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アラサー、着物着るってよ〜浴衣編〜

引きこもって可能な限り日焼けしないように生きてきたけれど、折角だし夏のお着物も勉強しようと思い立ったが吉日、色々な本やらWebサイトを眺めて「絽でしょ、紗でしょ、夏着物のお勉強がてら一枚くらい買っちゃおうかな〜」なんて思っていたのに猛暑を通り越して酷暑、最早地獄のような暑さで着物どころかTシャツ短パンも暑いし全裸でクーラーを効かせた部屋でアイスを食べないとやってられない!となってしまい夏着物どころじゃありませんでした。完

本当に全裸のまま夏が完結しそうな中、お盆明けに少し涼しくなったタイミングで浴衣で出掛けられそうなイベントに行けることになった。
東京ドームで野球観戦、デイゲーム。
同行したのは10年来の付き合いがある人物なので、浴衣でも問題はないだろうと踏んで意気揚々と用意をした。

私がどうしても今年中に浴衣を着たかったのには訳がある。
一つは、着物を着始めたという新しいチャレンジを継続したかったこと。
もう一つは、憧れていた浴衣がついに私のもとに回ってきたからである。
その浴衣は、祖母が母のために手縫いをした木綿の浴衣だ。
藍色の生地に流線が描かれている浴衣は、市販されているポリエステル浴衣とは違い、しっとりとした手触りと古典柄が素敵に見えた。
私が上京しているあいだ、妹がその浴衣を着ていた。友達同士で撮った写真の中でも、その浴衣はたしかに美しくて、私は妹に嫉妬したのを覚えている。

そんな憧れた浴衣には、どんな帯が良いだろうとああでもないこうでもないと手持ちの帯を合わせたり、新しい帯を買ってしまおうかと財布の中身を確認したりした。
結局、中学生の頃から使っている朱色の兵児帯に決めた。
大人っぽい装いをしたいと考えていたけれど、浴衣なら少し帯が揺れるような結び方が可愛いし、この浴衣を数年着るなら最初は少し幼く見えても良いのではないかと思った。
ただ普通に兵児帯でリボン結びや文庫結びにするのはつまらなかったので、リボン返しにして芥子色の帯締めをすることで少し大人らしさを出した。
浴衣なら髪型はアップが良かったが、伸びかけのボブヘアに不器用さが相まっていた。昼間に出かけることもあって、一つに結んでベレー帽型の麦わら帽子を被ることにした。
足元は夏前に台と鼻緒を選んで作ってもらった朱色の下駄、一日中歩くとわかっていたから絆創膏を貼って白レースの足袋ソックスを履いた。

東京ドームシティにあるTeNQという施設にも足を伸ばした。火星を再現したスクリーンで撮ってもらった写真は、知人に「恐山か賽の河原」なんて笑われたけれど同行者には好評だった。

この日は30度ぐらいで、35度が続いた日に比べればマシというだけだった。普段はくびれが欲しくて仕方がないお腹周りにいれた補正タオルも汗をたっぷり吸っていた。
今回の後悔は、乙女スリップ+補正タオルのみにしてしまったことだ。
ただでさえ太い足に汗が伝ってくることは想定できたのに、ステテコを履かなかったため、なんとなく心地が悪かった。

この一週間後、飲屋街の納涼祭に行った時もステテコは必要だと感じた。
乙女スリップ無しで、カップ付きインナーキャミソールとステテコが浴衣は最高なのかも、と改めて感じた。

今回、初めて和装ブラを着たが胸元が緩まなくて感動を覚えた。浴衣を着るときには、胸元は詰めて襟を抜き気味にすることを徹底している。膨らみが大きく胸元がパカパカと開いていると、なんだかだらしなく見えてしまうからだ。
和装ブラ最高、と何度も何度も思ったし、普段着物を着るときも和装ブラを積極的につけていきたいとさえ思った。
ただ残念なことに可愛くないので、今後は可愛い和装ブラ探しをしていきたい。

来年、浴衣を着るときはどんな帯にしようか、それとも自分用に誂えているんだろうか、そんなことを考えているうちに、単衣の季節を逃しそうになっている。
着物を快適に着られる季節が早く来て欲しい。

#日記 #コラム #ファッション #着物 #和服 #和装 #浴衣

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