映画「JFK /新証言」鑑賞レポ(ネタバレ無し)
久しぶりに映画を見てきました。その
映画はアメリカ合衆国第35代大統領、
J.F.ケネディ暗殺に関するドキュメンタリー
「JFK/新証言」。
全くの予備知識無しに見に行ったん
ですが、監督はオリバー・ストーン。
どうやら91年に前作「JFK」の
公開があり、その30年後に当たる
2021年に、新証言なども取り込んで
制作、公開された模様。日本では
今週末封切り。
ただ、俺は封切り二日目の土曜に
見に行ったんだけど、客席は3,4割
しか埋まってなかった。個人的には
もっと多くの人に興味持って見て
もらいたいなと思う。以下に
映画を見た感想などを書くが、
映画の内容と関係ない俺の感じた事
なども多く含みます。その点は
ご了承ください。なお、主義主張が
合わないなどの理由での僕個人への
誹謗中傷は一切受け付けない事も
同時にお断りしておきます。
で、予備知識がないというのは、
この映画に関するものだけでなく、
そもそも近代世界史、近代
アメリカ史に関する知識もほぼ
無いということを意味します。
こういう事件があった事は当然
知っていた。でも、その細かい
背景などはほとんど把握して
いなかった。この映画の内容を
100%鵜呑みにするつもりは無い。
ただ、でっちあげだとも思わない。
というか、どこまでが常識として
知らなきゃいけなかった内容
なんだろう。おそらく本国
アメリカでさえもこの事件の
全容をここまで把握してる人は
そんなに居ないんじゃないか。
はっきり言って今の俺に、アメリカ
という国への憧れなんてものは一切
ありません。自由主義の成れの
果てだし、繁栄と荒廃が混ざり合って
治安は悪化し、あらゆる方向から
分断が進んだ「内戦中」の国家
という認識です。表に見える
ドンぱちだけが戦争じゃないですよ。
ただ、この映画を見た限り、
アメリカという国にはおそらく
「最後の良識」は残されているん
だろうなと感じたし、羨ましく
思えた。おそらく日本にはその
良識は存在しない。それは
無くなったんじゃなく、始めから
存在したことがない。明治維新で
大日本帝国政府が樹立してから
二度の世界大戦を経て今に至るまで、
この「記録を残す」という点に
おける良識や正義は、多分日本には
無い。そこが最低限ではあるが
守られてるアメリカという国は
やはりすごい。
日本でも近年、似たような
暗殺事件があった。ただ、
日本人はこの事件に言及する
ことすら許されないような
「空気」が世の中に蔓延している。
正直、君子危うきに近寄らずなので
俺も言及は避ける。でも、
「世の中の不条理に気付かないくらい
阿呆のままでいてくれたら、三食困らん
くらいの生活は保証してやるよ」的な、
猿を餌付けするような印象操作には
心底吐き気がしてしまう。「政治や
経済の事を本気で考えてる暇が
あったら、芸能人のゴシップでも
見とけ、ゴミども」みたいな
誘導の仕方や、真面目に社会について
考える奴は格好悪いみたいな風潮を
世間一般に浸透させてるのは、
どこのどいつだ。ま、分かってても
言えないけどね。
話を映画の内容に戻すが、本当に
俺自身の無知無学には呆れ果てて
しまった。米政府と米軍、CIAと
FBIの権力関係、当時の米国と
世界各国との関係性など、まるで
知らなかった。また、ケネディ
元大統領と当時のキューバ危機、
ベトナム戦争などの関係も初めて
知る事ばかりだった。恥ずかしい。
あと、今回のこの投稿は基本
ネタバレ無しの内容にしてる
つもりですが、敢えて少し
内容に言及すると、前作「JFK」が
どうやら関係者1人に焦点を当てての
ドラマ仕立てで、ケヴィンコスナーが
主演だったらしいですが今回は完全に
ドキュメンタリー。監督本人も
聞き手として映像に出てきます。
また、誰とは言いませんが、この
事件に関わるとある人物の当時の
映像がやたら多く残っていることに
衝撃を受けました。何でこの人物の
「事件前の映像が残ってるのか」。
当時は今のように気が向いたら
動画が撮影出来るような時代じゃなく
フィルムカメラを用意しなきゃ
いけない。そう考えると、あれ、
これおかしくねえか?と感じる点も
チラホラ見えてくる。当時のニュース
映像もここまで生々しく現場を
映していたのかと。それは、
JFK暗殺の生中継のことじゃなく、
別の事件に関するもの。これは実際に
映画館で見て確かめていただきたい。
ただ、この映画はたくさんの方に
見てもらいたいと思ってはいるが、
事件の性質上結構なグロテスク映像も
含みます。そういう耐性が無い人は、
見るの厳しいかもしれないんで
そこだけはお伝えしておきます。
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