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外科医のこぼれ話

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消化器外科医として働く中でふと思ったこと、役立ちそうなことを紹介します。
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医学論文を英語で書いて海外のジャーナルにアクセプトされるまでの旅

医学論文を英語で書いて海外のジャーナルにアクセプトされるまでの旅

「そろそろ医学論文を書いてみたいな。」
「上の先生から論文書けって急かされているけど、どうやって書けばいいかわからない…」

論文を書こうと思っているけど、書かなくちゃいけないけど、書いたことがないからどうすればいいか…

とお悩みの方、結構多いはず。

専門医や指導医をとるにしても筆頭著者で論文が必要になったりしますよね。

日本語の論文でOKだとは思いますが、せっかくの機会ですから英語で書いて

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手術に使われる糸はどんな糸?【傷口の糸、お腹の中の糸で心配がある方へ】

手術に使われる糸はどんな糸?【傷口の糸、お腹の中の糸で心配がある方へ】

医療やお酒の話を消化器外科医の目線でお伝えする、外科医のアル研(Twitter / ラジオ)です。

「傷口に糸がないけど、抜糸はどうやるの?」
「傷口から糸が飛び出てきたけど、どうしよう!」

手術を受けた後、このような心配も出てくるのではないでしょうか。

医療ドラマでも、この辺の細かい話は出てこないし…

手術に使われる糸は日々進化しています。

溶ける糸や抗生剤入りの糸、バラのトゲのような

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COVID-19(新型コロナウイルス感染症)による味覚障害・嗅覚障害の機序について

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)による味覚障害・嗅覚障害の機序について

医療やお酒の話を消化器外科医の目線でお伝えする、外科医のアル研(Twitter / ラジオ)です。

2020年4月のことです。

私は消化器外科医ではありますが、1回目の緊急事態宣言がでる直前の緊張感漂う中、発熱外来を担当することになりました。(いざ、発熱外来へ【消化器外科医、発熱外来を担当する】)

発熱外来では、いかにもコロナっぽい症状の方を対象に次々と診察し、必要に応じて(ほぼ全例)採血や

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情報を収集する時代から、情報を吟味して取捨選択する時代へ①【医療情報とどう向き合うか】

情報を収集する時代から、情報を吟味して取捨選択する時代へ①【医療情報とどう向き合うか】

医療やお酒の話を消化器外科医の目線でお伝えする、外科医のアル研(Twitter / ラジオ)です。

今では、インターネットで大量の情報が手に入ります。

Z世代とかデジタルネイティブなどと言われる若年世代にとっては、物心ついた時からインターネット社会であって、簡単に情報が手に入るのが当たり前の世界です。

ググるだけでなく、InstagramやYouTube、Twitterなどを駆使し、最近では

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医師が紹介する、お酒に酔いにくくなる簡単・オススメの方法は?

医師が紹介する、お酒に酔いにくくなる簡単・オススメの方法は?

コロナが蔓延する中、飲み会の機会は減っていることと思います。一方で自宅で飲む機会が増えた、という方は多いのではないでしょうか。ついつい飲み過ぎて寝る頃に頭痛に苦しんだり、翌朝後悔したり・・

お酒に酔いにくくなる方法はないのでしょうか。巷では様々な方法が紹介されておりますので、それぞれ科学的に証明されているか検証してみます。

血中アルコール濃度の上昇を抑えるための方法は、

・アルコールの吸収を

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社会人が教育に参加したらどうだろう

社会人が教育に参加したらどうだろう

世の中をよくするためのキーポイントは教育だと思います。

私は医師として医療現場で働いていますが教育現場に参加したことはないので、あくまで実体験に基づいた話にはなります。

教育って大事だな、と初めて感じたのは医学生の時です。

それまでは自分が成長し、受験に合格することで精一杯でしたが、医学部に入るとひと段落?して、周りに面白い仲間たちがいることを実感しました。

それぞれ、医学部までの道のりは

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