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社会人半年過ごした僕が大学生の自分に伝えたいこと

10月に入って新社会人としての半年が終わっていました。
このタイミングで、この半年の振り返りの意味も込めてnoteを書いてみることにしました。

フレッシュな気持ちが失われないように、という思いも込めて

主体性を持てる社会人は強い

当たり前のことですが、社会時になったら大学生のときよりも制約がものすごく増えたなと思っています。

制約の1つめはまずは時間です。
よく大学生から社会人になり立ての人から出る感想として「平日毎日働かないといけないのがツラい」という話を聞きます。
僕は理系なので大学の4年生になって研究室に配属されてから大学院生時代もずっと大学には平日は毎日通っていたので、「そんなことないだろ」と思ったのですが、それでも意外と違いました。

というのも、うちの研究室は個人で研究を進めていたのでわりと時間を自分でフレキシブルに設定することができたんです。
就活があれば1日空けることもできたし、課外活動などがあるときは平日にやる分を土日に回す、など柔軟に対応できる研究室でした。

今の就職先もフレックス制度などがあるので働く時間は自由に調整できるのですが、それでもMTGなどがあるとなかなか個人の都合でずらすことは難しいし、土日は勤労できない仕組みなのでそのあたりの制約が増えたなと思っています。

また、時間の使い方に関してもやはりその日のうちにやっておきたいことを片付けていると気づけば終わるのが遅くなっているようなことも起きます。
となると平日に自分のためにまとまった時間を確保する時間はなくなるし、土日には体を休めたり気持ちをリフレッシュさせるのに加えて自分のやりたいこと、趣味や勉強などもやるみたいにどんどんてんこ盛りになっていきます。

「その日にやっておきたいことを片付ける」のに関連するのですが、社会人になったら自分に割り当てられるタスクの責任量みたいなものが増えたと思います。

僕は学生時代にも学生プロジェクトのリーダーなどは経験していたのですが、仕事はみんな社会人が生きるために本気で取り組んでいることなので、もし会社に大損害を与えたりすると極端な話、路頭に迷う人や家族が出てくるかもしれない、という意味での責任が大きいです。

さらに、こういう大事な案件ってやっぱり信用がある人とか正社員とかにしか任せられないので、学生インターンとかに渡せるタスクって責任が小さいものになるのではないかと思ったりしました。
(だから成功するかわからないかつ失敗しても既存の事業に影響があまり出ない新規事業創出のインターンとかよく目にするんだって社会人になってから思いました)

つまり、学生時代の研究や課外活動でのタスクに比べて仕事上のタスクはけっこう難易度が上がったように思います。

学生時代に参加した講演会や本、社会人の先輩から言われた言葉で
・期待値をちょっと超えること
・自分よりも一歩上の立場で考えること
・自分がの責任の外のことを考えること
などがあって、大学生のときは「簡単だろう」と思っていたのですが、自分に割り当てられるタスクの量が多く、責任も大きくなると自分のことに低パイになってしまって、それ以上を常に意識することって難しいんだと社会人になって思いました。

ただ手一杯になってしまっては仕事って「やらされるもの」になってしまい面白くなくなってしまうので、役割を果たすことに精一杯になりながらも、仕事を楽しむこと、「自分はどうしたいのか?」「もし自分だったらどうするのか」みたいな自分の意志を仕事に出していくことがすごく大事な気がしています。

お金がシビアになる

「ライスワーク」と「ライフワーク」という言葉を学生時代に聞きました。
仕事のためにお金のため(食べるために)に働くライスワークと、自分の人生をかけて成し遂げるライフワークの2種類があるという話でした。

こういう話を聞いたときには当然僕はライスワークではなくてライフワークをして生きていきたいなと「給料の額面で一喜一憂するような社会人にはなりたくないな」と思ったことを覚えています。

とはいえ、社会人になって思ったのはお金と自分の人生はやっぱり切っても切り離せないということでした。
月に5,000円の給料の違いが1年では60,000円になって、10年で見れば60万円になります。その60万があれば例えばそこで半年休みをとって旅に出る、結婚資金に使う、などなど人生の選択肢が増えるということですよね。
(とはいえ、未来の自分は60万なんて大した額じゃないよ、と思っているかもしれませんし、そうなるくらいには成長していたいですが)

どんなに大きなビジョンや立派なやりたいことがあっても、それだけでは実現できなくて、やっぱりお金(または信用)が必要になってくるという現実に社会人になってリアルになりました。

とはいえ、就活のときによくきく「20代は経験に投資しなさい」みたいな話も、たしかにそうなんだし、20代のときの給料は変わらないけど20代で積んだ経験によって30代以降の給料に差がつくよという話もありそうだとは思っています。
こうしたお金の使い方を完全に自分自身で決められるし、その責任が自分自身に帰ってくるのも社会人です。

東京はいいぞ

就職を機に地方(金沢)から東京に出てきましたが、やはり東京の良さはすごく感じています。

災害のリスクや異常な程の人口密度の話をきくと「東京に住むのはちょっと」と思う気持ちもないわけではなくて、東京に来る前までは「東京に行ってもいいことあるのかな」という思いがあったのですが、いざ住んでみるとやっぱり全然違うことに気づきました。

半径500m以内にあらゆる施設が揃っていて、不便がないし、公共交通機関は発達しているし、街にいけばたくさんの人がいてたくさんの新しいものがあって、飽きないしワクワクすることがたくさんあるなと素直に思っています。(田舎者みたいな感想になりましたが事実田舎者だったんですね)

