二女4年生 逞しく
ひとり親であるわたし、仕事と育児と生活と、あれやこれやと忙しく動いています。なかなか更新出来ずにいますが、今日はほったらかしにしがちな二女のことを、記してみようと思います。
画像は、余った布の切れ端で作ったマスクをつけた二女です。幼稚園の年少の頃まで大好きで超リスペクトしていたアンパンマンなのに、さすがにもう何とも思わないみたい。私がカメラを向けてイヤイヤ被写体になってくれたけど、これが最初で最後の着用となりました。とほほ。
思えば最初に産まれた長女の場合、父も母も初心者です。赤ちゃんの一挙手一投足が、気になって気になって。何でもかんでも心配で、全力で育児してました。これは成長して、幼児や児童になっても変わりません。何をするにも全てが初の経験となるので、とにかく常に緊張して神経質になってしまうんです。お風呂に入れるのも、食事させるのも、幼稚園に通うのも。入学式や、お友だちとの出来事、勉強、塾、などなどなど。何を始めるにも、色々調べたり人に聞いたり。とにかく大変です。
ところが2人目となると、大変なのは倍増ですが、最初の子で免疫があるし経験済みなので、母も慌てたり焦ったりすることが減ります。更に、1人目より可愛く思えたりします。不思議なもので、2人以上お子さんがいる周りのママに聞くと、十中八九同意見。2人目が男の子だと尚更可愛いようです。
2人目がお腹にいるとき、保健婦さんや保育士さんなど、いろんな方に言われたのが、「お姉ちゃんをとにかく大事に。お姉ちゃんが最優先」です。二女が産まれた時、長女は2歳になったばかり。誰がどう見ても、まだ赤ちゃんです。でもそんな赤ちゃんが、突然お姉ちゃんになるんです。
「いつも一緒にいるのに、ママ病院から帰って来ない、帰ってきたと思ったら赤ちゃんを抱っこしてる。私が抱っこしてもらいたいのに!」という感じでしょうか。
赤ちゃんは何もわからないので、泣いても喚いても、お姉ちゃんをとにかく大事にしなきゃだめ。という教えを守り、お姉ちゃん1番、赤ちゃんは次、と守ってきました。そうすることで、お姉ちゃんの中で、私は大事にしてもらえている、という自信(自己肯定って言われたかな)が芽生えるそうです。半信半疑でありながらも母は頑張ったつもりです。
長女の場合、寝付きが悪くなかなか寝なくて、どうやって寝付かせるか毎晩悩んだものですが、二女はなんと、気づいたら勝手に寝てる!!ビックリです。姉はあんなに悩んで小児科の先生にまで相談したのに、妹はこんなに楽チン!しかも一度寝付いたら、明け方まで寝てる!!姉は夜中も1~2時間置きに泣いて起こしてくれましたが、妹は、母が寝すぎて目が覚め、心配で見るとまだすやすや。。。こちらから無理やり起こして授乳、ということもしょっちゅうでした。
母に睡眠時間をくれるなんて、なんて良い子なの~、という気持ちになります。さらにさらに、お姉ちゃんを叱っているとき、妹はじっと見ているんです。怒るママと、怒られるお姉ちゃん。パパの時も然り。妹は大人が何も教えなくても、自ら社会の厳しさや処世術を学んでいたんです。
お姉ちゃんが寝るときに必ず絵本を読むという夜の習慣が、いつの間にか定着してしまい、お姉ちゃん6歳くらいまで続きました。もちろん、毎晩。妹はまだ0歳から、そんな様子を一緒に眺めていました。0歳7~8ヶ月頃でしょうか、だんだんお姉ちゃんの読み聞かせに加わって一緒に絵本を見るようになり、気がついたら自分もちゃっかり、選んできた絵本を読めと差し出すようになりました。ここでまた発見ですが、お姉ちゃんの後に妹が持ってくるという、誰に教えられることなく年功序列、順番、という考えが身に付いているのですね。母はこうして毎晩、姉妹に数冊ずつ読まされることになったのです。この時忘れてはならないのが、うちにある絵本は全てお姉ちゃんのもの、ということです。当然お姉ちゃんは「それ私の!」と言います。後から来た新参者に取られたくありません。当然です。でも、「見せてあげようね、この子の絵本全然ないんだよ、貸してあげてくれない?またパパが買って来てくれるかもよ」と母は姉に忖度するわけです。「しかたないなぁ」と姉。このやりとりも、まあ毎晩のように続いたんです。
