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【連載小説】ファンタジー恋愛小説:風響の守護者と見習い賢者の妹 第十話 再び差し向かう武器屋の親父とレオポルト

前話

「じゃ、俺はフロリアンの所へ行ってくる」
 ユレーネ達を元氷の国の城に置いてレオポルトは居候先だった武器屋に空路で行く。
 街の外れで降りて、イーカムを元の異空間に戻すと、歩いてフロリアンの工房へ急ぐ。
「フロリアン! 邪魔する」
 レオポルトは勝手知ったるフロリアンの家兼工房に入っていく。
「レオ! じゃない。陛下、だな」
「今更堅苦しい事言うな。フロリアンはリリアーナにとってパパだし、俺にとっても親父代わりだ。いつまでも慕っているんだ。忘れてくれるな」
「レオ、そう言ってくれるだけでありがたい。何やら風の国で問題があったようだな」
 流石や武器屋の親父だ。戦に関しては情報を仕入れるのが早かった。
「ああ。それで風の王ゼフィリス殿を探しにいくのだが、新たな武具が必要でな。ユレーネの分ももらいに来たんだ。できているのか?」
 フロリアンはいつもの武器屋の親父としてニヤリ、と笑うと奥に引っ込む。しばらくして、武器と防具を持ってきた。
「水のエレメントがついてるのか」
「ここは水の国だからな。水の国の王と女王がいつまでも氷と炎の武具じゃまずい。しっかり新作を作らせてもらった」
 レオポルトは渡された剣を握りしめたり重さを量ってみたりする。
「アクアミラーという。水のエレメントの力で水の刃を作る。これでかなり動きが自由な戦い方ができる。姫様のはロッドだがセイレーンハープ、という。音を奏でて仲間を癒やしたり敵を混乱させる。どうだ。水のエレメントの武器は」
「いいな。確かに水の国の王と女王が昔の武器じゃ、話にならん。ありがたくもらい受ける。料金だが、どうなっている?」
「カール様が先払いしてくれている。あの方は本当に気が回るな。作る時間を十分もらえた」
「アイツ、これを見越していたのか?」
「いや、いつもの根回しだろう。有事に出て行くのはカール様ではないからな」
「そりゃ、そうだ。今回もアイツにお留守番をしてもらう。三つ子も動き回るだろうからな、連れては行けない。それにアイツなら俺達のいないときに上手く政治を回すだろう。本当に敵に回したくないヤツだ」
「そうだなぁ。と。レオ。これから何か用事があるのか?」
「ユレーネがリリアーナの舞の腕輪を見てるから帰り道に拾って行くが?」
「久しぶりに酒場はどうだ?」
「いいねぇ。武器屋の親父を飲み潰してやる」
 もう、成人と同じぐらいになり、結婚もして、王となり、一回りも二回りも育った息子をフロリアンは嬉しそうに見る。
「なんだ。気持ち悪いな。にやにやして」
「俺がいつも通り返り討ちにしてやる。さぁ。行こう。武器は置いていけ。帰りに持っていけばいい」
「そうだな。イーカム、警備を頼む」
 ぽん、と白いカラスが現れる。イーカムは洋服掛けに止まると一声鳴く。
「じゃ。行こうか。親父」
「ああ」
 二人して飲み潰れリリアーナとユレーネを忘れるという失態をおかす事となるレオポルトだが、本人はまだ知らない。新妻と妹の激しい非難囂々にあとで泣きを見るレオポルトであった


あとがき
もう十話まで来てしまった。ストックを作らないと。でも、頭の中は「絆の騎士知恵の姫」で一杯。そして漢検を放り出す。今日はオンラインでの合否発表。家で悠々とみられるはずだったのに今日は整形外科へ。腰のレントゲンを撮りにいく。あとは無いと思うけれど。あと三十分もすれば行かないと。タクシー呼ぼうかな。アプリは便利になっている。支払いもかんたんだし。
足が痛くて動けない物だから、歩くのも困る。と、こちらの話も進めて参ります。第一段階は終わったので放置しておりましたが、次の目的地へ行かないと。
プロット練ってやります。帰ってこれたら、これと「絆の騎士知恵の姫」と2つします。十話できるまでは載せられないので。また、えらい旅になるのですが。どちらとも。その前にあの子は生活力と武術が。男同士の合宿生活。ニコも巻き込まれ可哀想に。カールは家庭第一、なので参加しません。参加したら歯の浮く台詞を伝授しそうだ。なにげにカールはおいしい所を持っていく。
と。
ここまで読んで下さってありがとうございました。

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