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妄想インプット

早朝、誰もいない浜辺を歩いていると波打ち際に誰か人影が。

駆け寄ってみるとおじいさんで、まだ息はある!と助けてあげる。

するとそのおじいさんは身寄りはないが大富豪で、命の恩人である僕に全財産をくれると言ってくれる。。。

なんて妄想を、誰もいない浜辺を歩いているとよくしています。
いや、必ずしています。^_^

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奇跡を待つことはよくあります。
その本気度は置いといて、都合のいい未来を期待して楽しむことはあるものです。
「奇跡を待つな!」
というセリフを見ることは確かにありますけれど。
もちろんこれは、努力もしないで、起こるかどうかもわからない奇跡を待って過ごすんじゃないよ!という教訓や教えの類です。
自分の才能を過信して、大したパフォーマンスもできないくせに、いつか俺の才能を認めてくれる人が現れるはず!とかいう人に贈る言葉ですね。笑
それでも言ってみれば、奇跡を待つことは、「未来を良きに妄想すること」に他ならないわけでね。w

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良き妄想はインプットとアウトプットの両方の性質を持っています。
一見、妄想自体はインプットされた情報で作り上げる空想世界のような印象がありますね。
それはまさしくアウトプットのカテゴリーです。
でも、良き妄想で作り上げた世界そのものが、その人のインプットになる場合があると思うのです。
良き空想で生み出された世界で練られた法則や秩序が、その人の何かを判断するときに必要な価値基準に影響を及ぼすこともあるのではないか。
例えば、性質上誰も肉眼観測できないのに、理論上ではあるとされてるブラックホール。
誰もそれを見たことはないわけで。
でもそれは視覚的には証明出来ないのに、数式上理論上にはもうあるんです。その姿が。
物理学に則って確実にそれらは存在するんですね。
だけど、その姿を天体物理学者のみならず、映画監督や小説家や漫画家は想像します。
その想像力と妄想力で、その世界は彼らが頭の中で想い描くブラックホールの姿はどんどん膨らみ、芸術的な世界観を持ってして素晴らしい作品世界へと転化・昇華されてゆきます。
そしてそこで描かれる世界観は我々に無限の感動と共有をもたらしてくれるのです。
言ってみればもはやそれはもうインプットの領域なのだと思うのですね。

実は、人が想い描く精神世界や宇宙の構造、物語や芸術の向こう側に広がる付帯エピソードなどは、あくまでも個人の妄想や想像の域を超えないのに、その人がそれらを語ったり、何かを判断したり読み解いたりする時に道しるべになってくれたりするものなのです。
それは、本人の知識に追加されてゆく付帯要素であって、とどのつまり、それはインプットに他ならないというわけなんですね。
そしてそういうインプットは、個性やクリエイティブに大きな影響を与えるものなのです。
つまり人間のインプットというものは、外的インプットだけではなく、内的インプットも生み出せるのですね。

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考えてみれば、クリエイティブの源はくだらない妄想だったりすることもあるわけです。
この世の中のビルドされたすべての「モノ」は、誰かの夢から生まれた「モノ」。
その個人の良き妄想力を素数としてイメージすると、とんでもないエネルギーだということがわかります。
人類が他の生物と唯一違うことがあるとするならば、妄想出来る生物だということです。
そしてその良き妄想は人のクリエイティビティを刺激し、この世の中でビルドされたすべての「モノ」を生み出す大きなパワーとなってきたんですね。
そう考えると、今僕らが考えうる最良の奇跡をどこか期待しつつ、何も起こらない日々を生きてゆく。
それも全然いいじゃないかと。
罪のない良き妄想も実のところ十分に立派なインプットであるのなら、どんどん突拍子もない空想世界を楽しみたいと思うのです。
そしてそれを、僕独自の価値観やクリエイティブ・センスに取り入れていきたいなと思うのです。笑

だから今日も今日とて。
僕は、倒れている富豪のおじいさんを探すという良き妄想をしながら浜を歩こうと思います。w




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