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介護士が見る老い 生きる

誰もが人に支えられ生きている。

では、死に1番近い時はどうだろう。自分自身の事を自分だけで出来る人は少なくなる。歩く、噛む、排泄…。目は見え辛く、耳は遠い、頭は鈍くなる…。地位や名誉は剥がれ落ち、昔を知る人は少なくなる。有名でお偉い方でも、介護施設の現場では皆んな平等である。

家族や友は、特別に接してくれる。本当に大切な物が何かを教わる。

老いてベッドで思考さえ無くなろうと、側にいて特別なのは家族だ。だから今、あなたの家族の言葉は大事にして欲しい。社会や上司、常識が言う言葉より重く死に際まである物だ。

しかし今、子供さえ先に亡くなり伴侶も兄弟も友も亡くなって、孫、ひ孫が主な家族。周りに出来る新たな友もまた先に亡くなっていく…。そんな孤独がある。

また独身が増えた今、将来は本当の意味で独りになる人が多いかもしれない。血の繋がり以外に残る物は何だろうか。

私が生きる。と言う信念では無いかと、感じる。私が生きる。と言う信念が1番大事な事な気がする。だから、捨てず売らず大切にして、最後に 私は生きた!と言って欲しい。

今を。懸命に謙虚に優しく生きていればそれで良い。それが難しいけれど、一緒にその人なりに明日を生きよう。

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