リモートワークのこと
リモートワークが推奨されて
リモートワークが増えて、外部との打ち合わせでZoomなどを使ったインターネット会議を運用する回数を重ねて、改めて思ったこと。
「なぜ会社に行かないといけないの?」
「家で出来ることは家でいいじゃん。」
「通勤時間を考えると生産性に問題ありだと思うよ。」
通常の会社勤務業務の矛盾や不満は大体このような言葉で語られます。
確かにそういう側面があるのは事実で、会社に行くこと自体が生産性を阻害してると感じていて、それよりも在宅で労働に励んだ方がより生産性を高めてくれるという優秀な人もいることはいるのです。
社会がこのような状態で、緊急事態宣言が発令されるような世の中、あちらこちらでリモートワークが推奨され推進されています。
僕らの仕事はリモートに向いてる職種のうちの1つだとは思いますし、この世の中の流れの中で比較的すんなりと事の導入に馴染む側にいることは事実です。
確かに上記の不満などが改善されるやも知れない事態が進行中の世の中なんですが、フリーランスを長く経験してきた上でちょっと考えることがあるのです。笑
出社するメリット
実は僕は会社に出社した方が良いことが多いと思ってるんです。
まず、会社で仕事をしてると、何よりも集中してデザインに専念できるのですね。
家で仕事してると、「サボってるんじゃないよ今僕は!」というどこか会社を伺うような、望ましくない居心地の悪い自分が自分の中にそこはかとなく存在してることに滅入るのです。
生真面目なんだと思う。笑
でそのくせ、実際にすぐにソファに横になったりテレビをボーッと数分観たりしてて、休憩とかひと息とか肯定用のセリフをわざわざ声に出したりして、その実サボってるわけです。笑
しかし、会社でPCの前に座って黙々と仕事をこなしてる時間は、快楽の誘惑は限られてますし、何よりも労働を言い訳なく堂々としてる自分への肯定感がすごいわけなんですね。笑
この感覚は、朝起きたらまずは着替える、とか、仕事に専念できるワークスペースを確保する、とか、誘惑を断ち切ってメリハリのあるペース配分などのリモートワークを上手く進めるためのコツのようなものの外にあるものなのです。
生身の接見で伝わるもの
そしてもう1つ重要なこと。
打ち合わせなどで、クライアント側の在宅業務や自宅待機などが増えたおかげで、WEB上でのオンライン会議などが頻繁に行われるようになりました。
モニター上に数人の顔が並び、それぞれの家のコーナーを背後に背負いながらミーティングを行うわけです。
遠方ならいざ知らず、今まであまりそういうことをやってこなかった相手とも、モニター越しに面と向かって話すという異次元世界を経験しているわけです。
まあ、戸惑いますわな。笑
しかもこのモニター越しの自分の顔といったら、自分の中にある男前の自分とは明らかに別人である現実を目の当たりにして凹んだりするのです。笑
で、このオンライン会議。
今までも何度か経験してきましたが、これまでもずっと仕方なくやってる感がどうしてもあって。
僕にはモニター越しで話すのは、「実際に会えないから仕方なく」なのです。
一緒に同じ空間にいることで伝わる熱とか想いというのは僕にとってとても重要でね。
グラウンドに出て、キャッチボールやノックをすれば一発で分かり合える楽しさや愛しさが、ゲーム画面上のダイアモンド内にはまったくないのと同じ感覚です。
話すこと。
伝えること。
ディスカッションすること。
会議とは行為や手段だけで成り立つ世界ではあります。
それはまるで、ゲーム上で勝つためだけにやる、スキルのみを駆使するモニター内の野球と同じ匂いを感じるんですね。
生身の人間同士が集まった時の、言葉の向こう側や語間の機微などはモニター越しでは感じにくい感覚です。
一緒にグラウンドに出て、声を掛け合い、目配せで分かり合える連携プレーや想いを込めた勝負などを内包した「仲間と共に楽しみながら勝つ」ための野球は、実はゲームの中では味わえない醍醐味なわけなんですね。
会社で行う、あるいはどこかに出向いて行う会議の効用はつまりはそういうことなんです。
飲みに行こうぜ!
もちろん今は「仕方なく」やり続けるしかないことは承知です。
でもリモートがこのまま進めば、大部分が推奨されるべき利点がもちろんあることは知っていますし、僕も仕事柄リモートワークが常態化することで得る利点は多々あります。
なのでどちらかといえば推奨する側の人間ではありますが、生身の接見を失いたくない側の人間でもあるのです。笑
まあそういう生身の機微なんてのを排除したい集まりもあることは承知しています。そんな会議はメールでもいい内容なのは確実でね。笑
そしてさらに言うと、モニター越しの飲み会なんて目新しいからやるけど、2回目からはもういいや。w
まったくもってつまんない。笑
飲み屋で一緒に飲みながら、美味しいものを一緒に食べながら、うだうだ話すのが一番楽しいわけですから。笑
そして野球はグラウンドで一緒にやろうぜ!