「命には代えられない」現場の声第2弾

看護職の方からのありのままの声を伝える第2弾です。よく読んでいただければわかることですが、子どものいる家庭を叩いているわけではないです。
そうではなくて、通常であれば小児を主にみている看護師さんだからこそ、親と離れる子どものこと、受け皿がないことを真剣に考えてくださって、声を寄せてくださいました。



【親(両親)がかかって入院 子どもはどうなる?】

30代も増えていて、40~50代の男性の感染者がとても多いです。仕事がある。仕事で外に出ているから仕方ないとはいえ・・・
 
親がかかる 家族でかかる 子どもはどうなるのでしょうか。
親がかかり状態が悪ければ 親は病院へ 子どもは通常なら児童相談所で、対応してもらいます。
いまは、濃厚接触の子どもということで、他のお子さんのことを考えると、児相はあずかれないでしょう。
コロナは祖父母に打撃が大きい病気のため、祖父母もあずかれません。
シングルのご家庭はもちろんですが、家族の一人がかかるとうつってしまうことが多くあり、両親がかかったとき子どもはどうなるか、、、どこにも行く先がないのです。


 【命には代えられない・・・】

お子さんがいる方はみんな、家の中が煮詰まって限界、だと思います。※
でも命には代えられない・・・命があるからこそ、ストレスも感じることができる、のです。そう思うほどには、医療現場は逼迫していて、疲弊しています。
 
持病を持っている方、持病を悪くしないことが大切な方の対応ができていないことが心苦しいです。いつもの医療をできないことが・・・
 
一般の人に知ってほしいことは、混雑しているところには行かないで、混雑しそうな時間や場所は考えて、ということです。
 
東京都知事からも「買い物は3日に一度に」などさらなる都民への要望が出ましたが(4/23)、スーパーにみんなで行かない、病院もみんなで来ない
ひとり具合の悪い子を連れて、お父さんお母さんきょうだいみんなで来るのは控えてほしいと思います。

なぜか?接触者、感染者を増やしたくないからです。
皆さんをこの病気から、守りたいからです。
 
もう一度気持ちを引き締めて、自粛をしてほしいと思います。
 
皆さんには、外出のときは距離をとって、できる人はできるだけ外出を控えてほしいです。
 

【協力病院の現状】

お子さんが公園で遊んでケガをして病院に来る、というようなことは減っていません。
病院では、コロナ患者以外の来院患者さんを極力減らそうと様々な取り組みをしています。
 
病院自体はコロナ患者対応で手一杯で、前の看護師さんが阿真さんの記事でおっしゃていた通り、オペは縮小されICU/CCUも人工呼吸器を装着している患者さんしかいないのが現状です。
 
感染症指定病院ではなく、協力病院ですが、ここまでやっているの?ときっと皆さんが知ったら驚くくらいには、コロナの患者さんを受け入れています。
 
医療崩壊が起きますよ、というメッセージが流れていますが、現場の人間からしたら、もう医療崩壊は起きていると言っていいと感じています。本来の医療・看護は、できていません。心筋梗塞も受けられず、オペもできません。家族との面会もしてもらえません。
 
病院の中は混乱していて、毎日会議をして、毎日対応を変えているのが現状です。
感染症指定病院が多くの患者を受け入れていますが、協力病院も多くの方を受けざるを得ない現状です。
毎日毎日ベッドはいっぱい、軽症者はホテルへ移っていますが、それでも常に満床です。
年齢は幅広く10代~70、80代の方もいます。
入院された方は面会もできないし、室内から出られず、孤独感や不安も抱えていらっしゃると思います。


【自らの感染と隣合わせの看護】

自分がうつるかもしれないとは思いながら、同時に助けたいと思っています。
ガウン(防護服の)を着て対応していますが、院内感染とも背中合わせだと思います。
院内感染が起きても誰も責められない、どんなに気を付けていたって、かかることはあるだろうし、かかっていると思わないといけない面もあります。
うつらない、かからないようにという対策は、もちろん最大限しています。
それでもうつる日は来るかもしれない。そうなったときには、家族がいるから、家には帰れません。
市中が外出されている方で混雑している映像を見ると、自分たちは何のために働いているのかなと悲しくなったり悔しくなったりします。それでも、助けたい思いでやっています。元気になんとかやっています。

→→ここまで→→→→→→→→→→→→→→→→→

前の記事も、こちらも、何も誇張することなく、そのままありのままを伝えていますが、ありのままの病院の様子があまりにも逼迫していて、声を失います。

※ずっと子どもとこもっていて、限界だと感じることも、自然だと思います。オンラインで友達と繋がったり、ちょっとした息抜きも必要です。ここまでですでに2ヶ月近く、まだ長くなることも想定されますので。
そして、家の中が必ずしも安全ではないお子さんもいます。買い物途中に、外に一人ぼっちの子はいないですか?周囲が少し意識して声かけたり見守ったり、できることをしながら、できるだけ安全に日々が送れるようにと思います。

追記

日本小児科学会から、お子さんが新型コロナにかかった場合についての見解が出ました。小児の軽症は自宅療養、中等症以上は親の付き添いでの入院を推奨とのことです。

小児の新型コロナウイルス感染症に対する医療提供体制に関する見解 https://t.co/YsGd9wrHjZ

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