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蠍凛子
2019年9月11日 00:42
ある猫はいつも飼い主の足元を歩き回っていた。飼い主が大好きだったのだ。飼い主の足の臭いが好きだったのかもしれないが、とにかく大好きだったのだ。時々、その飼い主は、その猫をうっかり踏んづけたりしていた。それでも、その猫は飼い主の足元を歩き回るのをやめなかった。そんな日々を、その猫は飼い主と過ごしていた。ある日、猫がいなくなってしまった。飼い主は「腹が減ったら帰ってくるだろう」と玄関先にエサ