"毒親育ちのあなたと毒親になりたくないあなたへ"③

【毒親育ちのあなたと毒親になりたくないあなたへ】中野信子さんの著書。

ずっと気になっていてなかなか手に取ることを躊躇していた本をようやく購入。

気になった文章、それに関しての自分の気持ちを書き留めいく。

親には解決できない【毒親】問題

家族はやっぱり素晴らしいのだとか無条件で温かいものだとか言うつもりはさらさらありません。家族関係、特に血縁関係は、相手を自由に選ぶこともできず、一度選ばれてしまったらリセットすることも難しく、しかも決して相性が良いとは限らないその相手とほぼ一生、何らかのかたちで付き合い続けなければならないという閉塞感のある人間関係です。これを何とかやり過ごすのが大人の知恵というものですが、残念ながら人間は最初から大人ではないのです。人間の子どもは、立場も体力も知能も一人で生きていくには不十分な程度しか持っていません。そんな存在がこの閉鎖的な環境で適応できるかどうかという問題を考えるとき、かなりの高確率で、不敵が起こるだろうと考えることはそうおかしな話ではないでしょう。

経済的にも豊かな環境で教育を受けられれば語彙力が高まり、そうした人が親として子育てしたその結果、子どもの学力が高まるという流れはごく自然ですし、説得力があります。

感じたこと
経済的余裕があり、心理的余裕もある、かつ語彙力が高いひとは、【その場の状況や心情に合わせて、適切に言葉を選択できる】
そのためにも学ぶことは凄く大切だと思う。何歳になっても、誰に何に対しても柔軟性があって、学び続けらる人でありたい。

自分を知るための【毒親】という指標

そもそも、自分を傷つけた相手を、親であるからということだけで許せるかどうかと言われれば、かなりの困難があるのではないでしょうか。

自分を育てなおす

自分を一人の子どもとしてちゃんと愛して、育てて欲しかった、と、心の奥底で信用できる人を探しているのです。
時にはその役割を、恋人やパートナーに求めてしまうこともあるでしょう。自然な恋愛感情以上の何かを相手に求めてしまい、それが得られないと世界全体から拒否されたような絶望感を味わってしまう、という人は、相手を体得なパートナーとしてではなく、かつ子ども時代に自分を愛してくれるはずだった人の代わり、と無意識にとらえている可能性があります。
どんなときも、24時間365日、自分を見つめて、愛して、可愛がって欲しい…この要求は、恋人やパートナーにするものではなく、本来は親に対して向けられる要求だったはずのものです。しかしながら、それは満たされることがなかったために、恋人やパートナーをその代理たして、自分自身を育て直そうとする。これがいわゆる【重い女】や、【束縛する男】等の面倒くさい人の一側面なんだろうと思います。傷ついた子どもを心の中に住まわせている人にとって、恋人は対応な恋人ではなく自分を愛してくれるはずだった親の代わりなのです。
しかし、大人としての社会生活のある恋人やパートナーに、24時間365日自分だけを見て欲しい、と要求するのは、かなり過酷な話です、時には相手の犠牲を愛の証として要求するような人もいます。傷があまりにも深く、だれかを信用したいのにできないからこそ、そういった要求をするのでしょうが、その要求は永遠にかなえ続けることは現実的に無理な話で、早晩にこの関係は破綻してしまいます。また傷を深くしてしまうのです。
傷を癒そうして誰かを探すのに、却って自分の傷をえぐるようなことをしてしまう。その繰り返しの中で、もはや自分は救われないのだと思う人もいるかもしれません。
たしかに、傷を受けた心を癒やすためには、親の代わりに、誰か信頼できる大人と一対一の関係を築き直し、愛着を結関係を作る【育て直し】が必要なことがあります。
もし、恋人やパートナー、もしくは友人に信頼出来そうな相手を見つけることができたなら、その人の【愛し方】をよく観察してみてください。
自分本意の愛情で相手を振り回してしまう人なのか。
気が向いた時だけ愛して、後は邪魔者扱いするような身勝手な人なのか。
それとも、静かな愛情で、いつも、何がどうあろうとパートナーの人格を認め、大切にに扱おうとしてくれる人なのか。
もし、この三番目に該当するような人がいたとしたら、その人があなたの運命の人です。運命の人、というのは、結婚する相手、ということではなくて、あなたの人生を変えてくれる人、という意味です。
そして、この人に頼り切るのではなく、この人が自分に向けてくれる淡々とした深い愛情の有り方を、ぜひ、自分でも体得していって欲しいです。
この人が向けるような静かな愛情を、自分でも自分に向けてみるのです。どんな失敗をにても、どんな姿であっても、あなたはあなたであり、私の大切な人です、というメッセージを、自分に発してあげてみてほしいのです。

この本を読み終えて感じたこと

幼い頃から親の期待に沿わない自分を数えきれないほどの回数、繰り返し否定し、育ってきた。自尊感情は低く、自分で自分のことを褒めたり、認めることもできなかった。
その結果、対人関係もなかなか思うようにいかず、日々、なぜこんなに生きづらいのかと思うことをたくさんあったけど、この重荷を抱えながらここまで生きてこれたことを讃えたいと思う。
こうやってこの本を手に取ったこと、感じたことを書き留めていること自体が驚きの行動で、その行動から分かったことは、自分がここまで受けていた傷がとても深いということなんだと思う。今まで、この違和感や辛い思いを誰かに聞いて欲しいと思ったことは何度もあるが、話したり、書いたりして伝える勇気はなかったから。自分自身の心の底にある思いや今まで生きづらいと感じてきた原因、それに伴う言動、これからの自分の生き方…点と点が線で結ばれたような気がした。これをきっかけにもっともっと自分の根底に眠ってるモノと向き合ってみようと思う。その結果、自分の人生が生きやすいものに、もっと前向きに進めるようになりたい。

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