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日々是雑感2022/03/04

また変わった、アートに関する記事を見つけてしまった。

日本のアート産業に関する問題はいろいろあるが、この記事で気になったのはアートにかかる相続税と文化予算の少なさと日本特有の気候による保管状況の問題、この3つである。

記事では芸術作品にかかる相続税を減らせなどいろいろ指摘しているが、個人的にはコレクター当人の資質や芸術文化にかかる活動の不足など、「金持ち」としての責任を果たしているとは思えない点である。芸術作品が流通するということは投機的な投資性を有するわけであり、保有作品を日本国内にとどまらせることの重要性を説いていない。また、コレクターとして保有作家の価値向上に努めるべく動いている人はそうそういない。基本ギャラリストと批評家の独壇場であり、残念ながら公正な目利きとはいえない。どのみち好き嫌いはあるのだから、意見の1つとしか考えた方が気楽である。

また相続税に関しては何人であっても例外はなく、コレクターだから減税しようという話ではない。実際にフランスの作家遺族でも相続税を金銭納付ではなく物納で済ませたという記録もある。

文化予算については残念ながら政治・行政・社会の三者の責任でもあり、自分はここ文化予算に日本がもっとお金を費やすべきと感じている。日本は特に自国文化に関しては本当に貧弱であると感じている。教育分野においてもそう感じている。単純に国力の衰退ではないかと思うくらいである。

実際のところ、アートコレクターそのものの問題というより、日本の芸術におけるスタンスの薄弱さが招いた問題といえよう。

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