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自律したチーム主体の動き方ー“アジャイル型”組織を目指す


元より医療職というのは、その専門性を発揮し、質の高い医療を提供する、いわば職人的要素が強く、やれ全体としての組織づくりといった時に、本部や事務、経営企画室などと考え方の乖離が生まれることは珍しいことではありません。管理・運営部門の方であれば、難しさを感じているところではないでしょうか汗


多くの病院や施設はいわば「ピラミッド型組織」であり、トップ以下、各管理職・各部門に分かれ、運営していきます。その形態に私たちは疑いなく動いてるものですが、諸々の決定事項や指示系統に時間を要し、柔軟性に欠けるという問題があります。そこに時に部署・職種間のコンフリクト(衝突,対立)などの要素も入り込み、複雑化もしていきます。これがまた組織が大きくなればなるほど、そして同法人で多施設を抱えていればなおさらです。



「アジャイル型組織」って何?


そんな中、近年「アジャイル型組織」というものが注目されています。
※「アジャイル(Agile)」には、「俊敏性」「素早い」という意味がある。

「アジャイル型組織」とはー

役職や上下の階層のないフラットな組織を指す。権限はグループに委ねられていて構造はフラットで、社員一人一人もしくはチームに権限が分散されている。

従来型の組織では、管理職が従業員を管理し、指示を与えるという発想のもとに業務が進行するが、アジャイル型組織では、従業員に責任と明確な役割を与えることで、各自が自律的に行動し、新たな価値を創出するような発想や独創的な解決策を生み出すと考えられている。

アジャイル型組織では、戦略を設計する際に、既存の価値観に縛られず、ゼロから価値を創造することを重んじる

従業員の人間性が尊重され、人を中心にした組織文化が培われるのも特長。組織全体が強い信頼関係で結ばれた一体感と団結力を持つコミュニティでありながら、年齢や立場にかかわらず、誰でも遠慮なく意見を言えるオープンな雰囲気を備えている。

引用)FUTURE STRIDE



どうでしょうか?

とても生き生きと躍動感があり、いわゆる「いい組織」とイメージするのと合致しないでしょうか。


従来の「トップダウン方式」に対する、「ボトムアップ方式」というのにも似てるかもしれません。

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組織に横たわる課題とは


こうなっている背景には、まず働き方改革が推進されていることがそうですし、特にこのポストコロナにおいてDX化が急激に進められ、従来の意思決定のやり方ではとてもスピードが追いつかなくなったことが挙げられます。


実際、これまでだと、現場サイドで抱えてる課題と、幹部層の考えは必ずしも一致しないことが多く、これは全体として物ごとを進めていく上で、大きな阻害要因ともなっていました。

例えば、せっかくある一つの部門が率先して何かを進めようとしても、「それはいかがなものか」「足並みを揃えるように」といった、ストップが入りがちであることも、専門職が組織づくりに対して積極的な関与を避ける一因とも考えます。


導入で組織が目指す姿


もちろん本部や幹部からの最低限の承認や承諾を得つつ、現場率先で物ごとを進められるスタイルに変革していくことは、職員の動機づけ、エンゲージを高めることにも繋がります。


マッキンゼーのCOVID-19の影響下におけるアジャイル組織に関する調査」において、コロナ禍において、アジャイル導入済みの部門と未導入の部門との危機対応の違いを比較した時に、CS・エンゲージメント・パフォーマンスどれにおいても大きく水をあける結果が出ています。


元より各部署に分かれているということや、現行でも多職種横断でメンバー構成され、様々な委員会やプロジェクトが立ち上がっているということは、「アジャイル型」の推進になじみやすいはずです。


また特筆すべきは、何も効率やボトムアップにだけ着目している訳ではなく、顧客(私たちでいう患者さんや利用者さん)の声を即座に反映させ、改善につなげる現場主導の機動力です。あくまでCX(顧客体験価値)の向上を目指しているのです。


ES(従業員満足度)を高めるためにも、次なるリーダー的人材を発掘する意味でも、今年〜来年に照準を当てアジャイル型を目指す価値はあるのではないでしょうか!?


[ALTURA オンライン事業部 鯨岡エーイチ(理学療法士,コーチ)]


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