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私が私になるまでの物語〜幼少期編〜振り返ったら何だか謎の暴露話になりました

今何時?そうねだいたいね
そんな歌詞の曲がリリースされた年に私は生まれた。

少し無口でシンプルな顔立ちの父と、明るくて南国風な顔をした母の次女としてこの世に降りたった私。

家族思いの4歳年上の姉と、昔は可愛かった8歳下の弟に挟まれて自由にのびのびと育った。

すれ違うたびに「可愛い」と声をかけられていたらしい姉とは違い、幼児のころはあまり可愛くなかったようで、中学生になって田舎に行った時に見たこともない親戚から「マシになった」と言われた事を覚えている。

髪をショートカットにした夜にうちのばあちゃんが私の母に「何で切ったんや、かわいそうに変わってあげたい」とグチグチと文句を言っていたことも鮮明に覚えている。

そんなおばあちゃんは、いかり○長介に似ていたので変わられても困るな、と思った事もうっすらと覚えている。

だけれども自分の容姿を可愛くないと卑下した事が特になかったのはきっと母が「可愛い」「可愛い」と育ててくれたからだろう。

そして私の娘は当時のわたしにそっくりだけれど、やはり世界一可愛いと思って育てている。

小さな頃はすぐに大人の友達を作る子どもで、引っ越し翌日には近所のおばちゃんを母に友達と紹介するぐらいに人懐っこい子供だった。

団地の家の下に住んでいたおばあちゃんの家に入り浸っていたあの頃。

四つ年上の姉は今やとても優しくて大好きなのだが一時期屈折していたのか私の事をよく「あんたはお母さんが拾ってきたどんぐりの子供だ」と言っては私を悲しませた。

どんぐりの子供って何だよ⁉︎
いまとなってはそんな風に思うようなとんでもない発言も姉があまりにも言うものだから信じてしまって、夕暮れの公園で松ぼっくりを見てはあれが私のお母さんなのかもしれないと切ない気持ちになっていた。

生い立ちを記そうと見切り発車で書いたこのnoteだが小学生時代を振り返っても特にこれといって語るような事は思いつかない。

何かに夢中になったり挫折したりそんな思い出はてんでない。

算盤と習字を習っていたけれど何ひとつとして身になっていないし大きな功績もない。

リカちゃん人形にティッシュで洋服を作ったり、道に落ちている食べられる花の花びらを食べたり、食べられないかもしれない草を噛んでみたり、浮かぶのはたわいもない思い出ばかり。

ごく平凡な家庭で育ち、明るくもなけりゃ暗くもないそんな女だった気がする。

流石にこのまま終われないので小学生の頃の思い出の中でインパクトの強かった出来事を1つ。

あれは小学4年ぐらいの出来事だった。

友達とリカちゃん人形で遊ぼうという事になり少し遠い橋の下を目指して歩いていた私は道の片隅の茂みの中に落ちている綺麗な小さな箱を見つけた。

薔薇の絵の描いたその箱の中には淡いピンクの薔薇模様のビニールに包まれた何かが何袋か入っていた。

私はその箱を拾った事も忘れて橋の下で友達とリカちゃん人形で遊んでいたのだが、しばらくたってからあの箱の存在を思い出しそこにいた友達2人と中身を均等に分けっこした。

袋を開けると淡いピンクのゴムのようなものが入っていて、それは食べ物ではない事は明らかだったが何に使うものなのかは全くわからず、伸ばしてみたり匂ってみたり研究の結果、足の親指にはめるのが唯一しっくり来たので、指にはめて使うものなのだろうという結論に至った。

その後はそのゴムの存在などすっかり忘れて夕暮れまで遊び家に帰った。

そうだ。あの薔薇の袋をお姉ちゃんにあげたらきっと喜んでくれるだろうと思ったわたしはその袋を一つ姉にプレゼントした。

袋を受け取った姉がとった行動その怒りに満ちた後ろ姿は今でも目に焼き付いている。

「こんなもの!」って怒ったような顔をしてその袋を窓から投げ捨てたのだ。

喜んでもらえると思っていた私はあまりの出来事に呆然としたが、のちに姉と母からそのゴムの用途を聞いて私は赤面した。

少し落ち込んだ後ご飯を食べてお風呂に入って足を洗おうとした時、私の足の指にハマっていたものを見て心から情けなくなった。
そんな思い出。

これが私とコン○ームとの初めての出会いの話。

いやこれなんの時間?
生い立ちを書こうとしたのになんだかとんでもない暴露話をぶっ込んでしまったけれど…

平凡な女のちょっとだけ非凡な出来事をここに収めて幼少期の思い出を締めくくろうと思う。

いや本当なんの時間?

平凡な女がこの後どうなったのか…
中高時代のお話はまたいつか…

タメになる深い話…次こそ書けると良いな。

雨音

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