「THE TEAM 5つの法則」で2019年の組織運営を振り返る①

 こんにちは。株式会社エクサで人事全般を担当している山本です。やっと2個目のnoteを書くに至りました。来年はもう少し書くことの優先順位をあげていきたいと思いますが、今年はまだ終わってない!ということで今年の組織運営について振り返ってみたいと思います。
 2019年元旦に近所の天満宮にてたてた誓いはというとまずは「健康」。中でも2019年こそは禁煙だ!と強い意志をもってもう1年になります。そして案の定、体重が増加したのでジョギングを始めました。←週1ですけど続いてます!
 そしてもう一つが「チームでの成果へのこだわり」。これは昨年の反省をもとにたてた誓いです。昨年はグループ内部監査対応という巨大な仕事が突如舞い込み、年間計画の大幅な変更を余儀なくされ、リカバリのために個々人が頑張った一年でした。しかしながら人事チーム一体で成果を出したぞ!という感じには程遠かったのです。そこで今年は何とか1+1=3になるようにチームの成果にこだわるという強い意志を持ったつもりでした。。。

「THE TEAM 5つの法則」との出会い

 何から手をつけたら良いか皆目見当もつかず、まずは何かしら組織運営のについて知識を得ようと「ヤフーの1on1」と「エンジニアリング組織論への招待」を手に取って勉強を始めました。

 今でもポストイットを大量に貼って何度も読み返している2冊ではありますが、当初はどうアクションに繋げば良いか皆目見当もつかず途方に暮れていました。そんなとき出会ったのが麻野耕司さんの「THE TEAM 5つの法則」でした。

 先日のHRアワード2019書籍部門の優秀賞を受賞されており今年の話題の一冊です。私がおススメする理由はすぐに実践できるヒントが紹介されているからです。やりながら考えるタイプ(本当は考える前にまずやってみるタイプかも)の私にとって奇跡の出会いでした。下記が紹介されている5つの法則です。

・Aim(目標設定)の法則
・Boarding(人員選定)の法則
・Communication(意思疎通)の法則
・Decision(意思決定)の法則
・Engagement(共感創造)の法則

 これらを念頭にチーム運営を実践してきたつもりですので、それぞれの法則に沿ってこの1年を振り返ってみたいと思います。

Aim(目標設定)の法則を振り返る

 この法則では目標には意義目標成果目標行動目標の3つがあり、アクションの分かりやすさとブレークスルーのしやすさが違うということが紹介されています。

 この法則で注目したのは「意義目標」です。なぜなら私自身がタスクの意義を理解できたときとそうでないときで成果物の質やスピードが違うことに気づいていたからです。要するに何となく肌感覚でわかっていたことを目の前につきつけられて「これだ!」と反応してしまいました。なのでチームのビジョンや業務改革の意義をミーティングで繰り返し説明しました。で、振り返ってみてどうかというと、私の思いがしっかり共有された"だけ"でした笑。最初に一歩を踏み出したといえば聞こえがいいですが、結果何も変わっていないということです。「意義」ばかりを大事にしすぎてKPIやKGIといった成果目標を疎かにしてしまったことが原因です。そして各自の行動目標をアジャストできなかったので結果何も変わらなかったのです。この反省をしっかりといかして早速、来年の目標設定の準備に入ろうと思います。

■1年を振り返って学んだこと(Aimの法則)
 リーダーは、意義目標を大切にしメンバーと共有し、適切な成果目標を設定することが重要で、メンバーの行動目標が正しい方向を向いているか日々確認する。
 フォロワーは、成果目標を達成できる適切な行動目標をたてることを第一に考え、同時にチームの成果目標の先にある意義について深く考えながら行動する。

Boarding(人員選定)の法則を振り返る

 この法則では、「①環境の変化度合い」と「②人材の連携度合い」とのそれぞれの大小で、「サッカー型(①②とも大)」「柔道団体戦型(①は大、②は小)」「野球型(①は小、②は大)」「駅伝型(①②とも小)」の4つの型が紹介されています。どの型が最も良いということではなく、適切な型を選択するということが大切だと紹介されています。

