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恋人

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恋人との話をまとめています。
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#惚気

#12 気遣わないでいられます

#12 気遣わないでいられます

前回の続き。

セリアに寄ってちょっと買い物をして、
恋人の家に着いた。

もう僕の荷物は全て車に積んである。
帰る前に撮った写真を恋人に送ることにした。
しかし、写真の選別中にうとうとしてしまった。
まずい。これは寝ないとまずい。

「寝ていきますか…?」

君も眠いのに…疲れているのに…申し訳ない。
でもその言葉に甘えて2時間くらい寝させてもらうことにした。

「ベッドで寝てください。戸は閉め

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#12 そういうことになってます

#12 そういうことになってます

前回の続き。

僕が一番書きたかった話。

夜景を見た僕らは家に帰ってきた。
すぐにお風呂を済ませ、いつも通りこたつに入って、お互い撮った写真を整理して送り合う。

いい具合に疲れた僕らは布団に入った。

あまり覚えてないんだけど、
たぶん僕が早々に恋人のベッドにお邪魔して
ハグをしたんだと思う。

そのままキスしていちゃいちゃして
落ち着いた頃。

その時のことは眠いからあまり覚えていないんだけ

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#11 私がしてほしいこと全部してくれますね

#11 私がしてほしいこと全部してくれますね

前回の続き。

夜景を見ていた僕ら。
話題が変わった。

「前から言ってるけど、私記念日は別にそんなに…って感じなんですけど、誕生日はちゃんと祝いたいんですよ」

「俺も度々言ってるけど、昔から誕生日嫌いだったんだよね笑 悲しい思い出が多いから。
〇〇ちゃんのおかげで誕生日は幸せだ…」

「私に感謝してください(ドヤ」

「〇〇ちゃんの誕生日は伊香保に行くけど
 俺はどこに行こうかな。
 今年花火

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#10 久々に夜景見に行きませんか

#10 久々に夜景見に行きませんか

前回の続き。

お寿司を食べ終えた僕らは車に乗った。
お腹いっぱいだ。
エンジンをかける前に一息つく。

「〇〇さん、まだ疲れてませんか?」

恋人は疲れたのかな。
それとも俺が疲れているように見えたのかな。

「ううん。全然大丈夫だよ」

恋人が暗い顔をするかと思っていたが、
明るい表情のまま言った。

「久々に夜景見に行きませんか?」

ああ、なんでこの子は僕の考えていることが分かるんだろう。

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#9 もう理想ですよ

#9 もう理想ですよ

前回の続き。

帰り道の景色は山から街へと変わっていた。

「『社会人になって5年目、一人暮らしして9年目だからしっかりしてるね』ってお母さんが言っていました」

「そんなそんな。普通だよ笑」

「うちじゃあ、働いていればそれだけでおっけーです」

まあ元彼くんはフリーターだったからね…
彼が働いていてお互いすれ違っていなければ、
君たちは別れなくて済んだかもしれない。

そういえば、午前中富士山

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#8 全然遠距離って感じがしないんですよね

#8 全然遠距離って感じがしないんですよね

前回の続き。

帰り道。
眠くなってからしばらくして恋人が言った。

「〇〇さんは夢をたくさん叶えてくれますね…
 まだ半年しか経ってないのに
 いろんなところに行ってる…」

僕にはまだ叶えられていない夢がたくさんある。
君にはずっと安心していてほしい。
僕は君の夢を叶えられるだろうか。

「叶えられたらいいな」

「もう叶えてますよ…」

続けて恋人は言う。

「まだ半年だけど、濃くて……
 

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#4 守らせてくれてありがとう

#4 守らせてくれてありがとう

前回の続き。

ひたち海浜公園を後にして、ホテルへ向かった。
真っ白な曇り空と真っ白な海。
もう境目が分からなくなっていた。
霧も出てきた。だんだん濃くなってきた。

チェックインの時刻に間に合いそうにないので、恋人がホテルに電話をしてくれた。
丁寧に優しそうに話す。君の声が可愛い。

