私のやり方、あなたのやり方、私とあなたを切り離す話

14日午前中は、オンラインの達成お祝い会でした。
ご参加くださった皆様、ありがとうございました。

参加者の方から聞きたいお題をあらかじめいただいていて、それに答える形でお話しました。

ここでしか聴けない、があるといいなというリクエストもあったので、他では話さない話を盛り込みながら。

ひとつ、コミュニケーションの質問をいただいたので、質問者さんに許可をいただいてシェアします。

ご質問者の方は、必要のないときには見極めをして、
翌朝かかりつけ医を受診するということをされているのですが、ママ友で、土日でも夜間でも鼻水やお咳が出たばかりのような症状でも受診される方がいる。

「眠れていたりぐったりしていなければ、翌朝まで待つよ。子ども達も大変では?」と尋ねたところ、その方から「受診させないのは虐待では?」と言われてしまった。

どう返せばよかったのでしょうか?あまさんならどう返しますか?というご質問でした。

どう返すか、とのご質問には、「虐待ではないよ。必要なときにかかっているから」と返すと思うのですが、そもそもこのママ友さんがどうしてこんな発言をされたか、ということなんですよね。

このやり取りから見えることは、『あなたのやり方は間違っている。私のやり方は正しい。私のやり方でやったら?』というふうに受け取られかねないのですよね。そんな風に思っていなくても。

責められていると感じてしまう。特に正しいことであれば尚更。
上から落ちてくる正しさのボールは、なかなか受け取りにくい。

まず、「あなたのやり方」「私のやり方」を切り離すことが大事だと思います。
たとえば、「こどもの救急サイトというものがあってね。これを使うと、おうちで見ていてよいかすぐに行ったほうがわかるから安心」と「自分のやり方」ではないものにして伝えます。

親が鼻水だけとか急いでかかる必要のないときがわかると楽だよ、というのは事実なんだけど、伝え方としては、こんなツールがあって安心だよ、を伝えるとコミュニケーションはスムーズかなと思います。

それともう一つはこの親御さんは、いいか悪いかは別にして、どんな症状でも夜でも休みの日でも救急に連れて行っているとしたら、この方は大変なわけですよね。
とても大変だと思う。だとしたらやはりそこにまず、大変だよね。そのたびに病院に連れていくのって大変だよね、っていうサポート、応援の気持ち、ねぎらいの気持ちを伝えるかな。

大変だよねーほんと頑張ってるよーと。その上で、こういうのを使うと結構楽だよーと伝えると受け取りやすいと思います。正しいことを伝えるときほど、ちょっとだけ意識をするといいかなって思います。ボールを投げるときに、相手が構えて受け取れるかな、とちょっと見てから投げるといいかな・・・。

最後に、「子どもが大変」と代弁すると子どもの気持ちまで語られたくない、と思われる方は多いと思います。実際に、そういう相談は結構多いので。(傷ついた、というご相談ですね)子どもが大変かどうかは子どもが決めるので、そこは口にしないほうがいいかなと思います。子どもの気持ちを考えて、という優しさもわかるけれど、親としては、受け取りにくい話ではあるかな。

というお話をしたのですが、前日夫とガチンゴチンとぶつかりまして。

めちゃくちゃくだらないことですが、一度出した食べものは基本捨てたい夫と冷蔵庫に入れてまた翌日食べればいいという私(特に口をつけてないものとか)・・・みたいな食べ物の捨てる捨てないのやり取りが何度かありまして。(書くとくだらなすぎる。だけど真剣)

「あなたのやり方」「私のやり方」を思い切り互いに持ち出して、主張しまくって辟易して。

でも、あ、そうだったそうだった。関係性が近いほど、これをやってしまいがちだなと思いました。

私は今は支援者として親御さんの相談にのっている立場だから、これは受け取れるかなーとか思いながら様子を見ながら関われるけれど、関係性が近い方であればあるほど、もっと率直に、もっとがんがんボールを投げちゃうよなと自分でも反省した出来事でした。

別の参加者の方がその場で、あえてクッションを挟んで「テレビで見たで」なんて言うのもいいよね、とおっしゃっていました。そう思います。

正しいことを言うときは少しひかえめにするほうがいい、とは吉野弘さんの祝婚歌より

※心配なときは受診をしたほうがよい。けれど、その心配は学ぶことで減らせるものもあると考えています※

★3/16追記

Twitterでリプライをいただいて、そうだ!これでは不十分だ、と気づきました。ありがとうございます。

傷ついて反論されているケースもわりとよくあるので、そうお伝えしたのですが、そもそも本当にそう思われている場合もあります。

ごめんなさい。そのことに触れるの、スッコーンと抜けてしまっていました。

そもそもどんな症状であっても、行かなければいけないと思われている。

夜中であっても、休日であっても、いつでも行かなければいけないと思われている方も、実際講座をしていて、いらっしゃいます。

傷ついての反撃とかではなくて、そもそも連れて行くことが当たり前だと思われている方もいて・・・そのことについて触れ忘れてしまいました。

ご参加の皆さまにもごめんなさい。
だからこそ、全部何が何でもいつでも行かなくてはいけないわけではないんですよ、ということをお伝えしているのです。


※わかりやすいように鼻水と咳、という症状に変更しました。※(3/17)

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