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【連載小説】ファンタジー恋愛小説:風響の守護者と見習い賢者の妹 第十四話 リリアーナの一目惚れ

前話

「リリアーナ。まさか……。この使い魔におびえている子に一目惚れ、なの?」
 勇気を出して、ユレーネが代表して聞く。うん、と明るい声が返ってくる。
「セイレンみたいな顔が好みなの。この可愛らしい顔がいいの」
「セイレン、歳は?」
「十四になります」
「リリアーナは十三よ。ピッタリだわ」
 恋に恋する乙女と化しているリリアーナがうっとりと言う。
「リリアーナ。お前には素性のわかってるヤツに嫁がすんだ。いくら兄ちゃんが甘くても二人の仲はあ許せない。それにセイレンの気持ちも思いやっているか?」
 兄の指摘に、あ、と一声出すリリアーナである。
「セイレンは嫌? 私の事」
「嫌も何も今日会ったばかりだし……」
「そうよね。一目惚れしても相手に好きになってもらわないと成立しないものね」
 うなだれる、リリアーナにレオポルトが声をかける。
「リリアーナ。好きになってもらう努力は兄ちゃんはしてもいいと思う。だが、気持ちを押しつけることだけはダメだ。お互いを見つめて決めろ。素性さえわかれば兄ちゃんは反対しない」
「素性って、セイレンっていう名前があるのに?」
「旅人には偽りの名前もある。南の遺跡に着けばわかるだろう。それまではセイレンに気持ちを押しつけないこと。おしゃべりぐらいならいいぞ」
「お兄ちゃん!」
 リリアーナの表情がぱっと明るくなる。
「相変わらず、妹には甘いな」
「ニコ」
「結局許可だしてるじゃないの」
 ニコとユレーニ指摘されて、そうなんだろうか、と考え込むレオポルトである。
「まともな食べ物はないが、一緒に食事を取るぞ。セイレン。その様子だとろくに食べてないようだからな」
「素性もわからないのに?」
 セイレンはびっくりしている。
「なんか引っかかるんだよな。お前のことが」
 セイレンはぎくり、とする。仮の名前から身分はわからないはずなのに、この青年は感じ取っている。そういえば、レオポルトは水のエレメントを纏った格好だ。まさか……。シャリスタンの王たち一行なのか?
 セイレンの頭が忙しく回り始める。
「ほら。突っ立ってないで、先に水を飲んでこっちへ来い」
「は……はぁ」
 自分が厄介ごとに巻き込むことになるのか、巻き込まれているのかもはや、わからないセイレンは曖昧な答えをして、水筒の水を飲んで慌てて着いていった。
 


あとがき
はい。リリアーナさんがキーパーソンになってきます。にいちゃんたちは保護者なので。メインはセイレンとレオ達ですがそこに嵐を巻き起こすのが妹さんでして。しっかり最新話ではリリアーナが活躍?しました。あれは活躍ではないけれどセイレンが通常になるにはちょうどよかった。まだ、魔力の習得があるためまだまだちんたらしますが。そこを終われば結構早いのかしら。でもChatGPTさんに立ち寄る街を聞けばいろいろでるので、その辺を借りての流れになると思います。そして、自己探求のテーマも執筆の中では出始めています。リリアーナもレオもセイレンもそれぞれ出自に問題を抱えています。そこはアイデンティティーの問題としてあるんですね。リリアーナが一番大変かも。生きてますからね。幽閉で。シーンは考えついているんですが、その後の事はまだ未決定。マルタお母さんが出てくるのはラスト。どうなるやら。
そして、やっとやれた漢検勉強。書き取り問題でどうテキストを使うかで悩んでます。学研も来週中に終わるので。成美堂さんの書き込み問題集の模擬か頻出順の問題かで悩んでます。今日も漢検を進めて執筆もします。とりあえず。風響の守護者と見習い賢者の妹と星彩の運命と情熱に焦点絞ります。一番、読んで頂いてるようなので。緑はその内ぽん、と時間の合間に更新しておきます。今日はスイカがスーパーにトラックごと来るのですが、一人一点。私も買えるのですが、重い物を持つのはやばいと言われ、あえなく我が家は一個。しくしく。美味しいのに。でも本当に歩けないんです。階段も一段一段片足上げて同じ足上げて反対側上げてと両足が同時に動きません。やばいです。はい。ので、ゆっくりとしてます。体重が減っていて筋肉落ちたーと心中叫んでおります。
と。長々となりました。ここまで読んで下さってありがとうございました。

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