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透析について獣医師にもっと知って欲しい

毎日と言っていいほど、腎臓病や透析に関するお問い合わせや実際にセカンドオピニオンでの来院があります。
そんな中で、これはどうにかならないのか!と思うことがあります。

それは獣医師の透析に対する知識の貧弱さです。 

セカンドオピニオンで透析を希望されて来院される患者さんの多くは実際は透析の適応ではないことが多いです。
ただ、さまざまな原因で腎臓病が悪化して、腎臓の数字が高くなり、自分の病院での内科療法に反応が悪いときに、殺し文句のように「これ以上は透析をするしかたすかる方法はない」という言葉を安易に獣医師が言い過ぎだと思います。
実際はこのような状態で来院される患者さんを診察すると尿管結石の子や、腫瘍などの閉塞による水腎症、尿の産生はあるのに尿量に合わせた輸液が十分できていないことによる治療上の問題など透析以外の治療で改善できる方法があるにもかかわらず、飼い主さんに諦めさせる言葉として「透析」を出すのを本当にやめて欲しいです。 

もし本当に透析が必要な状態なら、透析ができる病院を自分でちゃんと紹介してあげて欲しいです。
飼い主さんは藁にもすがる思いで、ネットで検索して来院されます。
一般的な検査で透析の適応なのかどうかはすぐに判断つく場合がほとんどで、多くの場合は透析の適応ではなく、他の治療をおこなうようになります。
尿が出ていないのに点滴をどんどんして、過水和の状態にしてより動物の状態を悪化させるパターンや逆に多尿になっているのに、出ていく尿に合わせただけの点滴をやらないことによる脱水に伴い二次的に腎臓を悪化させるなど多すぎます。

せめて腎臓病で入院させてるなら尿量くらい測りましょうよ。
100歩譲っても1日数回体重くらい測定しましょうよ。

なんか、あまりに可哀想な子が続いたので、若干怒りにまかせて書いていますので、後で読み返して消去するかもしれませんが、まあとりあえずこのまま上げてみますか。

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