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ライラック杯 勝手に圭果賞🌸《俳句12句》


ライラック杯にたくさんのご参加ありがとうございました😊💐
今回も勝手に賞を選ばせていただきました。

🌸K_maru027さん

【ライバルに負けじと空へ揚雲雀】


垂直に舞い上がりとどまりながら朗らかに囀る雲雀の様子が、「ライバルに負けじと」という表現によってより高い空へ視線が向けられます。
ご自身の心意気も伝わりました。


🌸うつスピさん

【らくがきの果てに我あり花明り】


人生はらくがきのようでもありますが、らくがきは決して無駄ではなく何一つ不必要なものはないと思いますし、大切な線がたくさん隠れているように感じます。
季語の「花明り」が心の奥底の希望を照らしてくれているようですね。


🌸はやしっぷさん

【どこまでも飛んでいくよタンポポの決心】


タンポポの綿毛が彷徨って行く春の空に心地よい風も感じます。
そんな春の景色だけでなく「タンポポの決心」という着地が何とも言えずタンポポの健気な思いまで伝わり温かな気持ちになれました。


🌸佐竹紫円さん

【白藍の風は佐保姫のため息】

【りるりると過ぎゆく影の主は蝶】


佐保姫は霞の衣を織って柳の糸を染めて花を咲かせる女神なのですね。
藍染の淡い色のような風を受けて佐保姫はどんなため息をついたのでしょう。平安時代の物語みたいで想像を掻き立てられます。
りるりる…というオノパトペで蝶の飛ぶ様子が何とも可愛らしく春らしさも感じました。


🌸チズさん

【薔薇の芽や舌にころがす金平糖】


イガイガする喉を潤しながら薔薇の芽も金平糖に見えるので取り合わせがステキだと思いました。
「舌にころがす」で金平糖の甘さもぶつぶつの食感も伝わってきますね。
「薔薇」は夏の季語ですが「薔薇の芽」が春の季語ということを初めて教えていただきました。


🌸林白果さん

【野遊びに遠吠え競う犬の仔ら】


野を駆け回る元気な仔犬たちの声が聞こえてくるようです。競っているところがより複数の仔犬たちを思い浮かべることができて躍動感を感じます。私がよく俳句の先生方に直していただくのですが「競う」→「競ふ」でも良いかもしれませんね。


🌸十六夜さん

【生まれ来てその産声に梅ふふむ】


赤ちゃんの泣き声が聞こえてくるようで心和みました。季語の「梅ふふむ」はふっくらと紅色が兆し始めた梅の蕾ですが、赤ちゃんとの取り合わせがぴったりで優しく包み込んでくれるような温かみを感じました。


🌸椿さん

【リラ冷えやシャンパンの泡のひとすじ】


ライラック杯にちなんだステキな季語「リラ冷え」にシャンパンの取り合わせがぴったりに感じました。泡のひとすじを見つめていたら小さな泡のひとつひとつがリラの花のようにも見えてくるような気がしました。


🌸Sen-singさん

【春茜ドクターヘリの機影あり】


春の柔らかな夕焼けとともに響くドクターヘリの音、Sen-singさんのお住まいの近くで聞こえるのですね。
視覚聴覚を刺激され、さらに遠く空の向こうに飛んで行くドクターヘリの様子で視野が広がって行くのを感じます。


🌸ひろ生さん

【ふらここで靴ひも結び直す朝】


ブランコは大人でもたまに乗ってみたくなります。風を切って揺れに任せていると、空も悠々として景色も気持ちよく見え子どもの頃に帰った気がします。
ふと靴ひもに視点が移動して、きちっと結び直してさぁ今日も一日頑張ろうっと気持ちが晴れやかになっている姿が目に浮かびます。
五、十二で整えられた句も魅力的です。


🌸七田苗子さん

【すり寄りし恋猫去りて独酌夜】


猫ちゃん同士ですり寄っていたのか飼い主さんにすり寄っていたのかいずれにしても可愛らしい姿が思い浮かびます。
そして独酌夜という二物衝撃の句と言うのでしょうか、すり寄り…去り…独酌夜…全ての言葉選びに情景と心情の移り変わりが見え素晴らしいと思いました。


🌸riraさん

【やはらかな春を宿したひと雫】


芽を出した柔らかな葉っぱに雨雫が落ちるのを見られたのでしょうか。
花ではなく雨のひと雫に注目されて春を感じている優しい眼差しを感じます。



ミニチュア生け花の会に入ったので2cmの花器に庭の花を生けました。ささやかなプレゼントです💐おめでとうございました✨




ライラックぽんも30日までです☆




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