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【新連載・ロマンス・和風ファンタジー小説(オマージュ)】あなただけを見つめている……。 第二部 次代の姫 第五話 後編・子犬、子猫、あかちゃんの襲来

前話

「ちょっと、姉妹で事を進めすぎだよ」
 暖がぶーたれる。まさに名付け親になりたかったようだ。
「今世の姉妹愛は強いのよ。優衣なしでやってけないもの」
「おい。俺は?」
「恋愛担当」
「家族じゃないのか?」
「婿殿」
「家族じゃないかー!」
「姉妹を上に行く家族はひめちゃんとちきちゃんだけー」
「えー」
 周りはなんだかあきれてしまう。しっかりいちゃいちゃされてしまった。これだと、ただのパパとママで終わると言うことはなさそうだ。
「しっかりデートしなよ。それとひめちゃん。ご飯」
 日史の言葉にはっとする步夢である。走って吉野の居るところにいく。さすがはそこまではプロフェッショナルではないらしい。山ほど、赤ちゃんパウチ買っていたから。いや、それは後の分らしい。安売りの上に日持ちすると嬉々として選んでいた。
 今はまだミルクの段階だ。哺乳瓶で相当迷っていたから。日史に聞いても小児科ではないからわからないと突っぱねられてもうそこは吉野に頼るしかないらしい。当主にも聞けばいいものを。親から引き継ぐモノは宝物だ。だが、緋影との時間をとまた遠慮している。母親なのに。そこが步夢らしいい。
「だな。俺も補助に行ってくるわ。ひめを頼む」
「わかった。ひふみおじちゃんが抱っこしていてあげるよ」
 職業柄子供は慣れている。専門ではないが。よく、病院では小児病棟に行って子供達と遊んでいた。その日史を暖が物欲しそうに見ている。
「だっこする?」
「いいの?」
「二人には内緒」
「では、私も」
「征一も?」
 なんでまたこんなに子供好きが集まったんだ? 日史は思いつつ暖に抱かせて支える。一人では泣かせるからあっというまに二人に取り上げられるだろう。
 あー、という步夢のとがめる声が聞こえてくる。
「はい。罰ゲーム覚悟しなよ」
 暖から征一に移動していた姫夏を步夢に返す。
「もう。あのおじちゃんたちは油断ならないからひふみおじちゃんで止めててよ」
 腕に姫夏を抱いて步夢が文句を言う。
「おいー」
「むむ」
 暖と征一の抗議の声が上がるが、無視だ。もう。ミルクを飲ませるのに集中している。
「はい。ひめちゃん、ご飯のミルクですよー。いっぱい飲んで大きく育ってね」
 步夢がうまいのか、飲む姫夏がうまいのか、ごくごく飲んでいる。普通、うまくいかなさそうなのに。
「千輝で練習してたからな。千輝もむーからミルクもらってたから」
 そっか、とメンバーは納得する。子育ては二回目。ある意味。そりゃ、できて当然だ。しっかりげっぷまでさせている。
「さぁ、もう少し時間が経ったらパパとお風呂に入ろうなー。アヒル隊長もいるぞ。寝るときにはぴっぴの絵本読むからなー」
 親馬鹿全開の二人だ。ぴっぴの絵本、この時代にもあるのか? 步夢と当騎の過去の子育てでは必須アイテムの絵本だが、こんなに時代が経てもあるのあろうか。
「ここの表家業なんだと思ってるの?」
 步夢が面白そうだ。
「あ」
 メンバーは顔を見合わす。そうだった。ここは文化財の修復保存を職業にしていた。財閥だからいろいろ参入しているが、総本家の仕事はそう決まっていた。
「直したんだよな-」
「うん。ひめちゃんもぴっぴと一緒に成長していくのよ。楽しみねー」
 なんだか、苦労するのではと思われた子育て。この二人には何の苦労もなさげだ。そりゃ、闇の神も安心して預ける。
 いや、と当騎がいう。
「夜泣きの試練がある。こればっかりはいつでも苦労するんだ。お前らも動員するからな」
「僕たちはただの青少年だー」
 日史の叫び声と当騎の不気味な笑いが屋敷を通り抜けていった。


あとがき
恐ろしいことに暖が名前変わってなかった。全文書変えたはずなのに。気づいて直しました。この頃は短めに書いていたようで今はその倍は書いてます。画像が、首すわってるやん、です。まだまだ成長してないはずなのに。DELIーEが散々千輝を増やすので動物排除。和風ファンタジー風も指定し忘れ、ツインテールになったのは奇跡だとこれで納得の記事見出し画像です。
当騎に眼鏡かけわすれてる。いつもかけるとは限らんが。今日はこれだけの更新です。明日、できればいろいろしたいです。もう力尽きた。もう、寝たい。でも魚の消化時間がある。困った。そこそこ疲れ果てました。阪神戦はどこも地上がないので、ラジオもせわしないし珍しく見てないです。聞いてないです。勝ったか負けたかもしらない。明日はあるのかしら。それではここまで読んでくださってありがとうございました。

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