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【ヘミングウェイ老人と海】1枚の写真の奇跡【キューバ2000旅】
2000年夏キューバ旅の記憶
2000年7月。アメリカからメキシコ経由でキューバひとり旅に出た。
その頃、キューバ音楽を紹介するドキュメンタリー映画がヒットして、世界的に「キューバ・ブーム」のようなものがあった。
映画のヒットに伴い「チャンチャン」などの名曲も世界中に広まった。
ひとり旅おじさんにとっては、キューバと言えば、カストロ、ゲバラ、ヘミングウェイというなんとなく男っぽい戦闘服っぽいイメージがあった。
アメリカと断交して長いキューバへは、直に行けず、メキシコなどから入る必要があり、そういうことも、男っぽい厳しい感じを増幅させていた。事実、入国審査などは厳しい面もあった。いろいろとあったが、無事、キューバ入国。空港からタクシーでハバナ中心街へ。セビリアホテルを宿とした。
チェックインを済ませ、荷物を部屋に置くと、すぐに、タクシーで出かけた。ハバナ近郊の小さな漁村コヒマル。ヘミングウェイの小説「老人と海」ゆかりの地である。
ヘミングウェイは、長くキューバに住んでいたことがあり、コヒマルでも釣りなどを楽しんだ。その時の経験や話を基にして、小説「老人と海」を発表し、ノーベル文学賞などを受賞、映画化もされ、そのロケ地が、コヒマルであった。
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ヘミングウェイ「老人と海」の舞台となった、小さな漁村コヒマルに到着。海辺のヘミングウェイ銅像などを見て、村の中心にあるヘミングウェイ行きつけのレストランバー「ラ・テラサ」へ歩く。
海辺の道を魚を手に持ち葉巻をくわえて歩くおじさんを発見。すぐに、デジカメを取り出し、シャッターを押す。このカメラは、デジカメが出始めたころのもので、フロッピーディスクが画像記録媒体という、今考えるとものすごく性能の低いカメラだった。それを、シャッターチャンスと思い、すぐに取り出し、スイッチを入れ、立ち上がりに数秒かかり、写真を撮った。
これが、のちのち、問題の写真となる。問題というか奇跡に気づくのは、数週間後、自宅へ戻ってからのことである。
コヒマルのメインストリートを歩いて、レストランバー「ラ・テラサ」に到着。先回りしていたチャーターしたタクシーが店前に横付けしていた。
さて、ラ・テラサ店内へ
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これが、問題の写真です
「老人と海」老漁師のモデルの一人と言われているコヒマル在住のグレゴリオ・フエンテス氏の写真が、ラ・テラサ店内の壁にありました。
この時には、気づかなかったのですが、フエンテス氏の歩く姿の写真とコヒマルの海辺道で出会った漁師のおじさんの写真の構図が、同じなのでした。
2週間後、自宅に戻って、写真を整理・確認して、気づき驚きました。
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ラ・テレサで食事をとり、休憩したのち、グレゴリオ・フエンテス氏がまだコヒマルに居ると聞いたので、ご自宅に向かう。
有名人なので、タクシー運転手も自宅の場所を知っているとのことだった。
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2000年夏には、すでに100歳を超えていて、高齢と病気のためか、ほとんど、自宅で静かに過ごしていたとのことでした。
この数年後、104歳で、お亡くなりになったと世界中のマスコミが報道しました。私もテレビニュースで知った記憶があります。
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コヒマルの漁師に関わる2枚の写真を再掲しました。上のとおりです。
ラ・テラサに入る直前、コヒマルの海辺の通りでワンチャンスで撮った写真の構図。漁師らしきおじさんは、左手に魚を持ち、葉巻をくわえて歩いています。種類は違えども帽子をかぶって、右足が前にあり、左足が後ろ、そして、周囲の道が斜め直線で、後方にコンクリートブロックがある。
なんとそっくりな構図でしょうか。単なる偶然と言えば身も蓋もないので、それは考えないとすると、旅の不思議・旅の奇跡だと感じざるをえないおじさんでした。
旅は、旅から戻ってから、写真を整理していたりする時にも、不思議な楽しみを与えてくれます。これだから、旅はやめられない。
旅は人生、人生は旅。旅は、まだまだ続きます。
事実、この始まったばかりのキューバ旅では、奇跡的不思議なできごと出会いが、まだまだありました。それらは、また、あらためて、記憶をメモしようと思います。
(キューバ2000旅の記憶 1枚の写真の奇跡)
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