見出し画像

日々是雑感2021/11/02

行きそびれた美術館がある。杉本美術館である。

知多半島にあるそれは先月末に閉館した。その美術館は画家・杉本健吉氏の遺作が所蔵していたところである。

杉本健吉氏は名古屋の地下鉄に関係した人物であるのは、今や一部の人しか知らないのかもしれないし、Wikipediaを見ても「誰?」となってしまっても無理はない。

東海エリアに関係する画家は、自分が知る限り杉本氏と一宮市域(旧尾西市)出身の三岸節子氏の2人だけだ。運営主体も異なる。杉本美術館は名鉄グループが、三岸節子記念美術館は一宮市である。名鉄グループはなくなく杉本美術館を閉館した、と捉えた方がいいのだろうか。

名古屋の地下鉄に関係したと記述したが、東山線と名城線のラインカラー、あれは杉本健吉氏が進言したと以前何かで見聞きした覚えがある。名古屋の地下鉄の色は彼がいなかったら東山線の黄色も名城線の紫色も誕生しなかったのだ。地下でも明るい黄色は、昔の地下鉄車両を全体黄色したら明るいだろうというアイデアだったとか。

そういうエピソードを持つ人物だから興味はあったものの、今の自分の健康状況と金銭状況を考えると、ゴリ押しして行こうという発想がなかった。無理して行っても行かなくても結局後悔しか残らなかった。

美術屋の端くれとして、また健康を取り戻した時に、杉本健吉氏を調べてみたいと思った。実に自分はタイムリーな事象をみすみす自分の健康と金銭のいずれも生存に必須な問題のために行けなかったのは、実に惜しいことをした。この後悔、絶対取り戻したい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?