Toshi@どうぶつ腎臓病センター/ALOHA/獣医師

動物病院の獣医師をしてます。特に外科と腎臓病、歯科に対して猛烈なファイトを燃やします。…

Toshi@どうぶつ腎臓病センター/ALOHA/獣医師

動物病院の獣医師をしてます。特に外科と腎臓病、歯科に対して猛烈なファイトを燃やします。猫の腎臓病、猫の尿管結石、犬の急性腎障害の診断や治療が獣医業界ではまだまだ不十分で、少しでも苦しむ動物を減らすために啓蒙活動をしていきたい。どうぶつ腎臓病センター/動物医療センター・ALOHA

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最近の記事

慢性の鼻詰まりの猫さん

少し前に慢性の鼻詰まりで呼吸が苦しそうということで主治医の先生の紹介で来院された猫さん。 本当に苦しそうで、少しぼーっとしていて、食欲も落ちているということでした。 猫でこのような症状の時、風邪としてずっと治療されている場合も多いのですが、実際は風邪以外に別の病気が隠れていることも少なくありません。 鼻の中の腫瘍や鼻咽頭狭窄などがあることも少なくありません。 通常はまずCT検査で腫瘍がないかなどの確認をします。CT検査の時点で鼻咽頭狭窄が見つかることもあるのですが、CTだけだ

    • 猫さんのスマートトイレ対決Part3

      ちょっと間があいてしまいましたが、スマートトイレ対決の3回目は一番大切な機能とアプリの使い勝手についてです。 初めに書いておきますが、この記事には個人的な好みなどもありますので、実際はご自分の環境にあったものを選んでくださいね。 ただ、間違いなく言えることは、どっちのメーカーのものを使うとしても スマートトイレは猫に寿命を伸ばす可能性のある素晴らしいトイレだということです!では、まずはそれぞれのトイレの機能から比べてみましょう 機能的にはどちらのトイレも大きな差はなくて、

      • 透析について獣医師にもっと知って欲しい

        毎日と言っていいほど、腎臓病や透析に関するお問い合わせや実際にセカンドオピニオンでの来院があります。 そんな中で、これはどうにかならないのか!と思うことがあります。 それは獣医師の透析に対する知識の貧弱さです。 セカンドオピニオンで透析を希望されて来院される患者さんの多くは実際は透析の適応ではないことが多いです。 ただ、さまざまな原因で腎臓病が悪化して、腎臓の数字が高くなり、自分の病院での内科療法に反応が悪いときに、殺し文句のように「これ以上は透析をするしかたすかる方法

        • 猫さんのスマートトイレ対決Part2

          ペットケアモニター VS toletta今回は2回目。 なんとか2回目は書けた(^_^; STAY HOMEで時間があるというのも普段できない色んな事ができて、いいですね。なんとかゴールデンウィークでこのスマートトイレの記事は書き終えたい。 さて、2回目はそれぞれのトイレとしての使いやすさについて書きたい。 いくら便利なものでもトイレとして使いにくければ、継続することはできません。 なので、今日の記事はとても参考になると思います。 ただし、前回の記事にも書いたけど、ペットケ

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        • 猫のトイレ対決toletta vs ペットケアモニター
          3本
        • 犬と猫の腎臓病
          1本
        • 動物の痛みと麻酔
          1本
        • 猫の尿管結石
          0本

        記事

          猫さんのスマートトイレ対決Part1

          ペットケアモニター vs tretta今や様々な機器やデバイスがスマホに繋がる時代になった。 アレクサに声を掛ければ電気やテレビを付けてくれるし、ルンバもスマホから動かす事ができる。ほんとにすごい時代になったものだ。 ジョブズは本当にこの時代を見ていたのか、そしてこんな時代を望んでいたのか、時々思うことがある。 それはさておき、今日は猫のトイレも実はスマホに繋がっているという話し。 この話しは何回かに分けて書きたいと思う。 今、日本で購入できる二つのスマートトイレ(と言って

          猫さんのスマートトイレ対決Part1

          動物の手術と痛み

          動物が痛みを感じるのか? こんな当たり前のことに対して「No!」という時代が、それほど昔ではない事に多くの飼い主さんは驚くだろう。 今ではほとんどの獣医師がその事に対して「Yes!」といい、当たり前のように手術に鎮痛薬を使うようになったが、それもまだ20年もたっていないのではないだろうか。 実際、悲しいことに今、多くの動物病院で手術や術後に鎮痛薬が使われているが、そのほとんどがNSAIDsというタイプの鎮痛薬で、これは人でいうところのアスピリン(商品名はバファリンですね

          あなたの犬は本当に腎臓病ですか?

          今日はトイプードルのニコちゃんの再診日。 ニコちゃんはちょうど1週間前に遠方からわざわざセカンドオピニオンで来てくれた子だった。2ヶ月ほど前に体調を崩して、いつも行かれてる先生に受信して、検査の結果、腎臓が悪いと言うことで毎日通院で点滴をしていると言うことだった。 僕は腎臓の専門家というわけではないが、昔から動物の血液透析や腹膜透析をしていたり、猫の尿管結石にはやくから取り組んでいて多くの手術をしている事もあって、腎臓や泌尿器のセカンドオピニオンや紹介の子をよく診察してい

          あなたの犬は本当に腎臓病ですか?