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行間を埋めてくれるオードリー若林さんと物語に参加する僕たち

なぜオードリー若林さんにはコアなファンが多いのだろうか。どうやら10年以上続けているオールナイトニッポンと、人気の『あちこちオードリー』に1つの答えがありそうだ。

オールナイトニッポンで若林さんは、1週間の出来事について、あの番組ではどう考えていたのか、思い通りだったのか違ったのか、裏側ではこんなことがあった、などを語ってくれ、僕たちが読んでいる文章の行間を埋めてくれる

僕たちは若林さんの活躍を見ながら、若林さんはどう思いながら立ち振る舞っているんだろう、と思い、知人のように応援する。僕たちは気づくと若林さんの物語に参加している

『あちこちオードリー』では若林さんは巧みにゲストの行間を引き出す。ベッキーさんが今はもう素で勝負していること、東野さんがディレクターの方の夢を叶えてあげていること、ハライチ澤部さんが高校時代はモブキャラだったこと、伊集院さんは若林さんを意識してること。

僕たちは若林さんの導きでゲストの物語にも参加でき、応援したいと思う知人がどんどん増えていく。

自分の行間を埋め、ゲストの行間を引き出すことで物語をつないでいく、ここに若林さんの磨き抜かれたトークの技術が詰め込まれている。

オールナイトニッポンで登場するオードリーのマネージャーの岡田さん、若林さんはその計算されたエピソードトークで岡田さんの個性を際立たせ、1人の重要キャストにまで昇華させている。

ラジオでのエピソードトークだけで行間しかなかった人までもキャスト化させてしまう。あまり語られることがないが、このトークの技術と言語化の才能は圧巻だ

華がなく努力が報われないセカンド7番で死んでいくつもりだった芸人が、思考の深さ故に途方もなく広がる行間を思うがままに埋めていき、いつしかその物語に連られた人たちが球場につめかける。

セカンド7番でありながら試合を盛り上げ、球場の空気までを暖かく醸成していく『セカンド7番 実況 オードリー若林』。オードリー若林さんが埋めてくれる行間を楽しみに多くのファンが今日も球場を埋めていく。

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