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天職

旅をするとか
熱中することに打ち込むとか
創るとか
きっかけを大切に生きるとか

結局
そういうことの根幹で
もっとも大事なんじゃないかと思うのは
それらをすることによって
新たな自分を発見することや
昔はそうだったはずなのに今は忘れてしまったことを思い出すことや
ずっと自分がそうなんじゃないかと思っていることの確認
…みたいなことなんだと思うのです。

とかく若いうちは、自分が何者なのか、
いや、それどころか
自分には何が出来てどこに向かえるのかさえも曖昧だし
誇れるものや武器になるものもまだ見つかってない場合がほとんどだと思います。

僕だって振り返ればそんな時期があったと思います。
ただ、僕は高校生の頃から音楽に打ち込んでいましたし
成人してからもコンポーザーとして
目の前のクリエイティブを無我夢中でやっていましたから
自分に自信がないことはなかったのです。
それでも若い僕は大いに悩むし、
深い逡巡や悩みを抱えながら
自分が進みゆく道への漠然とした不安の中を生きていたわけです。

***

僕はデザイナーという職業に出会えたわけなんですが
この仕事はまさに天職なんだなと何度も思ったことがあります。
それくらいに僕のセンスやスキルの運用能力にフィットしてる仕事なんだと感じてるんですね。
でもそれは、数多あるお仕事の中で出会える稀有なモノ、というわけではないと思うんです。

僕は多分、音楽で生きていても
「ああ、これが僕の天職なんだ」と思えたと思うし
建築家になっていたとしてもそう思ったと思います。
でも、そういうクリエイティビティの発揮できる仕事なら必ずそうだったか、と自問してみると、絵描きや文筆家はちょっと違うかも、と思ったかも知れませんし、役者なんてまったくシンドかったと思います。
楽器屋のにいちゃんだった頃には
もしかしたら僕は接客業が向いてるんじゃないかと思ったこともあるくらいなので、カフェのオーナーや喫茶店のマスターや音楽スタジオのオーナーをやってても天職だと思ったかも知れません。

つまり、今出会えてる仕事が天職かどうか、が重要なのではなくて
自分が出会える仕事や周りの人たちや
自分が出会った仕事が好きかどうか
というのが大切な指針になるのだと思うのです。

そういう過程や
生きてゆく日々の世界に転がる
自分の生きる意味や実感を感じさせてくれることのすべてを
大切にして生きてゆくことが大事なんだと思うんですよね。

この一見何にもないように見える
とりたてて特別でもなんでもない日々が
自分の天職に出会える道の途中かもしれないし
出会えてよかったと言える事象への準備期間かもしれないわけです。

だからこそ
若いうちは特に

旅をするとか
熱中することに打ち込むとか
創るとか
きっかけを大切に生きるとか

そういうことを大事にして
日々を過ごして欲しいと思うんですよね。

僕もまだまだ道の途中か。
出会えたものを大切にしながら
新たな地平を目指せたらいいなと
本当に思いますからね。w



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