」という考えを獲得したので、受験勉強は、もちろんきつかったんですけど、楽しみながらできました。

友達との付き合い方

仮面浪人生にとって一番大きな悩みかもしれません。仮面浪人生の心情としては「絶対に周りのやつらに仮面浪人していることがばれたくない！」でしょう。実際、私もそうでした。11月は友達の前で受験勉強をすることは一切ありませんでしたが、12月以降、さすがに余裕がなくなってしまい、友達と講義を受けているときも「鉄壁(英単語帳)」をやったり、過去問のコピーを解くようになっていきました。友達も気づいてはいたと思うんですけど、気遣ってくれて深く聞いてくることはありませんでした。

ただ、個人的には仲の良い友人には打ち明けたほうがいいと思います。友達も遊びの誘いを断られ続けたら、いやな気持になると思います。(いや、分かるよ！それでも言いづらいよね！)

結局、結果はどうだったん？

多分、一番気になるのはそこですよね。早稲田大学人間科学部、立教大学コミュニティ福祉学部、法政大学人間環境学部の３つを受けて、最終的に立教大学コミュニティ福祉学部から合格を頂き、2021年現在も在籍しています。

(↑在籍する立教新座キャンパスの前にあるカレー屋さん)

立教大学では学びたかった「人権」や「幸せ」、「福祉(広義的な意味の)」をしっかりと学ぶことができ、さらに、学部の特質上、様々なバックグラウンドを持った学生たちとも出会うことが出来ました。今は卒論に向けて研究調査を行っていたりします(卒論テーマは福祉からだいぶ離れちゃったんですけどね、、)。また、英語の面白さに気づけたり、TOEICで885点取れたのも英語教育に力を入れている立教大学に在籍していたからだと思います。

結論を行ってしまうと、

私は仮面浪人してよかったと思います。これは自信を持って断言できます。

もちろん、國學院大學(あ、名前言っちゃった、、)での1年間もとても楽しかったです。ただ、立教に入ってから本当に学びたいことを学ぶことのできたこの3年間はとても貴重なものでした。もちろん、仮面浪人をおすすめする気は全くありません。しかし、本当に学びたいことが見つかった時、1つの選択肢として考えるのありかもしれませんね。

前の大学の友達とはどうなん？

どうやら、一般的には前の大学の友達とは疎遠になることが多いようですね。私も何人かの友達はもう連絡を取らなくなっていましたが、今でも前の大学の何人かの友人たちとは旅行に行ったり、飲みに行ったりしています。もし、この記事を見てしまった仮面浪人生は志望校に合格した後も、前の大学の友達は大切にした方がいいですよ！気の合う友達はそうそう見つかるもんじゃありません。

大学を辞めた時、どうだった？

これはおまけです。合格通知書を受け取るとすぐに前の大学に向かい、退学手続きを行いました。学生課から嫌な顔をされるかな、、、なんて思いながら退学理由を書きましたが、國學院の職員の方は「新しい大学でも頑張ってください！いつでも帰ってきてくださいね！」とおっしゃってくれて、思わず惚れそうになりました。

その後、仲の良かった友達に大学を辞めることを伝えて、お世話になった教授に挨拶をして帰路につきました。帰りの電車の中で、仮面浪人時の苦悩や新しい大学への期待と不安、スクランブル交差点での悲劇(分かる人にはわかると思います笑)など、様々なことを一気に思い出して、思わず涙が出てしまいました。隣に座っていて、私が泣いているのに驚いていた高校生、元気かな、、、

最後に

こんな長い記事を読んでくださった方、ありがとうございます！この記事は「コロナによって仮面浪人生が増えている」というニュースを見て、書くことを決めました。もし、この記事を仮面浪人生が見てくださっているならば、ぜひお伝えしたいことがあります。

メンタルがつらくなってしまったら、潔く寝よう！

今はただでさえ、コロナによってストレスフルな生活を強いられていますし、仮面浪人生はなかなか相談できる相手がいないものです。そういった状況下では、メンタル的に本当にきつくなってしまいます。そういう時はおとなしく寝ましょう。1日ぐらい休んだって結果は変わりませんよ！

もし、本当にきつくなってしまったら、私のTwitterのDMに愚痴でも送ってください。必ず返信できるかは分かりませんが、相談相手にはなりますよ。

では、この記事を見てくださった仮面浪人生、並びに全ての人が幸せな明日を迎えられることを祈りつつ、記事の終わりとします。Bye～！