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〝情報処理〟ではない自己表現の難しさ


ジブン事を書くことへの焦り

最近自然と無理なくnoteを続けられるようになっていてうれしい。
…が、気になっていることがある。色んな記事を書きかけて、そのまま(ボツにはしてないが放置…)にしているものがいくつかあるのだ。

仕事では、報告書を始め関連した文章を書くことはよくある。
これも得意ではないのだけど、一応学問としての情報を一度はインプットしてききて、それをアウトプットする作業。自分なりにアウトプットするといっても、すでに言語化された情報を整理し直して出力することがほとんどだ。だから、さほど得意でなくても、学生の時からたくさん機会もあったし、やらざるを得ないということもあって、ある程度慣れている。

ところが、書く内容が自分の内面のこととなると、その材料となるものは自分の中。調べる本や参考にする資料なんてない。自分の中に詰まっているものの多くは文字や文章になる以前の形なきものだったり感情だったりする。これを文字化言語化してアウトプットするというのは、これまで機会不足だった私にとっては本当に難しい。

今のこの気持ちが消えてしまう前にキャッチして言葉にしよう、なんて思い始めると、焦りも手伝って、ますます難しさを感じてしまう。

自分の中の枝葉を言葉にする

noteに記事を書き続けて見えてきた自分の傾向のひとつが、途中で書きたいことがわからなくなり、まとまらなくなることだ。
どうしてもまとまらずに、書きたいことの最終章まで辿りつけず、そのまま放置するものが出てきてしまう。

今の私はこんな状況だ。
書こうと思っていることを、私という木の幹から伸びている一本の枝だとする。
この一本の枝として伸びてきたことについて書こうと決めた。なのに、その枝からさらに出てきている別の細い枝にまで気持ちが向く。
そして気持ちのままにその細い枝をたどるうち、自分が最初どの枝をメインに伝えようとしていたかわからなくなる。迷子状態。

しかも、たどった細い枝は、一本に止まらず、そこからさらに四方八方に伸びていて、その伸びたいくつもの細い枝それぞれに気持ちがいく。

こっちにもあっちにも枝はあるよ、気づいてよ、と小さな枝たちがこのときぞとばかりに枝を揺らしてきて(そうみえる…笑)存在をアピールしてくる。

そんなに全ての枝の声を一度に聞いていられません!
そう自分にツッコミを入れて、どれか一つの枝を選んで書き進むことにも手間を感じて、ちょっと嫌気がさして、保留。

こうしてボツになりかけの文章が手元にいくつか残っている今日この頃。

〝情報処理〟ではない自己表現を

書こうと思い選んだ一本の枝。
これだったら、言語にしていけそう。そう思って選ぶけど、やっぱり自分の内側をうまく言語化出来ないことがある。この表現じゃ全然足りないと思うこともしばしば。

これは、もちろん私の表現力、文章力のなさにも原因はある。
でも、これまで嘆いていたのは、うまく情報処理して論理的文章が書けないということに対しての話であって、それ以前の言語化出来ないことへの戸惑いとはちょっと別次元の話な気がしてきた。

そもそも情報化される前のジブン事に対して、日頃どれほど目を向けているか?
そしてそれを表そうとしてきたか?

支援の仕事をしているから、他者の言葉以前の気持ちというのは相当にキャッチしてきたし、それを言語化して周囲と情報共有や意見交換もしてきた。
一方で、自分の言葉以前のこととなると、日頃の業務との割合でいくと、ほとんどと言っていいほどまでに注目して受け止めてこなかったかもしれない。

いかに今まで自分が自分という木の幹から伸びていく枝葉に目を向けてこなかったかの現れだな、と思うのだ。
だから、いざ言葉にしてみようと一本の枝に注意を注いだ途端、そこからさらに出ている小さな枝葉までもが一斉に主張し始めてしまう。もっとこっちにも注目してよ、と。

社会人として勤務出来ていることを考えれば、最低限、自分の幹があって枝葉を伸ばすことはやってきたとしても、幹もあるし枝葉もあるね、と、あるという事実に目を向けただけで、どんな枝や葉っぱだろう?どんな形や色だろう?と関心を持っていなかったんだ、とつくづく思う。

こうして自分の傾向が見えてきた今、文章がまとまらない、言語化できない、とまた思ったときはどうしようか?

いま辛うじて書けているのは、別の枝葉がほとんど付いておらず、比較的シンプルな枝を一本を選べているときだと思う。
ひとつずつ丁寧に選んで時間をかけて注意を向けていけば、何も書けないわけではない。

今まではそれすらできていなかった。
だから、書けそうなものから記事にして、少しずつ慣らしていくことで、書くスキルも勇気もアップするだろうと思う。

新たなことにチャレンジしているのだから、そんな自分にヨシとして、焦らずやっていく。それが今の私に出来ることかなと思う。


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