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【連載小説】ファンタジー恋愛小説:煌星の使命と運命の絆~星の恋人達 第八話 闇を求める者

前話

 馬を走らせて、目の前にエレスティアの聖堂が見えてきた。
 馬から降り立ったアステリアは愕然としていた。聖なる場所と言うからきっと美しいたたずまいの聖堂だと思っていた。
 だが、目の前にあるのは壊れかけた古代の名残だった。
「これがエレスティアの……せい……どう?」
 ここにくればソレンティア達の行き先がわかると思ったのに、そんな面影はどこにもなかった。
「ソレンティア。アスティが来たよ! どこにいるの。ヴォルカナ? セレスティア? クレイヴィス? 答えてよ!!」
 アステリアは廃墟をさまよい歩く。その姿に思わずアルカイオス達は思わず目をそらした。まるで、死んだ人間を生きていると捜し歩いている絶望の人間に見えたのだ。その間にアステリアはまだ遺跡をさ迷い歩く。アステリアの悲痛の声が響く。
 ふと、目にすればアステリアの目の前に大きな鏡があった。廃墟と化した聖堂にそんな不自然なもがあるとも思わず、アステリアは鏡に手を触れる。
 鏡の向こうに磔台に囚われたソレンティアが見える。
「ソレンティア! みんな!」
 アステリアは鏡の向こうに足を踏み入れる。真っ暗なのに彼女達の捕らえられている姿がはっきり見える。どこを見てもあの星の守護者が捕らえられた姿が見えた。
『来たか。アステリア。我が闇の持ち主よ。これを見て闇を増幅させよ。そして我に捧げるのだ』
「誰?!」
 アステリアは詰問する。
『そなたの闇を求める者だ。そなたの闇を得らればこの世界を我のものにできる。闇を育てよ。次々とそなたに闇を増やす出来事が起ころう。そのたびに闇を手渡せ。そうすれば我はもっと偉大になる。闇を捧げる者になるのだ』
「闇? なにそれ。私はソレンティア達が戻ってこれたら良いの。あなたなんていらない! 私の前からどっか消えて!」
 アステリアが叫ぶと同時に光が炸裂する。鏡の硝子がパラパラ落ちる。だが、それは幻でアステリアに触れると消える。
 エレスティアの聖堂でアステリアの姿が見えず、探し始めていたアルカイオスとレイナは光の爆発を見て駆けつける。アステリアが倒れていた。
「アスティ!」
 アルカイオスが抱き起こす。
「そのままで。力が暴発したのよ。よほどのショックがこの子を襲ったんだわ。街の宿屋に行きましょう。このままにしておくより、眠らせて力が戻るのを待つ方がいいわ」
「レイナ……」
 優しい声にアルカイオスが思わず見る。レイナは優しくアステリアの髪の毛を撫でていた。
「つらかったわね。アスティ。でも、これであなたを狙っているヤツがわかったわね」
「わかったのか!」
 場所が見つからず探し回っていたのに、レイナには何が起こっているかどうしてわかるのか。アルカイオスは不思議に思う。
「名前こそ聞こえなかったけれど巨悪の星がこの子を狙っている。アスティの中で作られる強大な闇を欲しているのだわ。この子に中には光と闇が両方ある。どちらかが欠けてもだめなのよ。バランスを取らないと。街でこの子の中で欠けた力を戻るのを待ちましょう」
「レイナ。君は一体?」
「美少女魔術師シルバーレイク様よ。忘れたの?」
 きゃぴっと返すレイナに真剣に聞いて間違っていた、とアスカイオスは思う。
「アスティ。戻ろう。街の喧騒の中に。ここは過去の遺物だ。これからの事を一緒に考えよう」
 アルカイオスは額に唇をつけたかと思うと抱き上げて馬に乗せる。アルカイオスの中でアステリアは大事な人間となりつつあった。自分よりも大きなものを抱えているのかもしれない。それを助けていこう。そう思いながら馬を動かす。レイナはそんなアスカイオスに何も言わず、後をを着いていく。
 これからどこへ行けばいいのか。行き先を見失ってしまった三人だった。希望の旅は迷路に入ってしまった。
 ただ、星の守護者は悪の巨星という存在に捕らえられていることだけはレイナの証言でわかった。それを目指せば良いのだ。
 悪の巨星が何か。それを調べていこう。
 アルカイオスは一縷の望みに救いを見いだしていた。


あとがき
シルバーレイク様の初登場話がダントツ一位なので、載せる話を間違えかけました。五話載せようとしてあれ? となりました。
阪神、同点! 野球だけは見たいと、眠る前の薬をのんで、三回目の更新。
やっぱり、何か食べると落ち着きます。
経口補水液がいるのかしら。

ストックはネームを統一したことで載せる数が増えましたが、どれが一番優先かというのが問題になってきています。昔のものはあまり入れないようにしています。それでも間合いもたせに、という起用の仕方です。あと、執筆感覚を取り戻すのに。話の内容をほぼ忘れている過去の未完の作品。

どうしたもんだか。

漢検も四文字熟語を少し見てから明日の計画を立てました。先送りにしました。明日の分を取り返すと明日の目標を立てて。

今夜はゆっくり。無理は禁物。まさか、熱中症になるとは。朝にスポーツドリンクを買う事になりました。昔、勤め出した頃にスポーツドリンクを薄めて持っていたのですが、いつの間にか忘れていました。
買う時間があればいいいですが、ぎりぎりで行っていてるのでどうなるか。まぁ。今日はゆっくりできました。

しかし、頭はぼーっとしてます。やはり。

執筆は無理でしょう。今日は。思考能力が働かない。
ショッキングな事も判明しましたし。
確認して良かった、です。

とにかくおやすみなさい。またうろうろ出だしたら薬が効かなかったと言うことで。

ここまで読んで下さってありがとうございました。

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