ホテルに着いた。
チェックインをする。
フロントのおじさんの落ち着きのある声がよかった。恋人はイケおじだねと言っ

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#3 手を繋ぎたい

#3 手を繋ぎたい

前回の続き。

茨城のひたち海浜公園に到着した。

公園に行く前に、すぐ隣にあるショッピングモールでお昼ご飯を食べることにした。
店内の案内図を見て、気になる食べ物を探す。
この日はカレーを食べることにした。

卵のかかったカレー。美味しい!
案の定恋人は食べ切れず、綺麗に皿半分残してくれた。残った分は僕が食べた。

カレー屋の隣にスイーツのお店があった。
苺のスイーツを売っていた。

「冬になっ

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#1 別々でも眠れないね

#1 別々でも眠れないね

先日松本へ行った時、
丘の上で野原に座って桜と町を眺めていた。

「本当は手紙を書いてこようと思ってました。
 ここで渡したいなって」

漫画を真似てここで手紙を渡したかったみたい。
嬉しかった。僕も恋人に手紙を書くことにした。

手紙は胸の内を丁寧に伝えられる道具だ。
今までの恋愛でも書いたことがあった。
でも、今の恋人には重いと思われそうなので書いてこなかった。

僕は実家の葬式から自宅へ帰っ

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#8 ちょうどいい距離感

#8 ちょうどいい距離感

前回の続き。

4/10(日)

翌朝。
昨日と同じように、
恋人が転がって僕に抱きついてくる。超可愛い。
僕は恋人を抱き締める。
眠そうな恋人のおでこにキスをする。

恋人は反対側に寝転んで、
僕が後ろから抱き締める形になった。
恋人が僕の腕を手で掴んで、胸元で抱き締める。
可愛いなぁ……

少しいちゃいちゃした後、
僕は起きて帰る支度をした。
荷物を全て車に運び入れた。

忘れ物なんてないくせ

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#7 一番愛を感じてますよ

#7 一番愛を感じてますよ

前回の続き。

松本から帰ってきた僕らは、
お風呂に入って寝る支度をした。

ドライヤーをしたり洗濯を干したりしながら好きなように話す。それが嬉しい。だらけた恋人の姿でさえ愛しい。

恋人はこたつに入り、
新しく買った手帳に今日の出来事を書いている。

「今日行った場所を書けば埋まりますね」

何を書いているんだろう……横目で見る。
「駐車場を予約してくれた…」という文字が見えた。覗き見はよくない

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#2 父性は最大級の愛みたいですよ

#2 父性は最大級の愛みたいですよ

前回の続き。

恋人が僕の腕の中で話し始めた。

「恋人に父性を感じるのは
 最大級の愛みたいですよ…//」

「そうなんだ。いいお父さんになるとは言われた
 ことあるけど、父性は初めて言われたな…
 愛が伝わってるならよかったよ」

父性かぁ…(しみじみ)

「恋人にしていることが、そのまま子供への行動に表れる」というのが僕の持論なのですが、そうなると、多分僕は子供にもこうするんだろう。

僕は

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#1 ちゃんと寝なくちゃ

#1 ちゃんと寝なくちゃ

4/8(金)

やっと一週間が終わった。
仕事を終えた私は速攻でお風呂へ向かった。

まずお風呂を済ませる。
そして着替える。

僕は「春服が下手」だ。
理由は分かっている。
普段黒のズボンしか履かないからだ。
春の明るい陽気には明るい色のズボンが合う。
僕は着慣れないベージュのズボンを出し、
上着を並べてこれかな、それかなと試行錯誤していた。

服が決まり、出発の準備もできた。
午後7時半。

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#8 今年は楽しみな予定が増えそう

#8 今年は楽しみな予定が増えそう

前回の続き。

最近祖父母の調子がよくない。
正月に親戚一同が集まった時は元気だったのにな。祖父はせん妄状態、祖母は体調を崩して入院した。祖父母と、二人を介護をする母が心配だ。僕はGWに帰省することを考えていた。

家族LINEで「GW帰省する」と言ったら、
母さんに「デートしないの?」と言われた。
僕は「〇〇ちゃんとも出かけるよ」と返した。

帰省するつもりだったが、結局やめた。
帰省しても、コ

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