『受診抑制』ではダメな話

救急車の議論でも、毎年『利用件数を更新しました。利用を減らすにはどうしたら?』という話が出てきます。
救急外来の受診も、そう。安易な受診を減らそう、という話が必ず出てきます。

安易かどうかなんて誰が言えるの?と思う。一方、忙しくて文字通り必死でやっている医療者からしたら、このくらいで、と思うのも頷ける。

そもそも、救急外来や救急車に『利用の仕方』というものがあって、それが周知されていて、誰もが当然のこととして知っているならば、今回のは安易でしたね、と言えるかもしれない。

しかし、誰もが知らない今の状況で、それは無理があるというもの。

そこでようやく始まったのが、『上手な医療のかかり方』を広めるという取り組み。

受診を減らそうということではなく、"かかりつけ医に必要なときにしっかりかかろう"ということなんです。

『かかりつけ医を持ちましょう』という言葉は使い古されていますが、どんな良いことがあるのか?

◎子どもであれば小さい頃は予防接種でしょっちゅう受診をしているため、元気なその子の様子を知ってもらえている(いざというとき、おかしいなということに気付いてもらえやすい)
◎年単位で子どもの成長を見てもらえている(見てもらえていく)
◎地域の病気の流行にも詳しい
◎家族きょうだいの病気のこともわかっている
◎何でも相談しやすい

最後の◎、相談しやすい先生がかかりつけだといいですね。
先生が全てではなくて、かかりつけの看護師さんや薬剤師さん、おうちでのケアのこととかお薬のこととか、それぞれに聞きやすい関係ができてくると、特に子育ての初期、病院にかかることの多い初期は、本当に安心だと思います。

コミュニケーションが面倒くさいーーーなんて声も聞くのですが、病気は命にかかわること。面倒くさいときもあるだろうけれど、できるだけ正直に、できるだけ正確に伝える努力をすることで、信頼関係が築けると、本当に鬼に金棒です。

救急車が必要なのは、こんなとき
大人編

子ども編

救急車、まではいかない、受診を迷ったときは
全国版救急受診ガイドQ助

どちらも総務省消防庁より
おとなも子どもも対象ですが、
特に子どもについては
こどもの救急

をオススメします。

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