 人事という仕事は環境の変化度合いは大きいのか小さいのか。そして人材の連携度合いは大きいのか小さいのか。悩んで考えました。人事の仕事はカバー範囲がとても大きく、ケースバイケースでそれぞれの度合いが違ってくる気がしました。それでもまだまだ定例業務の比率が大きい私のチームはそこまで環境の変化度合いは大きくないのではないか、顧客は経営やマネージャ、全社員と幅広いことから連携度合いは大きいとして、適切なスタイルは「野球型」だろうと仮定しました。メンバーは個々に○○担当や△△担当のようにメインの役割があります。そして必要に応じて情報を共有し、互いに補完し合う仕事のスタイルからも「野球型」だと確信してしまいました。ところがよく観察するとチームがうまく機能していないことがわかりました。
 例えば問い合わせ対応です。問い合わせは共通のメールアドレスで受けるので各担当が回答すれば良いと思っていましたし、二遊間や三遊間を抜けるボールも野球型であれば大丈夫だと思っていました。しかし、問い合わせの主は社員であって専門家ではありません。そのためそれぞれの専門家がスタンバイしていてもあまり意味がありませんでした。問い合わせに答えられるか、答えられないかはこれまで経験の差であり、経験の浅い担当者の後ろにベテランがいれば良いということです。要するに「柔道団体戦型」だったのです。

■1年を振り返って学んだこと(Boardingの法則)
 人事業務は幅広く、その内容によってチームのスタイルを見極める必要がある。例えば、戦略業務は課題に応じて招集するメンバーを変える必要があるのでサッカー型。手続きや問い合わせ対応は一次窓口が対応できなくても二次、三次とエスカレーションして対応すればよいので柔道団体戦型。定例オペレーションは生産ラインを流すのと同じなので駅伝型。野球型で唯一支障がなかったのが新卒採用ということがわかった。
※あくまでも弊社の場合です。チームがおかれている環境(課題や体制、成長局面など)によって異なることはあると思います。

Communication(意思疎通)の法則を振り返る

 この法則ではコミュニケーションルールの4W1H、心理的安全性やモチベーションタイプとポータブルスキルなど盛りだくさんの章になっています。やはり一番大切で何よりも難しい(正解がない)のが「コミュニケーション=意思疎通」といった感じです。

 ここではルールの4W1Hについて振り返ってみたいと思います。

無題のプレゼンテーション (6)

 人事戦略業務はサッカー型という話をしました。上記の表ではプロセスの途中段階において細かく確認すべきとなっています。実際にはあまり途中経過での仕様の確認を行っていませんでした。人事としてしっかりと企画立案してから提案しようというプライドが邪魔をしていました。
 それ以外にも逆をやってしまっていることが多いことに気づきました。先ほどの問い合わせ対応チームでも、対応の仕方が上手になったかやどれだけ知識・知見が増えたかなどの成長プロセスを評価していましたし、野球型である採用チームも、人材を採用できたプロセスを評価すべきところを採用人数や内定者の質(レベル)で評価している自分がいることに気づきました。また、駅伝型の人事オペレーションにおいてもチームの成果を意識し事細かに状況をウォッチしていました。本当に今振り返ってよかったと思います。来年からと言わず明日から自らを変えていきたいと思います。

■1年を振り返って学んだこと(Communicationの法則)
 人事戦略業務は、頻繁に関係者の考えや進捗状況を確認しチーム全体で成し遂げることを意識する。採用(特に新卒採用)は採用マネージャがリーダシップを発揮することと、成果ではなく採用活動のプロセスをしっかりウォッチして評価する。
 つまり、4W1Hを意識して効果的にコミュニケーションコストをかけることが大切。

 今日のところはここまでにして、Decision(意思決定)の法則、Engagement(共感創造)の法則については次回にしたいと思います。ぜひ「2019年の組織運営を振り返る②」もお楽しみに。本日は最後までお読みいただきありがとうございました。

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