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習いながら慣れろ

この業界に居ると日々、新しいことと出会う。
刺激にもなる反面、とても面倒臭く感じることもある。加齢にはあらがえない…

コロナ禍になる前からフルリモートのギルドは、チャットを中心としたコミュニケーションが日常で、文字だけではなく音声や映像も使ってシリアスな場面も緩い場面も、緩急関係なく習慣的に使っている。

働き方そのものは元々フルリモートなのでコロナ禍であってもなくても変わらないが、ライフスタイルの方がちょっと変わってきたので当然、バランスが通常とは変化してきた。
どのように変化したかというと、子育て世代が子どもを保育園に預けられなくなったので、一日中、家の中に居る環境になったことだ。
ついでに猫も「なんでお前、毎日家におんの?」って顔をする。

まぁ当然の措置なのでしょうがないことだが、まとまった打ち合わせ時間が取りづらくなる。
最初は正直「やりにくいなぁ」って思っていた。別にシリアスな話をするわけでもないし、聞かれて困るようなことも話してない。勿論、セクハラもパワハラもしていない…つもりだ。

でも意外と工夫すれば悪いことばかりでもない。例えば、

・短い時間で要点だけを集約して伝える
・お互い時間内で終わらせるために集中する
・メンバー家族とのコミュニケーションで和む

ダラダラせずに進められるのは効率的だし、ミーティングを成立させるための集中力がお互い凄い。普段からその集中力を発揮したいものだが、それはお互い無理っぽい…

そのうちウロウロしはじめてママに話し掛けたり愚図りはじめる。1時間過ぎると我慢の限界で子ども怪獣の乱入だ。
ママも「大事なお話してるからもうちょっと…」って言っても怪獣に理屈は通じない。ついでに猫も、こちらの声に反応して、姿が見えないのに声だけしてるから自分に話し掛けられてると勘違いして「ミャーミャー」話し出す。

そうなったら終了の合図だ。

ある日、終了の合図があったあと、いつもだったらすぐ切るのだが、その子ども怪獣は画面に気付いてジッと見ていた。
ママに「名前は?」って聞いたつもりが本人が応えた!

「名前は?」
「○○ちゃん」(自分でちゃん付けた…ちなみに女の子)
「○○ちゃん、こんにちは、ロキです」
「@#&%ちわ」(まだちゃんと喋れない)
「$%&”#$%&’?@…」(何か宇宙語しゃべってる)
「みゃーお」(猫もなんか言ってる)

遣り取りは2分くらいだったと思うけど、この娘、終わる頃にはちゃんと理解していた。画面の奥に人が居て会話できるって事を。

「○○ちゃん、バイバイ」
(お辞儀して手を振って)「ま#&@!ねww」(たぶん「またねww」)

保育園で習ったんだろうね、先生さよーなら的なやつ。
世話焼かなくていいから無条件にカワイイねぇ。

以前『みんなの子』って記事でも書いたが、子育て世代の占める割合が多いギルドは、メンバーの家族も一員って感覚が何となくあって、ハプニングだけど、たまにこうしてコミュニケーションをとることも悪くない。

この世に産まれ出てまだ2年くらいの娘が、ネットに繋がったPCでコミュニケーションをとってるママを見て、好奇心からジッと眺めてて、ママと同じように呼びかけに応えて、わずか2分程度で理解するんだからデジタル・ネイティブにもなるよね。

新しいことを覚えることも着いていくことも億劫だし、使っても使っても慣れたりし難いけど、デジタル・ネイティブに教わりながら慣れることはできるだろう。
僕らはもう使い古しのボロ雑巾だから全然吸収しないけど、それでも固く絞ったらちょっとずつでも吸収できる余地はある。
例えるならそんな感じ。

時代の波に乗ろうとすることは、すでに追い越されているということだ
ウージェーヌ・イヨネスコ(フランスの劇作家)

「習いながら慣れろ」ってお話しでした。

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