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光の旅人

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「流星群」という言葉の響きは、
人の眼を夜空に向かわせるには十分な魅力を備え持った言葉だと思います。
今月7月に見られる流星群は「みずがめ座δ流星群」や「やぎ座流星群」。
今月26日辺りから極大を迎えます。
夜中なら朝方まで流れ星を見ることができます。
基本的にこの2つの流星群はほぼ同時期の活動となりますが、やぎ座流星群はみずがめ座δ流星群より速度が遅いのでやぎ座流星群の方がゆっくり流れて見えるらしいです。
どの流星がどちらの流星群のものなのか考えながら眺めるものいいかもしれませんね。
ただ、今月末は満月を過ぎた辺りの月齢の月があります。
関東では21時過ぎには昇ってきてしまうので、なるべく月とは反対側を見るなど、月の光を視界に入れないようにしないといけませんね。

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海の側は都心のような街灯りの光量はなくとも、海抜が低く空気の層の底辺に位置する場所です。
海抜の高い場所や山の上のように空気が薄かったり澄んでいたりの度合いが低いのですね。
さらに湘南の海は辺鄙な人里離れた海岸ベリというわけではありませんから、結構晴れていても、街の灯りなどの影響で真冬以外は一等星くらいしかはっきりと見えなかったりするんですね。

それでも、
何光年もの距離を超え
濃い大気の層をくぐり抜けて
僕らの目に届いたその星々の光のなんと愛おしいことか。
それはまるで宇宙を旅する光の旅人です。
オリオンの3ツ星でさえそれぞれの距離が違います。
ミンタカは900光年。
アルニラムは1300光年。
アルニタクで800光年。
その光はその距離を旅して僕らに届いているというわけです。
もし、そういう遠くの一等星の表面に人がいたとして
(実際には地球から肉眼で見えてる星は恒星なので人は地表に立てません)
それを見ることのできる望遠鏡を持ってたとしたら、
アルニラムの表面の世界は1300年前の世界だということになります。
サソリ座のイオタなんて5000光年もありますから。
この辺りが肉眼で見える限界とされています。
5000年前に生まれた光が今ここに!
なんだか凄すぎて愛おしい。(笑)

地球がある天の川銀河(銀河系)は直径が10万光年。
地球がその直径のほぼ4分の3の位置にあります。
一番近い恒星でシリウスの8.6光年ですから、
地球から銀河の中心に向かって星を見ると8年〜75000年前の光を見ることが出来るということです。
膨大な太古の光の束。
僕らが天の川を眺める時は、太古の光を瞳に受けているのです。
まさに古(いにしえ)の世界を垣間見るタイムマシーンです。w

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8月にはいよいよ「ペルセウス座流星群」がやってきます。
月齢もほぼ気にすることのない4のため、観測には8年振りの好条件と言われています。
一年のうちでも最も心地よく夜空を眺めることのできるこの時期ですから、ぜひ、宇宙からの旅人たちを眺めてみようかと思うのです。w
そして、太古の光をバックに生まれるその輝きは、まさにたった今生まれたばかりの輝きなんですね。
こちらは同じ旅人でも、
大気圏に突入して初めて光になる旅人たちです。
出会えた奇跡。
見れた幸運。
流れ星の儚さと貴重さを実感する夏の夜を、まったりと楽しみたいと思います。w



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