どうして『医療のかかり方』を知るとそんなに良いことがあるのか

ひたすら小児医療の啓発活動に携わること、12年余。
干支が一周、次男の生後4ヶ月で始めたこの活動、その次男は中1になりました。

何やら医療の啓発活動をしているなーということはもうご存知の方も多いと思いますが、医療のかかり方を知ると、何がそんなに良いのか?どんな良いことがあるのか、改めて書こうと思います。

第一に
何はさておき一番は、命が助かるということ
『いざというとき』がわかるので、命を守るためにしている活動です。

なので、ほとんどの親御さんにしたら、別に知らなくたって大丈夫、確かに知らなくても育ちます。
健康でなんの問題もなくきていたら、知らなくたっていい、それもあります。
ただ、その幸運を思うだけです。 
何も知らなくても元気に育ってる、ということにそのこと自体にただラッキーであった、よかった、の気持ちです。

そして、2番目に言えることは、不安が減る
いざというときがわかるということは、『それ以外は慌てなくて大丈夫だ』ということを知ることでもあります。

無駄に心配しなくていい。小さい赤ちゃんの子育てで一番不安になるのは、子どもが病気のとき。そんなときに、心配し過ぎることが減る。

どんなときに急がなくてはいけないか

そこをおさえると、あとは、急がなくていい病気は、かかりつけの先生によく診てもらう
小さいうちにはたくさん病気にかかります。病気の見方も子どもの成長とともに、ゆっくりと身に着けていきます。

親になって、医療のかかり方を知って、適切に医療との付き合い方が身に着くとどうなるでしょう。

医療との親子としての最初の一歩を好意的にスタートさせることができたら、この情報洪水、玉石混交の時代でも、きちんと医療者に相談したり、そもそも医療が何か不安なもの心配なものではなくて、適切に使うもの、適切に関わるものだとわかるようになる。

信頼できる医療者との出会いは、特に乳幼児の子育てをするうえでどれほど心強いでしょう。

医療への信頼があると、たとえ目の前の医療者にがっかりすることがあっても、医療不信にならず、信頼できる医療者に繋がる行動をとることができます。

私のもとに、こんな声も届きます。これは講座直後のものではなくて、数年経ったあとにもらったメッセージです。

●子どもの病気は知らないことばかりで、次々と不安が押し寄せてきていました。検索魔でした。講座を受けたあとは、安心して見られるようになりました。その後、ネットの記事などを見ても不必要に情報に流されなくなりました。

●子どもが発達障害だと診断されたとき、親の育て方がとか食べ物がとかそんな情報が入ってきても、流されることなく、きちんと信頼できる先生と繋がることができたのは、会のお陰です。

●不安はゼロじゃないけど、何を参考にしたらいいかとか、まずは何をしたらいいかとか、会と関われていたからこそ、少し冷静になれたんだと思います。今さらだけど会があってよかったです。

私たちの講座では、情報の見方についてもお伝えしています。

また、別の側面からは、多くの人が医療のかかり方を知るようになることは、医師の働き方に通じる話で、ミスが減り安全面からもプラスになると言われています。

いいことばかり☺

そううまくいかないよ、こんなこと続けても無駄だよ、と何度言われたことでしょう。特にそれは医療者から言われた言葉でした。

いろいろと苦しい目にあってるのかなと思います。

けれど、まだまだ数は少数だけれど、知ってよかった、子育てのはじめに知ることができて安心した、という人は私の周りにはたくさんいます。

これが自治体でやるようになったら、どうなるでしょう。どれだけたくさんの人に届くことでしょうか。もちろん、それこそそんなに簡単にはいかないこともわかっているからこそ、あっちと調整し、こっちに働きかけ、の奮闘の毎日です。

今までたくさんの方に私の地域でも、うちの地域でも、と言っていただきました。あともう少し、あともう少しです!!!

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