二女である妹は、愛嬌があって誰とでも打ち解ける、人に好かれる得な性格といえます。これに対して長女の姉は、自分の思いや気持ちをストレートに口にし、仲の良い子とそうでない子の区別が割とハッキリしているように思います。親の目から見ると、長女はとても自分の気持ちに素直で、正直者で、良い子なんです。とても真面目。しかし真面目でストレートな性格ゆえに、好き嫌いがはっきりしちゃうのかもしれません。真っ直ぐに思いを口にするのはとても素晴らしいのですが、相手の気持ちを考えて言おうねと、今でも長女には言ってしまいます。不器用なんです。一方二女は、同じく真面目で素直で正直者なのですが、その場の空気を読む、ということをして(産まれながらに身に付いたもの)、相手やその場に上手く合わせることができ、結果、誰とでも仲良くなれちゃうのです。11歳と9歳の姉妹ですが、おそらく世の中の姉妹の皆様に共感を得るところかと思います。これがさらに、2人目が男の子だと(1人目が男の子でも女の子でも)ママは可愛くてしかたないようです。お姉ちゃんやお兄ちゃんが可哀想になるほど、弟くんは可愛がられるんですよねぇ。
そんな聞き分けの良い、母にとって都合のよい二女。あまりギャーギャー騒ぐ事もワガママ言うこともなかったので、それに甘んじて姉のことを心配する日々でした。心配だけでなく、うるさく怒ったり、あれこれお小言を言ったり。ある日、姉がお友だちと公園に遊びに行き、5歳の二女と2人になった時、ふと聞いてみたくなりました。「いつもちゃんとしてるけど、ワガママ言ってもいいんだよ?ガマンしなくていいんだよ?大丈夫?」と。すると、しばらく黙ってた二女の顔がジワジワと泣き顔になり、「わたしだって、ワガママいいたいんだよ!いつもいいこじゃないんだよ!わたしだって、わたしだって!」と突然大声で泣きながら訴えたのです。驚きました。普段から気になってはいたものの、お姉ちゃん不在だからと何気なく聞いた事が、こんな結果になるとは。思わず母も涙ぐみ、今までを振り返りました。お姉ちゃんお姉ちゃんで、二女をほったらかしにしてきたけど、もう妹もちゃんと自我があって、それぞれを大事にしなきゃいけないんだなぁと気付かされました。
4年生の二女。転入したとたんコロナで休校、やっと始まった学校だけどなかなかお友だちが出来ず、塾も習い事も決まらず、ヒマヒマと文句を言っていましたが、なんと先日、放課後、お友だちの家に招かれて遊びに行きました。仕事から帰った私に、おばあちゃんが嬉しそうに教えてくれました。年齢もあるのでしょうが、約束するお友だちが出来たのは二女が先。しかしすぐに長女もお友だちと約束して待ち合わせ、公園に行ったようで、喜ばしいことです。上手くお友だち付き合いするのも、小学生なりに悩んだり迷ったり、あるんですね。
ここまで振り返ってみて、妹のほうが要領よくこなせるのは、親がほったらかしにしたせい、かもしれません。否、ほったらかした訳ではないのですが、長女ほど手はかけていないのです。この結果、どうやって生活するか赤ちゃんなりに自ら学ぶのでしょう。親が手をかければかけるほど、子供はお姫様になっちゃうのです。決してこれは悪いことではありません。姉は親からの愛情を独り占めしている時期があり、大人たちと自分のお姫様生活で、二女誕生からライバル心も芽生え、小さな体でもいろんな感情を持ち成長するのですから。二女は産まれながらにして慕うべくお姉ちゃんがいて、特にライバル心は無いと思いますが、徐々に自分の役割や世渡りを覚えていくのです。生まれた途端、自分より可愛がられる姉がいる、私も見てもらいたい!パパママ私も見て!と認めてもらいたい欲求から、どうすれば注目されるか小さな心で考えるのでしょう。4年生の二女を見ていると、姉にも大人にも認めてもらおうと頑張っているのがわかります。
頑張れ。二女ちゃん。あなたのこと、ほったらかしにしてきたけど、パパもママも、ちゃんとあなたのこと見てるよ。お姉ちゃんに意地悪されて泣かされて、でも、お姉ちゃんにくっついていくのも、見てるよ。パパが亡くなる時も、みんな泣いて暗くなってた中で、あなただけは笑って冗談言って。そう、いっぱい管で繋がれた病院のベッドのパパを見て、笑ったのは二女だけ。ふざけて冗談言って、しんみりした大人たちに対して二女は笑わそうとしたんです。そこまで周りに気を使わなくていいのに。なんとも言えない切ない気持ちになりました。
同じお腹から生まれた姉妹ですが、個性がそれぞれで見ていて飽きません。良いことも悪いことも、小さな体でたくさん考えています。母も彼女たちと一緒に成長していければ!と思っています。母ひとり子ふたり、大人の事情は様々あり、子供たちには負担をかけてしまっています。ですが楽しく、ドタバタだけど逞しく成長していければと心より願う毎日です。
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