僕が働いているWEB業界やスタートアップも東京に集中しているし、そういうスピード感の中から地方を見ると色々見えてくる姿は変わりそうだと感じてます。

このあたりやっぱり一度住んでみないとわからなかっただろうと思うので、今東京に住むことができてよかったです。

プロになるということ

大学生のときもインターンや個人開発、あるいは研究でソフトウェアやハードウェア開発をしていたのですが、社会人になってからは意識が変わりました。というよりも、変えるようにしました。

これまでは自分が作ったプログラムにバグがあってもよかったし、一度目的を達成すればその後はもう気にしなくてもよかったです。(例えばハッカソンでなにか作るとか、研究の実験のためにコードを書くとか)

でも、今僕が仕事で作るようなソフトウェアは作って終わることはなくて、作った後も動き続けることを保証しなくちゃいけないです。

逆に言うと、自分が作ったソフトウェアが動き続けることが価値につながるので、ソフトウェアの品質そのものが自分がプロのソフトウェアエンジニアのとして提供している価値になります。

ここの品質に責任を持ってコードを書けるかどうかがプロとして大事なことだと感じています。

あとは研究開発との違いでいうと、上位にビジネスジャッジが入るかどうかというものがあります。
研究であれば論文提出の締切に間に合えばいいし、最悪間に合わなくても別の学会や次の学会に提出するという手が取れたので、ここでもスケジュールはわりと柔軟でした。

さらには、「そもそもうまくいくかどうかわからないものを調査」するための実験であり研究なので、やってみて「できませんでした」も一つの知見を貯めたということで価値がありました。

ところが、ビジネスジャッジはそれではいかず、自分にも人件費が発生しているので、もし何日か稼働して最終的なアウトプットが出ないそれはビジネス視点では単純に予算の無駄遣いになります。
だから技術的にできるのができないのか、どのくらいの工数=料金でできるのかを見積もり時に判断する必要があるし、プロとしてはこの見積もりの正確性が結構大事です。

この見積もりの大事さはわかっていなかったわけではないですが、このあたりのシビアさは会社に入ってから実感しました。

実感したので勉強もしました。

https://speakerdeck.com/isaka1022/jian-ji-morinituitewan-quan-nili-jie-sita

大学生に戻れるなら何をするか?

ここまで色々書きながら、「もしも自分が大学生に戻ったら何をするかな」と考えていました。

一つ思うことは「もっとコードを書いてもよかったのかもしれない」ということです。
やはり社会人になってからは自分の時間も減ってしまうし、仕事で作るものには責任が伴ってくるので「自分の作りたいものを好きなように作る」時間は貴重だし、そうしながらコードを書いた経験はいいものになりそうだという思いはあります。

でも、ここはトレードオフで、もしも学生時代に一人でコードを書いていたら前節で書いてきたアドバイスをしてくれる社会人と会うことはなかったし、本と出会うこともなかったかもしれないですよね。

逆に言うと、コードは社会人になって仕事で嫌でも書かなくてはいけないので、学生時代はコードを書く以外のことをやるかなあと思いますが、それって結局僕が学生時代にやってきたこととあんまり変わらない気がしています。

ただやっぱり熱中することは大事なのかなと思います。学生時代にやった経験が今の仕事に対する姿勢とか実際の業務に生きることはもちろんあるのですが、本気でやった経験ほどフラッシュバックしやすかったり学びが深いので活かせることが多いです。

あとは地方にいるのであれば一回東京とかあるいは海外とかに出て本当のITスタートアップでガチガチにインターンするみたいな経験はしたかったかもしれないです。
地方だと企業での長期インターンシップですら探すのに苦労したのと、やはり地方のスタートアップと東京のスタートアップだと温度感や人が色々違う気がするので、一度経験しておくと地方に帰ってからの物事の味方とか就活に対する考え方とかが変わるんじゃないかなぁと思いました。

今後やりたいこと

と、ここまで振り返って色々書きましたが自分自信はまだまだ新人の域をデレていないので、ここで半年経って上のような学びを得たところでさらにアクセルを踏んで頑張りたいなと思っています。

就活時代に自己分析しながら「自分って何がしたいんだろう」と悩んだりもしましたが、社会になってから会社の中や世の中を見ている今のほうが自分のやりたいことってわりと輪郭がつかめて来たような気がしています。

これは就活した当時も思っていましたが働いた経験がないし学生という立場でしか社会を見たことがないのに「どういうふうに働きたいですか?」とか「社会に出てやりたいことは何ですか?」みたいに聞かれるのってほんとうに難しいですよね。

でも、逆に社会人になってしまうとけっこういろんなことが変わります。
やりたいこと、お金、時間、生活。
それら周囲が変わっても、もしも学生時代に考えていたことと変わらないものがあるなら、それが自分の人生にとって大事なことなんだろうと思います。

だから就活のときに何を考えていたかってきちんと記録して残して置いたほうが良いと思うんです。

実はこのnoteももう少し社会人生活を過ごすと変わることとか、違うなと思うことがあるんじゃないかと思うんですが、でも今考えていることは今しか残せないから書くようにしました。

そんな僕が今考えていることは、だいたい次のとおりです。

「世界」に出たいです。
留学をしたいなと思って院に進学したのですが、コロナにより中止になって、結局海外に住むという経験は大学生時代にできませんでした。

でもやっぱり世界にはほんとうにいろんな人がいると思うし、たくさんの問題が転がっていると思います。
いまや簡単に世界規模で考えることができる時代だから、世界の人と協力しながら世界の問題を解決していく。そんなことに興味があります。

まだまだ実現方法は見えてないですが、わからないことは考えてもしょうがないし、タイミングもあるので、まずはできることから。
そのために、今日も開発をがんばります。

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