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【連載小説】ファンタジー恋愛小説:氷晶の森の舞姫と灼熱の大地の王子 第十話カールとレナの出会い

前話

  レオポルトが武器屋に戻ると、リリアーナと名を変えた妹はすやすやと眠っていた。初めて見る安らかな寝顔に心が癒やされるレオポルトである。
「殺された赤ん坊は男だった。でも、女の子もかわいなぁ」
 フロリアンがそっと言う。彼もまた、妹をそっと優しい眼差しで見ていた。
「親父さんは亡くした息子を俺に重ねていたんだな。でもこれからは、本当に親父さんの息子だ。故国を捨てた俺達にはもう戻る国はない。親父さんの愛情でリリアーナを育ててやってくれ」
「お前は、戦に出るのか?」
「戦になるかは確実じゃない。かなり内部崩壊している。秘密地下組織もこの国にあった。あちこちで反旗を翻す奴らがいる。俺はユレーネと一緒に二国間の争いを止める。そのためにユレーネと一緒になるんだ。あいつは、俺に一目惚れしたからと言っていたが、わからない。冴えない旅人姿の俺に声をかけるんだからな。女はわからん。それに、アドルフの犬に成り下がっている者が俺の父を始め、ずらっとぶら下がっている。アドルフの脅威さえ取り除ければ、なんとかなるかもしれない」
「そのアドルフの脅威にどう対抗するんだっ……て、頭の悪い俺が聞いたところで大したことにならんな。レオヴァルト。酒場に行くぞ」
「親父さん?」
「今夜は飲み潰してやる」
「って俺、未成年ー」
 すやすや眠っているアデーレを置き去りにして、二人は酒場に行ったのだった。
 
 一方、炎の国では大騒ぎになっていた。国王は捕らえられ、マルタとアドルフが実権を握っていた。カールも職を解かれ、逮捕されそうになった。事前に情報を聞いていたカールは一足先に氷の国へと来ていた。カールには魔力はない。馬で氷の国に駆け込んできていた。暗闇で何も見えない所に女性の悲鳴が聞こえた。
「どうどう! 止まれ、アルフォンス!」
 すんでの所で立ち止まった馬の前で女性が立ちすくんでいた。ひらり、と馬から飛び降りると女性に手を出す。
「お怪我はありませんでしたか? ミス……」
「ミス、なんて名乗れるほどの女性ではありません。私はレナというただの侍女です」
「ああ。ユレーネ様の。王子は来られませんでしたか?」
「来られました。今、姫様の伝言を預かって王子様の所へ行く途中でした」
「ああ、もう居城からは出られたのですね。それでどこで……。と。私は王子の側近のカールです。王子の元に駆けつける途中でした」
 側近と聞いてレナはびっくりする。炎の国では何が起こっているのか……。戦が始まる、そうレナはおびえた。
「大丈夫です。大きな戦にはなりません。クーデターが起きて逃亡の途中なのです。王子の元で軍を再結成し、炎の国に平和をもたらす事が必要なのです。と、あなたにはこれも物騒な話ですね。すみません。王子の所に一緒に行きましょう。さ、お手を」
 カールは馬に乗り直すとレナに手を伸ばす。躊躇していたレナはその手を取った。軽い体にカールに驚く。少女のようなレナに思わず、守りたいと思ってしまう。それどころではないのに気持ちは勝手に動いていた。
「どこへ向かわれていましたか?」
 心を隠してカールは聞く。
「武器屋ですわ。王子はそこの息子になると陛下が言っておられました。国一番の腕を持つフロリアンが営む武器屋です」
「道案内して頂けますか?」
「はい」
 レナは道を指し示しながらカールは馬を早足させ始めたのだった。


あとがき

この続きどうなるの? と自分に突っ込みたい。かなり進んでます。あんなにあの本ネームの連載は長期化してるのに、これは短期決戦みたい。
今日も漢検のお勉強はお預け。とりあえず書けているものを載せにきました。明日はまた買い物行って食べる物を確保しないと。
アイスを食べていないのに血糖値は200も。何が原因かわかりません。運動不足でホットドックのようなパンを食べたのがいけなかったのか、胃薬がいけないのか。シックデイなので血糖値を下げる薬を飲む場合ではありませんが、やたらと高いのでこれは飲むしかない。原因が痛み止め、とは考えられないので、胃薬かパンか。まぁ、一時間ほど寝ていたというのもあります。余りにも胃がいたくて寝込んでました。明日、この物語をお届けできるかは不明です。懸念事項は他にも。コリちゃんが、ぴらぴらとお腹をこすっているのか、見せていているのかわからないのですが、妙な動きをするのです。白点病か? と疑ってじっと見ても逃げるので水替えを床砂を少々取り除きました。入れ替えが必要かもしれません。今の所はコリパンダがホバリングを非常に激しくしていて水質管理もあったのか、と思いました。コリちゃんは三日に一度でも良いぐらいなのですが、バクテリア定着でしばらく水替えを控えていました。明日もぴらぴらとお腹を見せるようなら水替え。時折あるのですが、今の所は少ないです。と、夜は痛み止めを飲んでいないため少々足が痛みます。マッサージ器も充電中。そろそろ寝ようかと思ってますが、ごはんへの欲求が止まらない。母が寝てたら食べるかも。と。前話の埋め込みを忘れてました。スキ、フォローありがとうございます。悩むとブロックするときもありますが、ある程度の格率でフォロバいたします。ただ、無課金でしているので有料記事メインの方はお断りしております。
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