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反り上がる屋根の美しさ『勝常』

福島県会津若松市。五月晴れの今日、本社の前のツツジも満開で欅の木々も風にゆれて爽やかです。

会津地方は「みちのくの仏都」「仏都会津」…そう謳われるほど、古くて豊かな仏教文化が花開いた土地です。2016年には【会津の三十三観音巡り】が日本遺産にも認定されました。今回は、その中のひとつでもある「勝常寺薬師堂」をモチーフにした厨子『勝常しょうじょう』のお話です。

勝常寺薬師堂/湯川村

「勝常」の意匠の元となる勝常寺は、福島県会津地方の湯川村に、平安時代に徳一が開いたといわれている寺院です。薬師堂に祀られている薬師如来・日光・月光菩薩像は国宝に指定されています。普遍的な日本の美意識ある神社仏閣から意匠を学び、工房厨子「勝常」は誕生しました。会津の人々の心の拠り所となっている御堂の静かな佇まいと、反り上がる屋根の美しい存在感が、大切なものを納めるに適う、神聖さを感じさせます。

「勝常寺薬師堂」の意匠に学び生まれた厨子『勝常』はお堂の静かな佇まいと、反り上がる屋根の美しい、神聖さを感じさせる厨子です。

[勝常 横型 黄明色(H27.3×W39.0×D18.6cm)]

”会津から祈りの文化を発信していきたい”
2018年、アルテマイスターの厨子シリーズに日本古来の造形物や日本の美意識に学んだ厨子をつくろうとスタートしました。当初、他に3つの厨子
「U型」 「安憬」 「経筒写し」が先行していましたが、”会津から祈りの文化を発信していきたい”という会社の想いから新たに、会津の神社仏閣をモデルにした厨子「勝常」が生まれました。

▷「勝常」イメージ動画もご覧になれます。
https://alte-meister.co.jp/products/zushi/


[勝常 横型 黒褐色(H27.3×W39.0×D18.6cm)]
[勝常 縦型 黒褐色(H33.8×W31.5×D17.5cm)]


発表された翌年から、特徴的で美しい反り屋根が見る人の目を引き、アルテマイスターを象徴する厨子となっています。お求めになられた方からは「フォルムがとても美しい」「リビングの棚に置いて”祈りの空間”にしたい」との声をいただいています。

◇小さいけれど確かな存在感が空間を神聖なものに。

これからも会津で受け継がれてきた祈りの文化を大切に、製品を作って終わりではなく、祈りのある暮らしを、会津の場所から作っていきます。

文/すずき