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著作権を侵害されても著者の方が注意喚起を受ける件について3



著作物にかかる責任


私が販売している著作物はたった2つです。

にも関わらず、いずれもあからさまな著作権侵害をされたのは、私が企業のバックを持たない占い師だから嘗められているのかな、という卑屈な気持ちにもなりました。

~はじめに~で書いているとおり、私は企業からの需要を得られず、自費出版で著書を刊行しています。

一人で全部やらなければならない苦労はありましたが、言い換えれば自分で引き受けられる範囲のリスクしか負っていないのです。

それが私の度量であり、企業からのニーズが得られなかった理由であることを、今はよく理解出来ています。

出版社から著書を刊行なさっている先生は書籍が売れることに責任を負い、重版がかかる為のご努力をされています。
そのプレッシャーと労力は計り知れません。

書籍の刊行が世の中に与える影響について、ご自身だけでなく出版社の信用に対しても責任を負い、出版元に利益を還元しなければならないご苦労は、そのお立場にならなければ分からないことです。

いずれも、占いの知識やご経験が豊富であることはもちろん、占い業界全体のサービスのクオリティを高めることを考え、偏見を抱かれやすい占い師の地位の向上にまでお考えが及ぶ方にしか背負うことが出来ないものだと思います。

そして、著作物の多い先生になると、私とは別の意味で、比較にならないほど数多くの無断引用されるリスクを負っておられるはずです。

重責を担って情報を世の中に発信して下さる方の著作物が、その上澄みだけを安易に盗まれることがないよう願ってやみません。

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著作権違反に関する注意喚起


ちょうどタイミングよく、出版社によるハンドメイド作家さんの為の著作権違反に関する注意喚起が話題になっていました。

私はこれを読んで出版社の行動に感動し、守られている作家さんのことが羨ましくてなりませんでした。

今回弁護士さんからご教示いただいたことに当て嵌めれば、例えば、掲載されているスカートの型紙を利用していても、型紙を縮小してサイズを変え、裾フリルやポケットを加えるなどアレンジしていれば、

「私のオリジナルの作品です」
「法的に著作権違反はしていません」

が、まかり通るということなのです。

にも関わらず、出版社は作家さんのために声をあげているのです。

「作家のみなさまは、本一冊が出来るまで身を削るような努力を重ね、作品を生み出しています。どうか作家のみなさまが安心して創作活動ができるように、著作権侵害についての理解を深めていただき、もしも身近でそのような行為をしている方がいましたら、その方に伝えていただけないでしょうか」

“本の掲載作品を模倣しフリマサイトへ出品 ハンドメイド作家に出版社が注意喚起”より


まさに、これが「法的には認められなくても著作権侵害である」ということです。

「法的に問題ないからやっていい」ということではないのです。

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上記の出版社の声に対し、やはり、法的見地からのご意見が上がっていました。

「法的には著作件侵害ではない」という弁護士さんの見解です。


自分の身に起きたことを通し、今はここに書かれていることがよく理解出来ています。

だからこそ、「こんな著作権法だったら無い方がいい」と思ってしまうのです。

これを理解する人が増えたら、むしろ「安心してパクり放題」になることもあるからです。

人間は社会的な生き物です。
法的に問題がなかろうと、人道的な見地から自分が著作権侵害をすることがないよう、私自身は自戒していこうと思います。

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