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「俺は雨が好き」なら、「わたしも雨が好き」。

※10分間で書く、下書き・推敲なしのぶっつけ本番エッセイ。毎日更新53日目※

ドイツの天気は、本当にどうかしてる。4日前は最高25度までいったのに、おとといはいきなり嵐になって、大粒の雹が降ってきた。うちは屋根裏階で一部の天井がナナメで、その天井に沿うようにはめ込まれている窓がある。雹がその窓にぶつかると、もはや破裂音に近いけたたましい音を立てるから、すごくドキドキした。悪い意味で。

かと思えば、昨日は晴天。めっちゃいい天気。思わずベランダでぼーっとしてしまったよ。Tシャツで出かけられる春の陽気。

さて今日は? 朝から雨です。雹よりはマシだけど、朝起きて家が暗いと、それだけでちょっとテンションが下がる。雨はそんなに好きじゃない。というより、好きな人のほうが少ないと思う。

雨が降っていたら、「あーだるいなー」と思いつつ、家で過ごす。外出の予定があればさらにユウウツ。なんだかやる気が出ない。人によっては、頭痛に悩まされることもある。

だけどわたしのパートナーは、雨が好きだ。嵐も好きらしい。なんだかよくわからないけど、楽しくて、ワクワクして、テンションが上がる一大イベントなんだそうだ。

生まれてからこのかたずっと「変わっている」と言われたわたしが「こいつやべぇな」と思うぐらいの人だから、その感性については「まぁうんお前はそういうやつだよな」くらいなもの。

でもね、おかげで少し、雨が好きになったんだよ。

わたしはさ、雨が降ってると面倒だなー家にいたいなーやる気出ないなーって思う。でも彼は「よっしゃ雨だウェーイ!」って思ってるわけ。だったらなんかこう、「雨でもいいかな」って思わない? 好きな人が喜んでるなら、自分にとってはそんないいことじゃないけど、それでもいっかってならない?

そういうの、いいなって思った。自分が嫌いなこと、ユウウツなもの。でもどうしようもない、避けられないこと。

大切な人がそれを「好き」ということで、「じゃあまぁ雨を許してやるか」って気持ちになれる。なんなら、一緒に雨の音を聞いて、おいしいご飯でも食べて、ソファでのんびりしてるのって幸せだわーくらいに思える。

「好き」が広がれば、嫌なことやユウウツが減っていく。それって幸せなことだね。うれしいことだね。

「好き」を押し付けるのは余計なお世話だけど、じんわりと広がる「好き」の輪は、人の気持ちを軽くするんだな。

わたしも彼に、なにかそういう気持ちを返したい。

……なんて話をしたら、「よくわかんないけどやりたいならやれば?」と適当な返事が返ってきたよ! いつもどおり適当だな!

じゃあ、またあしたね。

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