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感情はホントの自分に還るためのナビゲーター。

怒りや悲しみといったネガティブな感情は「ホントのあなたはそっちじゃないよ」と、喜びやワクワクは「そうそうそっちであってるよ」と私たちを本来の自分へと導いてくれる。

だからどんな感情も感じたままをストレートに表現できれば自分の本質からずれることなく生きられるのだけれど、私たちは大人になる過程でそうすることをやめてしまう。

社会という枠組の中でみんなとうまくやるには自分の感情を出すことは「自分勝手」や「わがまま」とされ、仲間外れにされてしまうから。

でもね、子供のうちはそうじゃなかったんですよね。

あらゆる感情を湧き出るまんま表現できるってすごく豊かで素晴らしいなぁ、と感じることがありました。

きのう夕方、公園に散歩に行ったんです。

そしたら学校帰りの子供たちが沢山遊んでいて。

1時間ほど滞在し、彼らが遊ぶ様子を眺めていました。

小学校低学年の男の子(K君)が、おばあちゃん相手にボールを蹴る遊びをしていたのですが、そこで繰り広げられる彼の感情表現がまぁお見事でした。


最初は動きのゆっくりなおばあちゃんに合わせて軽~くボールを蹴っていたのですが次第におばあちゃんが

「K君、すごいね!そんなに強くボール蹴れるんやー!」

と褒めるので、それにのせられてどんどん力が入っていきます。

表情も「すごいやろ!ぼく!」と言わんばかりの得意げな顔。
力強い球速に彼の喜びが出ていました。

するとそこに同級生と思われる男の子(I君)が参入。

I君はK君より動きが機敏でボールの扱いが上手かった。

途端にK君は焦りはじめます。

これまでスローなおばあちゃん相手に自分の勇ましさを表現していればよかったのに今度はサッカーのようなボールの奪い合いが始まったのです。

ボールをとられまいと必死で動くK君。
ですがI君の足は速く競り合った末、ボールを奪われてしまいます。

するとK君その場に立ちすくみ

「もおぉーーーっ!!」

と大声で叫んだかと思うと地団太をふみます。

怒りのエネルギーがK君の中でどんどん膨れ上がり、次第に顔が赤くなり、しまいには

「やだーーーっ!」

と感情があふれ出て泣いてしまった。

するとそこに新たな友達(S君)が「混ぜて」とやってきます。

ここですごいなぁと感じたのはK君の切り替えの早さ。

感情がコロコロ変わる子供のことを「今泣いていたカラスがもう笑った」
と表現しますが、まさにそれ。

S君の登場とともに笑顔になり、3人での遊びがスタートしたのです。

K君の立ち直りの速さが「感情はエネルギー」と言われる所以。

K君はその場で湧いた怒り、悔しさ、悲しさを抑えることなく全力で感じたのでそれらの感情(エネルギー)は自然と消えていったのです。

よく感情は感じ切ると消える、というのはこういうこと。

だから次の瞬間にはもう笑えるんです。

なんと素晴らしい!

新たに加わったS君はK君と同じぐらいの身体能力だったので、K君は力の差を感じることなく互角にボールを追いかけっこしていました。

最初おばあちゃん相手では物足りなかった。
次にI君には歯が立たなかった。
ようやくS君の登場で、遊びを互角に楽しめるようになったのです。

しばらく3人で夢中で遊んでいたのですが、I君が抜けS君も帰り、最後一人になったK君もおばあちゃんに帰宅を促されます。

が、まだまだ遊びたかったK君の心に湧いたのは「イヤだ」という氣持ち。
それを「すねる」という表現で表していました。
甘えてるんですね。

口元をゆがめて、その場に座って動かない。

おばあちゃんが手を引っ張って立たそうとしても動きません。

あきらめたおばあちゃんはK君の隣に座って優しく話しかけ、ようやく納得し、おんぶをしてもらい帰っていきました。


どーです?
すごくないですか?

たった1時間ほどの間に、喜び、焦り、怒り、悔しさ、悲しさ、甘え。
これだけもの感情をこの短時間に表現できるのは、ありのままの氣持ちを出すことに何の抵抗もないから。

「感じる→消える」というのが循環しているからです。

子供ってその瞬間を全力で生きてる。
過去を後悔することもしないし、未来を憂うこともない。

だから生命力にあふれてるし、キラキラ輝いてる。

それを目の前で見せてもらった時間でした。

子供は感情マスター。

見習いたい!

今日も読みに来てくれてありがとうございます。
また書きます。





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