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「理由は言いたくないけど今日はお休みします」と言えたら良いのに。

学生時代は、ずる休みをしようとすると母親にひっぱたかれたので、病欠以外で休んだことがなかった。

社会人になったいまは、年に2回ほど「ずる休み」をする。

これが多いのか少ないのかはわからない。

ずる休みは往々にして、もっともらしい欠勤理由をつけてひた隠しにされるものだからである。

それをあえて明るみに出してみたい。

ずる休みする派の言い分

ずる休みをする派代表として、わたしが急に休みたくなる理由を紹介する。

<とある「ずる休み」理由>
①今日は内向的な気分なのでどうしても会社の人たちと顔を合わせたくない
②今日は会社に行ってもたいしてやることがないから行っても時間の無駄だ
③仕事をするより平日のすいているブックカフェでゆっくり読書がしたい
④我慢できないほどではないけどちょっと体がだるい気がするから寝ていたい
⑤寝坊してしまって、遅れて出社するのが気まずい
⑥今日、行きたいライブがあったけど休みをとりたいと言い出せなかった

われながら身勝手な言い分ばかりである。上記の理由に加え、

「今日は休んでも同僚にたいして迷惑などはかからなそうだ」

「この間、あの人がインフルエンザで1週間休んだ時に自分がフォローしたし、1日くらい何とかしてくれるだろう」

なんていう条件がそろった場合は、もうほとんど罪悪感もないので、高確率でずる休みを選択している。

ずる休みできないひとのこと

「ずる休みをしたくてもできないひと」は少なからずいるように思う。(そもそも、毎日仕事が楽しくて仕方なくてずる休みしたいと思わない人もいるかと思うが)

<ずる休みできないひとの思考>
・自分が休んだら周りに迷惑がかかる
・そもそも会社を休むという発想がなく、多少、体調が悪くても出社する勢い
・評価に響くので休めない
・周りの人がほとんど休まないから休みづらい

ずる休みできない派のひとに意見を聞いてみると、そんな感じとのこと。

シフト制など、穴をあけることによって比較的迷惑がかかりやすい職種は実際ある。当日に急に休むのは、どちらかというとマナー違反(計画的に予定休をとっておくべき)なので、どう考えてもずる休みをするようなひとより常識的ですばらしいひとだ。

ただ、これまで働いてきた職場でみるかぎり、ポキッと心が折れてしまうのは、ずる休みができないような真面目で働き者のひとのように思う。

社会人1年目の時、プロジェクトの中心人物であり自分が最も頼りにしていたリーダーがいたのだが、ある日珍しく休んだと思ったら、そのまま来なくなってしまったことがあった。無責任なひとでは決してなかったし、未熟なわたしから見たら全然平気で仕事をこなしているように見えたので、かなりショックだった。(真面目なひとがポキっと折れてしまう現場はその後も幾度となく遭遇した。)

からだは大丈夫でも、もしかしたら、こころがダメな時があるかもしれない。

心の問題はなかなか第三者へ伝えづらい。心のトラブルを「本人がなまけているせいだ」とか「甘えだ」と感じてしまう根性論者(本人は甘えが許されず頑張ってきた境遇のひとかもしれない)は一定数いるし、多くの人はそのような考え方を他人に対しては強制しないとしても、自分に対しては課してしまいがちだと思う。

「理由は言いたくないけど、今日は休みます」とは実際、言えない

休むためには欠勤理由が要る。

「理由は言いたくないけど、今日は休みます」なんて平然と言ってみせても、恐らく、電話の向こうのひとを困らせることになるだろう。

だから、ずる休みをする場合の欠勤理由は「体調不良」とか「家事都合」とか「どうしても急用で…家が雨漏りで…」とかの嘘になってしまう。

上司もバカではないので、薄々気が付いているはずだと思うが、お互いに気まずいので、黙っている。

今日はずる休みをするぞ!と決めたら、どうせなら気まずさとかなく、もう手放しで休みを満喫したいものである。とても勝手な話だが。

有給という権利だけではなく、いつでも休んでよい権利がほしい

日本の有給取得率はおよそ50%ほどで、諸外国に比べても「休まない」国民性だといえる。

確かに、月に何回もずる休みをしたら信頼を失うだろう。万が一、全員が一斉にずる休みをしてしまったら、えらいことになってしまう。是非とも、一緒に仕事をしているひとと調整のうえ予定休をとるべきだ。そのほうが周りに迷惑が掛かりづらいし自分の精神的衛生上にも絶対に良い。

でも、その日になってみてどうしても行きたくない、そんな日が訪れてしまったときは自分が納得できる条件をつけて、休んじゃったらどうだろう。

<ずる休みのための4箇条>(例)
・休みによって迷惑をかけてしまった場合は出社したときにリカバリーをする
・信頼を失ったり、会社からの評価が下がってしまうリスクがあることを受け止める
・ずる休みしたからには自分の思い通りの一日にする
・リフレッシュしたら仕事に還元する

休みの連絡をするときはドキドキするかもしれないが、それが済めばその日の時間は自由である。

本当は、そこもドキドキすることもなく、どこまでも自由にどこまでも自己責任で休める雰囲気や、仕組みがあればあればよいのだが。(万が一、自分がひとを雇う立場になったときには考えたい課題である)

あなたがもし「ずる休みには抵抗がある派」のひとで、でもどうしても今日は休みたくなってしまったときには、仕事よりもその日の自分の気分を大切にする人種がいることを思い出してほしい。

お仕事おつかれさまです。




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